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第4話:メンバー追加?!

〜そしてあの朝〜

「ぅ〜ん・・・また寝坊しちゃった・・・」

朝だ・・・

なんだか寝た気がしないね。

結局、レオンさんに会いに行ってないなぁ・・・


そして毎朝のばたばた


あ、そうだ。昨日泥棒に荒らされたまんまだ。とりあえず工房の片付けしなくっちゃ。


「うわぁ・・・」

きちんと片づいてる工房。

こんなにきれいな工房、久々だ・・・。

そして床に転がってる・・・ジャニスだ・・・

「ね、ちょっと。」

揺すってみる。

・・・起きない。

「ジャニス、ってば。起きて。」

「・・・あ、あぁ、おはよう。いけねぇ、こんな所ですっかり寝ちまった。」

「ここ、片付けてくれたの?」

「あ、あぁ。その位はしないとな。」

「ありがと。前よりきれいになったよ。」

「へへへ、片付けんのは得意なんだ。お袋にいっつもどやされてたからよ。」

「ふふっ、そうなんだ。お母さん、怖いんだね。」

グゥ〜

あたしのお腹が鳴った・・・・

「お、お腹空かない?」

「あぁ、そうだな。腹減ったな。」

「ちょっとまってて。今何か作るね」

「ありがたい。」


いつもの朝食のメニュー

ライ麦パンと特製ジュース、サラダ。

特製ジュースって言うのはいろんな果物の果汁をフィールウォーターで割った物。

シフォンにはミルク


「ふ〜、ごちそうさん。」

「お口にあったかな?」

「あぁ、大丈夫。こんなうまいモン、久々に食った気がするよ。」

「ふふふ。」

そう言えば、ジャニスのことまだよく知らないな。

「ね、ジャニスのこと教えてよ。」

「あぁ、まだたいした自己紹介もしてねぇな。俺の家はガリアレって言う小さな村の南のはずれでよ、牛飼ってるんだ。ミルクを絞って売りに行くのが商売さ。今は兄貴と親がやってる。俺は昔っからいやだったんだ、あの商売。18になったら冒険家になってやるって決めてたから、家を出てきたって訳だ。」

え、同い年なんだ・・・もっと小さいかと思ってた・・・

「反対もされなかったしな。んで、冒険に行くのにどうすりゃいいのか調べるんで、この町に来たって訳よ。ここまで歩いてきたら夜中になっちまってな。寝床を探してたまたまここの前を通ったら、あの盗人に出くわしたって訳だ。」

