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ギルドへGO!

 大変お待たせ致しました。


 次の話でやっと依頼をさせてあげられそうです。


 がんばります!

 今、冒険者ギルドの前に来ている。建物の大きさは僕の通っていた高校の体育館位あり、壁に直接冒険者ギルド・サンス支部と書いてある。両開きの扉が今は全開に開けられ、中からは人の声や物音が聞こえてくる・・・ここに辿り着くまでに色々ありました・・・。


 まず、思いっきり付いて来たなそうな侯爵家の面々(仕事しましょう!)に何回も付いて来ない様に釘を刺し、侯爵邸の門から外へ出る際には盛大に見送られ(多分、侯爵邸に居る人全員で)、石畳の道とレンガや石や木を組み合わせて出来た家々や店等を眺めながらギルドに向ってると、僕を見付けた人達は笑顔でひざまずき(止めて欲しかったけど、物凄く嬉しそうにして居るので止めて欲しいとも言えず)お年寄りには祈られ(御利益は無いと思うよ・・・)、子供達からは、飴ちゃんを貰い(お供え物?)、お返しにペロペロキャンディーを配ったら喜ばれたり、馬に乗った衛兵さんも、わざわざ馬から下りて跪いたと思ったら、横の馬くんも犬の伏せの様な体勢で畏まって居たり・・・(わざわざ教えたの?)、昨日気付かなかった人以外の種族の方々が居て見とれてたりで(ウサミミ女の子の頭を思わずなでなでしてしまったら、隣に居たお母さんらしき方が「ありがとう御座います!これで、この子は賢くなるかもしれません!」とか言い出すし(そんな能力無いよ!)、最初はのんびりと冒険者ギルドに行くつもりで、大まかな位置しか聞かずに屋敷を出たのに、途中からはマップ&マーカーを使って最短距離で目指す事になった。(ワープで行くのも味気無いし・・・)



―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 



 僕が、ここに来るまでの事を思い出しつつ入り口をくぐると、さっきまで話し声や色々な音でそれなりに賑やかだったのが、急に静まりかえってしまった。


 入った正面に受付カウンターがあり、お姉さん三人とおじさん一人が僕を緊張の眼差しで見ています。


その受付に向って左側が酒場兼売店になってるみたいで、今は微妙な時間の午前11時前なので余り人は居ない様だ(皆、僕を見てる・・・)、右側には買取所と書いてある扉があり、その扉の前には学校の黒板程もある大きな掲示板に、ハガキ大の紙が綺麗に並べて画鋲で止めてあった。


 早速冒険者登録をしようかと未だに僕をガン見している一番近い受付に居た白い肌、肩まである金髪と青い瞳で尖った耳をした、見た目10代後半位の綺麗なお姉さん(どう見てもエルフ!)に話し掛けた。


「おはよう御座います、冒険者登録をしたいのですが、ここで良かったですか?」


「ひゃい!と、登録でで御座いまゃふか?あ、あの申し訳無いのですが、少しお待ちゅして頂けますか?」


 綺麗な人がカミカミなのは、見ていて優しい気持ちになりますね。


「ここで待ってれば良いのですか?」


「はい、しょしょうお待ちゅ下さい!」


 噛み過ぎな気もするけど、癒されます。


 5分程待った後、さっきのカミカミお姉さんが戻ってきて、今はカウンター奥の通路を案内してくれています。


 2階に上がって突き当たりの部屋に通され中に入ると、社長室に置いてある様なごっつい机で書類を書いていた30代前半に見えるやたらに色気のある、こちらは人間の女性が立ち上がりウエーブの掛かった青い髪を揺らしながら僕に近付いてきて(左眼横の泣き黒子がセクシーです!)、いきなり抱き付いてきた。


「きゃー!、噂よりも可愛い方です!!本当に現れて下さったんですねー!昨日侯爵様から色々と連絡を受けて知ってはいたのですけど、こんなに早く御会い出来るとは思いませんでした!私はここのギルドマスターをしています、マリーエ・ウールドと申します!仲良くして下さい!」


 仲良くして下さいって……。初対面から好感度高すぎだし、キャラクターが思ってたのと違うよ!!助けを求める為にカミカミさんに視線を向けると、「こんなギルドマスターを見るの初めて・・・」とか言ってるし、もしかして僕のせいなの?




 それから暫く経って、やっと正気に戻ったギルドマスターと、暇な時間帯という事で、お茶汲み要員として残ったカミカミさん改めスピルラさん二人に自己紹介をして、冒険者になる為にここに来た事を改めて伝えた。


 侯爵家程ではないけど、余り良い顔をしなかったので、説得したら(ここが駄目なら他所へ行くと言ったらギルドマスターが半ベソをかきながら)許可してくれました。


「ぐすん・・・それでは、ここでギルド登録の手続きを行います、スピルラ必要な物一式ここへ持って来て」


 と、ギルドマスターがスピルラさんに命じて、街に入る時に触った水晶玉らしき物と筆記用具と名刺より一回り大きい金属のカードを持って来させた。


「ひかり様は一度この街に入る時にこの水晶玉に触られたと思いますが、もう一度ここで触って頂けますか?今更貴方を疑っている訳ではなく、登録上の規則なのでお許し下さい」


