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榎本朱音の赤裸々な日常  作者:
榎本家の玄関事情
4/10

そのよん

物事は忘れた頃にやってくる。家の鍵が閉まってるのも忘れた頃にやってくる。鍵がないのもわす・・・以下略。

こないだついに網戸は閉まってるけど実は鍵はしまってませんでしたーやったね。なんて防犯意識の欠片もない場面に出会ってさすがに注意したけど今日ばかりはそれを願いたかったよー。どうして無いのマイキーはっ!


「どうせまた、机におきっぱだろうなー・・・はぁ」


表玄関も開いてなかったし?第3の玄関も鍵がかかってたしただの空の部屋でした。

玄関と言う玄関全滅したんだよなぁ。全滅・・・そう、全滅。


「玄関が駄目なら他の入り口を探しましょうー!」


そう、私は知っている。おばあちゃんの部屋にはもう一つ窓がある事を!そこを狙うしかあるまいそこしかもう突破口はない。

ランドセルは邪魔になるから道路から見えない車の陰に置いとこう。何か地べたに置くのは嫌だし靴入れてるボックスの上にでも・・・埃だらけだけどまぁいいか。身軽になったー♪


「あら朱音ちゃんおかえりなさい」

「こんにちはーただいまーいってらっしゃーい」


自転車ですれ違ったおばちゃんに挨拶されるけどいつもの事。

近所のおばちゃんできっとこれからお仕事なんだろうな。皆会うと挨拶してくれるから私もするけど相手は自転車だから急いで一息に。もちろん笑顔も忘れない。

お母さんがあんた達が挨拶するとおばあちゃんの株が上がるから笑顔で挨拶よ。って言ってたし。

言われたからするわけじゃないけど皆声かけてくれるから何か嬉しい。


「ぐっ・・・狭い・・・よっ、と」


うきうき気分でついたのは自転車置き場。自転車を倒さないように避けて奥のブロック塀によじ登る。これをするにはランドセルが邪魔なんだよね。上れないわけじゃないけど自転車に引っ掛けて倒しそうだし。

塀の上を歩いて目指すはおばあちゃんの部屋の窓。塀はただお隣さんの境界にあるだけだからお庭に入らせてもらえばもっと早いけど申し訳ないから遠回りでもこっちから。


「おばあちゃぁん、無用心ですよー?その無用心に助けられてるんだけどね」


お目当ての窓はすんなり開いた。靴のまま入るわけにいかないから塀に座り込んで脱いだらお部屋に着地。今日も無事帰宅!

虫が入らないように急いで窓はしめて玄関に回って鍵をあけてランドセルの回収。証拠隠滅の為に一応窓の鍵も閉める。


「これでよしっ。あ、置手紙も回収完了!」


今回の窓は何も言わないでおこう。さすがに真昼間からこんなことする人なんでいないだろうしね。


えっと、たとえ自宅だろうと今回みたいなことはやめましょう。今のご時勢不審者と思われて警察に通報されかねません・・・。

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