表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
手当て “GOD HAND~奇跡の力~”  作者: さじかげん
13/72

[助け]

[助け]


売り物フロアに着いた。


僕は、今までに出したことのない声で叫んだ。

「子供が階段から落ちた。誰か助けを呼んでくれ!」


その声と共に店員と思わしき女性と男性が走ってきた。

「どこに?」

「この上の階段です。救急車を、救急車を早く呼んでください。息をしていません。」


男の人はうなずき、女性店員にすぐに救急車を呼ぶように支持した。

女性店員が走ってその場を離れた。

男性店員は、僕に目を移した。

「案内してください」


男の人に促され僕はまた駆け足で階段を上がっていった。

いつの間にか、その男の店員の他客と思わしき数人が一緒に助けに来た。


階段を駆け上りながら一人の客らしき男が、男性店員に言った。

「私は医者です。力になります。」


男性店員は後ろに一瞬目を向け

「助かります。お願いします。」


僕は、この場に医者がいることに少しばかり安堵した。


僕らは女の子が落ちた場所が見えてきた。

男の子は一生懸命女の子の名前を呼び続けていた。


僕は男の店員に目をやり

「あの子は、お兄ちゃんです。声を掛け続けるようにいいました。」


男性はうなずき。今度は、医者である男性に目をやり

「先生、お願いします。救急車は間もなく来ると思います。」


医者である男の先生はうなずいた。

現場に到着した。


床に広がった血と、女の子の現状を見て、助けに来た皆が息を呑んだ。

言葉には出さなかったが、医者の顔を見て、ひどい状況だと確信した。


医者は、そのことは言葉に出さず、

呼吸と脈、意識それぞれを確認するとすぐさまAEDと担架準備を指示した。


助けに来たそれぞれの人が動き出した時、

僕は、男の子に声を掛けた。

「よくがんばった。お医者さんが着てくれたからきっと大丈夫。」

男の子は涙を流しながら答えた。

「本当?ちさとは大丈夫?元気になる?」


僕は、うなずくしかなかった。

続けて、隣で話を聞いていた男性店員が男の子に声を掛けた

「ボウヤがんばったな。今日は、おとうさんおかあさんときたのかい。」

男の子は黙ってうなずいた。


「そうか。妹の名前はちさとちゃんというのかい。」

また、黙ってうなずいた。


「君の名前は?」

男の子「…たけし」

「うん。たけしくん。ちさとちゃんはきっと大丈夫。

ちさとちゃんは、おかあさんとおとうさんにきっと会いたいと思っている。」

「たけし君もそうだよね?」

たけし君はうなずいた。


「おかあさんとおとうさんを呼ぶから名前を教えてくれるかな?」


男性店員は、男の子からうまく話を聞きだしている中、横では女の子の救急処置が行われている。

女の子の服を脱がし、口には呼吸器のようなものが取り付けてある。


そしてAEDで女の子意識を取り戻そうと何度か試みているところだった。


そこへ先ほど救急車の指示を仰いだ女性社員がやってきた。

「地下の駐車場にあと10分ほどで到着するようです。」


すると医者の男が言った。

「現在、非常に危険な状態で急を要します。一刻も早く病院に搬送するため、そこまで私達で、この子を運びましょう。」


皆がうなずいた。


男性店員は、女性店員にメモを渡した。

「この子達の両親の名前とこの子達の名前だ。至急呼び出してくれ。

救急車に間に合わないかもしれないから、私の携帯に連絡してくれ。」


女性店員はうなずき。また駆け足で去っていった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