「じゃ、冒険家って言っても成り立てのほやほやなんだ。」

「ま、まぁな。いけねぇか?」

「ううん、そうじゃないの。私も精錬術師になってまだ少しだから、似てるな、と思ってね。」

「そうか、じゃ、初心者同士仲良くやろうな。」

「そうね。宜しく。」

ジャニスとはうまくいきそうだね。

「ねぇ、セフィ。アリタニーヤ河の石買いに行かないと間に合わなくなっちゃうよ。」

「あ、そうね。」

あれ?ジャニスが変な顔してる・・・

「・・・ネコがしゃべりやがった・・・・」

「あ、ごめん。驚いた?」

「あぁ、しゃべるネコなんていねぇからよ」

「この、首に付けてるファントマのおかげでしゃべれるんだよ。」

「この石っころでか?」

「そう、これは私のママが作ったんだけどね。」

「あぁ、そうか。精錬術ってのは女家系なんだよな。」

「そ、女だけは遺伝するの。」


カチャ・・・

「すいません」


「あ、お客さんだ。その辺でゆっくりしてて。は〜い!今行きますぅ!」

「おい、ネコ。よろしくな。」

「僕はシフォン。よろしく・・・」

「シフォンか。かわいい名前だな。おまえ、ジャイアントブラックだろ?」

「うん・・・小さいけどね・・・。」

「何だ、小せぇことを気にしてんのか?俺だって小せぇけどな。気になんてしてねぇぞ。小せぇ方が良いときだってあるんだ。」

「そうだよね。うん。」

「ははっ、おまえとは話が合うな。チビ同士頑張ろうぜ。」


「いらっしゃいま・・・・あ・・・」

レオンさんだ!・・・いきなり心臓がどきどきしてる。

「おはよう。いつまでも公園に来ないから、探してきてしまった。迷惑だったかな?」

「い、いえ。そんなことないです。」

「それならよかった。今は、忙しいのかい?」

「いえ、大丈夫です!」

アリタニーヤ河の石は、ちょっと休憩。

「そう、・・・ちょっと相談に乗ってもらいたいんだけど。」

「はい!」

「じつは・・・」

取り出したのはあの剣。火の泉が召還されている剣だ。

「こいつの事でちょっと相談したいんだ。」

「何でしょう?」

「この剣は、士官学校に入ったときに爺さんの形見分けとしてもらった物なんだ。その頃から火の泉が召還されているらしい。」

確かに、言われてみれば100年位前の物かもしれない。最近造った物とは違う、良い意味で年を重ねている剣だ。手入れが良いからかな?古びた感じはない。

「これは親父も使っていた物なんだが、俺がこれを引き継いだんだ。」

「それで・・・相談ていうのは?」

「あぁ、この剣を僕に合わせて精錬し直してほしいんだ。」

「っていうことは・・・」

「そう、この剣を、君に任せたい。」

「え、そ、そんな。無理です。そんな経験ないし・・・」

他のお客さんだったら受けてたかもしれない。

でも、レオンさんの剣は・・・・

とってもうれしいけど、絶対失敗できないよ・・・・

「君の腕を見てきたんじゃないんだ。君を見てきたんだ。」

「??え??」

「う〜ん・・・なんて言うかな。君の血を信じてきたって言った方が良いかな?」

「・・・・」

「実は、フレストーム小・・・じゃなかった。お父上にお聞きしたんだ。君の母上は使い手に合わせた精錬がとてもうまいって言うことを。君にもその素質はあるって言ってたし。」

もぉ、パパったら勝手なこと言って。

「確かに私のママはその辺がうまいっていっつもパパは言ってたわ。でも、そんな力は私にはないかもしれないし、第一剣はやったことがないもの・・・・」

「やってみたいとは思わないかい?」

「それは・・・やってみたいけど。」

「それなら決まりだ。君の良いようにやってもらって構わない。費用は必要な分はすべて払う。時間はいくらかかっても構わない。結果はどうであれ、君にやってもらいたいんだ。」

「う〜ん・・・」

どうしよう・・・・

「実は・・・父上からの要請でもあるんだ。やるんなら娘の所で頼むって。」

「えぇ〜・・・」

もぅ、パパはすぐ調子のいいこと言って。

「そう言う訳なんだ。もちろん僕もやってもらえるんならありがたい。父上から言われたからじゃない。僕の意志なんだ。」

「どんなになっても知らないよ?」

「構わない。」

「ふぅ〜、わかったわ。やるだけやってみる。でも、期待しないでね。」

「ありがとう。それで、手伝えることがあったら言ってくれ。剣がない間は登城しても意味がない。いつでもヒマだから。」

「え・・・それじゃ・・・・」

「大丈夫。上官からの命令だから。その間の給料はちゃんと出る。」

「そっか。わかったわ。」

「宜しく頼む。」

「えぇ、解ったわ。」


2人を物陰からそっとのぞいている1人と1匹・・・


「なぁ、シフォン。あいつは知りあいか?」

「う〜ん・・・知りあい・・・だね。」

「恋人か?」

「いや、ただの顔見知り。」

「そうか。」

「あ、もしかしてセフィのこと・・・」

「ちがわい!」

「あ、そうなんだ・・・」

「なんだよ・・・」

「今、セフィの頭の中はレオンさんで一杯だよ。」

「だからどうした。」

「ジャニスの入る隙間はないって事」

「そんなこと聞いてるんじゃねぇよ。!」

「ふ〜ん・・・」

「人間のことわかったような口聞くな!・・・でも、あいつはやり手だな。」

「そうだね、女性ファンは多いと思うよ。」

「そっちじゃねぇ。剣の方だ。」

「あぁ・・・」

「あの剣はな・・・ま、イイや。おまえに説明してもわからねぇ。」

「何だよ、ネコだと思ってバカにして・・・」

「ネコは剣を持てねぇだろうが!」

「人間の考えてることくらいわかるモン!」

「何だとこのチビが!」

「何さ!このチビが!」


「ちょっと、お二人さん?何してるの?」

明らかに盗み聞きをしていた2人に問いつめるセフィ

「あ、いや・・・ちょっと・・・ね・・・すまん」

「もぉ・・・けんかしてるヒマがあったら、アリタニーヤ河の石を買ってきて!」

「あ、あぁ、わかった。ほら、行くぞ、シフォン!」

「はいはい・・・・」

「んもぉ・・・」

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