[かくれんぼ]
[かくれんぼ]
僕「ハルちゃんは強いなあ。」
春風ハル「強くないです。ただ、大木さんには自分の気持ちをぶつけなきゃと思って。」
…
僕「あっ!ハルちゃんそろそろ時間だから行こうか。」
春風ハル「あっ!そうですね。すいませんなんだか熱くなってしまって。
元の道に戻って、大通りまで出てください。そこから道案内します。」
僕「ありがとう。」
僕はそう言って、春風ハルの車椅子に手をかけた。
車椅子を押し始めた。
…
ただ元の道に戻るのでなく、
公園奥の景色が一望できるベンチ前に移動した。
僕は、そこで車椅子を止めて車輪をロックした。
僕「あっ!そうだハルちゃん。せっかく公園に来たのだから一回だけ遊んで帰ろうよ。」
春風ハル「え!今からですか。別にいいでけど。時間は大丈夫なんですか。」
僕「うん。もうちょっとだけなら。」
春風ハル「それなら。何をするんですか。」
僕「そうだな~。かくれんぼうをしよう。」
春風ハル「でも、私目が見えないし、足も駄目なんですよ。
それでかくれんぼできるかな。」
僕「じゃあハルちゃんが鬼で僕が隠れることにするよ。
それで、僕が隠れるときは初めにハルちゃんに触れた状態から隠れることにする。
ハルちゃんは口だけで僕の場所を当ててくれればいいよ。どうかな。」
春風ハル「ん~私わかるかな~」
春風ハルが少し迷っている素振りを見せた。
僕「じゃあ、ハルちゃんが勝ったら、ハルちゃんの願い事を一つ叶えるよ。
ただし、僕にできることっだけど。」
春風ハル「大木さんが勝ったら?」
僕「そうだね。マスターの食事をご馳走してもらおうかな(笑)」
春風ハル「私にとってはどっちもご褒美ですね。」
僕「?ハルちゃんが僕にご馳走するんだよ?」
春風ハル「だからですよ。もういいですよ。やりましょう!
私、目が見えない分、五感が鋭いですから勝ちますよ。」
僕「僕はよく影が薄いと言われるから勝てると思うよ。」
その言葉を聞いて春風ハルは吹き出して笑った。
僕「じゃあハルちゃん!僕が触れて、離れてから60数えて!
60数えたら、『目を開けて』僕を探して。」
春風ハル「わかった」
僕は、春風ハルの後ろに回った。
僕「じゃあ。ハルちゃんちょっと目隠しするように触れるからね。」
春風ハルは頷いた。
…




