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黄色い線の外側の私

作者: リテ

 私が今、この駅のホームに立っていることは、私が生まれるずっと前から決まっていたことなのだろうか。もしそうだったなら、くだらない。もしそうだったなら、私は誰かの人生にほんの少しだけ、ほんの気持ち程度の影響を与える為だけに生まれてきたことになる。


 最近家族と話していない。今までは私から家族に話しかけていたから、家族とも雑談をしていた。だがそれは高校に進学してからだろうか。私が私の殻に閉じ籠ってしまったから、母とも、弟とも、クラスメイトとも話さなくなった。


 誰かに相談をしたらきっと、そんなに辛くないと言われる状況に私はいる。ひとりぼっちだからといって、別に辛い思いはしていない。ただ、周りの人たちがなんでも出来て、焦っているだけだ。これから先就職したらどうなるんだろうとか、その前に面接で落とされるだろうとか、最悪フリーターとか、ニートとか…ってそれは無理だな。今の状況じゃあ(笑)


 もし今死ねるなら、それはそれでありかもな。


 私は駅のホームに立っている。これって笑える状況なのかな。黄色い線の外側に立っている。

 なんも、ちゃっちい理由もなく、死ぬなんて考えている。私こそ、一番くだらないのかもしれない。

 でも今、もし風がふわっと吹いたなら、本当に足を踏み外しちゃったりして、ここに落ちるかもしれない。でもそんなとき王子様が現れて、私を助けてくれるかも。なんか今まで無性に辛かったけど、その一瞬が本当にあるなら、全部がチャラになるなあ。


 十秒数えて何もなければ、そのままでいよう。うん。そうしよう。


 十、九、八、七、六、五、四、三、二、一、

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