 聞けば、ギルドにある水晶玉は、犯罪者や偽の黒髪黒目を見破る機能以外に、冒険者として最低限の能力が有るのかも測定出来るそうです。能力が有れば青く光り、犯罪者と偽黒髪黒目は赤色に光り、能力不足なら黒色に変わるとのこと。


 で、僕が水晶玉に触れると、また前の様に、まともに見れない位眩しく青い光が水晶玉から溢れ出てきたので、慌てて手を放した。


「こんな凄まじい輝きは初めてです!!!青い光ですし、文句無く合格です!この光の強さは今現在の力を表す物であり、今後更に強くなられたらその分水晶の輝きは増します。ひかり様は既に凄まじい力を御持ちなのが分かりました・・・流石です!」


 興奮気味なギルドマスターが、何時の間にか僕の手を両手で握り締めながら、合格した事と水晶玉の光りの強さで、触った人の強さが大雑把に分かる事を教えてくれました。


「お次はこの登録用紙に必要事項を記入して頂きたいのですが、宜しかったら此方で代筆致しますが、どうなされますか?」


 自分で記入しますと答え、今の話でふと、この国の識字率が気になったので聞いてみると、大体2割位の方しか読み書きが出来ないそうです。


 そんな話をしながら、必要な項目(名前、種族、年齢、得意な戦闘技能など)を書いてギルドマスターに用紙を渡します。


「それでは確認させて頂きます・・・。流石!ひかり様です!神字で書いて頂けるとは思っていませんでした!神字を書ける方には初めて御会い致します!感激です!・・・・・・申し訳御座いません、改めて確認させて頂きます・・・河合 ひかり様で人族で・・・えっ?15歳・・・えっ?」


 えっ?と言いいながら、此方に本当にですか?みたいな顔を向けてくるので、大きくうなずきを返します、こっちの方が、えっ?だよ!


「そうでしたか・・・流石です(何が?)・・・私はてっきり10さ・・・次の項目は何だったかな・・・」


 今、誤魔化した!10歳は無いでしょう!10歳は!もしかして、侯爵家の人達にもそう思われてるの、か?


「戦闘技能は魔法ですか!凄いです!!魔法を攻撃に使える方は少ないんですよ!」


 10歳発言を無しにしたいのか、少し焦った感じでそう言ってきたけど、ここまでほとんどの敵を魔法で倒してきたので魔法と書いておいただけです。


 その後、登録用紙と金属カードをスピルラさんに渡して、お茶を美味しそうに飲んでるギルドマスターに10歳疑惑はさて置き、ここでまた二つ疑問が出来たので質問してみる。


「それで質問なのですが、必要項目に性別が無いのはどうしてなのでしょう?それと、魔法を使える方はどの位居るのですか?」


 30年前の魔物の異常発生以前には性別表記はあったが、異常発生時に冒険者でも女は危険に晒せないと一部から声が上がったが、状況がそれを許さなかった、それ以降冒険者に男も女も関係無い!という考えになり、ギルドカードに性別を記載しなくなったそうです。


 ヤバイ!男アピール出来る物が潰されていく!!


 ……それと、魔法が使える人はちょっとした魔法なら(小さな火種とか、少しの水を出したり、弱い明かりで照らす等)5人に一人で、攻撃や回復等の強い効果を発揮出来る魔法を使えるのは、冒険者でも20人に一人の割合なのだそうだ。




 そうこうしていると、登録用紙と一緒に別の場所で何かの処理をした、さっきの金属カードをスピルラさんに渡されて、それに僕の魔力を注ぐようにと、また噛みながら言われた(魔力を持たなかったり、持っていても魔力を扱えない人は自分の血を一滴垂らす)。


 注いでみると、僕の名前、種族、年齢、レベル、ギルドランク(Gと表記されている)が浮かび上がり、これでこのカードは、僕かギルドの設備でしか中身を見ることが出来なくなったらしい。


 カードの中身とは、今受けている依頼、いままで受けた依頼の内容(成功したかとか)、採取した薬草とか、倒した魔物等の種類や数、倒した魔物が居た(薬草等を採取した)大まかな場所や日時等。


 ギルドランクはGから始まりF、E、D、C、B、A、S、SS、SSSと上がっていき、基本冒険者と同じランクの依頼を10回連続で成功させると一つ上のランクに上がれる、その際に一人で依頼を成功させたのなら10回で良いのだが、それがパーティーを組んで(パーティーは冒険者ギルドで、手続きしなければ組めなくて、パーティーの最大数は6人、自分のランクの一段階上と下の者としか組めない)の成功なら、成功させなければならない回数が(パーティーの人数、そのランク構成なんかで)増える。パーティーを組まずに手伝って貰っても、その事はカードに書き込まれるから不正は出来ない(不正してばれたらキツイ罰が待ってるそうです)。


 実は、登録用紙に記入が済んだ後にギルドマスターから、僕が望めば名誉SSSランクに、ミラクルジャンプアップ出来ると言われたが、速攻断りました!!!



――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――



 そろそろ、説明も今聞きたい事も無くなってきて、いよいよ初依頼を受けようかな?と思っていたら、スピルラさんが「登録料5000エンになります」(ここの通貨ってエンなの!?)と、こんな時にだけ噛むことも無く言ってきました、僕、お金持ってないお・・・。

 読んで下さり誠にありがとう御座います。


 登録して下さった方々、並びポイントを入れて下さった方々には感謝を!


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