ゆーえむえー?(お狐様)
まず、とりあげてみたいのは、お狐様。
狐憑きがでたとか、狐に化かされたという話はきくけど、実際に肉眼では確認しにくい存在だと思う。
というわけで、これは本当にあったお狐様の話である。
これは昔いた職場の女性、山田さん(仮)にきいた、彼女の体験談。
彼女が若い頃、その時の彼と泊りがけで遊ぶことになった。
が、ホテルに泊まる前に、どこかで遊ぼうよ、という話しになったんだそうだ。
とはいえ、近くに遊べそうな施設もないからと、ホテル近隣の神社に寄ることにしたという。
暗い中で、その神社に踏み入って、いくつかの鳥居をくぐった。
すると、こんな夜中だというのに、境内付近に二人の巫女さんが見えたそうだ。
緋袴の後ろ姿を見て、彼女らは、そこに務めてる巫女さんだろうと思ったが、酔っていたため、そのまま境内の方に向かっていった。
その巫女さんは、よく見ると一人は、白いおくるみのようなものを抱えていて、もう一人は百合の花を持っていた。
こんな時間に勤務してるのかなぁと思ってた見てたところ、巫女の彼女らがゆっくり振り返ったそうだ。
その顔が狐のそれだったと。
仰天した山田さんは、そこで腰を抜かしてへたりこんでしまう。
彼はといえば、悲鳴をあげて山田さんをおいて真っ先に逃げてしまった。
なんとも気の毒な話だ。
かくという山田さんは、絶望して逃げ去った彼を恨んだが、腰を抜かしたままで立つこともできない。
すると、狐の顔の女性が自分に近づいてきた。
ぎょっとした山田さんに、一人の狐巫女が触れようとしたらしい。
そこで彼女の意識は遠くなった。
気がついたら、一人境内の近くに倒れていたという話し。
気がついて呆然としていたが、我に返った山田さんは、車が停めてあった場所に取って返したら、彼は車の中で震えていたそうだ。
当然だが、その後山田さんはその彼とは別れたという。
なお、この神社、水子を弔う神社でもあったので、もしかすると、狐巫女の抱えたおくるみらしき中には、亡くなった赤子がいたのかもしれない。
以上が現実に現れた狐さんの話。
怖い以上に、体験をしていない私からすると不思議な話だった。
そしてこの狐巫女との出会いの後、彼女は営業の仕事を大成功させる。
もしかすると狐巫女に会ったためだろうか?なんてちょっと思ったが、それはあくまでも個人的な意見である。
それでは次の話。
以降は、ある実話怪談を読んで聞きかじった話でもあるので、ざっくり流すことにしよう。