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特殊作戦

「防人」 

奈良・平安時代に主に北九州の辺境防衛にあたった兵士のこと。

白村江の戦い敗北後に設置され、東国(関東等)の農民から3年交代で徴集。

国境警備や烽火のろしの監視、空き地の開墾等も行う。

過酷な任務にて、故郷を離れる兵士の心情は『万葉集』の防人歌に多く詠まれている。

12月1日

23:58

J国 無人島 上空

民間軍事警備会社”防人” C17輸送機(コールサイン:コスモリーダー)

「日が変わるな。......そろそろか?」

 左腕にあるG-SHOCKを見る。長年使い続けてる時計だ。少々傷が目立ってきた。   

 するとジャンプマスターが大声で呼びかける。

「降下まで3分!」

「装具点検! 高度センサー確認、高度500メートルでパラシュートを開くように。」

『コスモリーダ―よりモミジ指揮官へ。風速は3メートル、西からの風だ。だが、そこまで誤差は最小限になるだろう。天候は晴れで雲は少ない。視界は良好。いい月が見れるかもだな。』

「酸素マスク起動、確認!!」

 俺達が乗るこの大型の輸送機は、J国の無人島上空を飛行している。

 機内には降下用の装備を纏った隊員が12名搭乗している。ヘルメット、ゴーグル、酸素マスク、予備も含めたパラシュート、銃器といった装備品を身に着けている。

 各自の装備を点検し、お互いに最終確認を行っていく。事故が起こらないように、念入りに確認をする。

 そして、ジャンプマスターに伝えて、降下の準備が完了する。

「よ―し!」

「降下まで1分。赤ランプ点灯! スタンバイ!」

 ハッチが折れている所まで歩き整列する。

 ロードマスターがスイッチを押す。

 機体後方のカーゴハッチが開き、輸送機のエンジン音、風の音、冷たい空気が入ってくる。

 今日は、満月らしい。任務でなければ日本酒と共にソファでのんびりとしたかったものだな。

『目標地点。モミジ、幸運を。』

「緑色ランプ! 降下降下降下!」

 走り、機内から飛び出す。

 ウィングスーツに付けられた、IRレーザーが点滅している。これで仲間の位置を見失うことを防ぐ。

 パラシュートを低高度で開傘する方式、高高度降下低高度開傘(High Altitude Low Opening、 HALOヘイロウ)と称する。この方式では、航空機からの跳び出し後、約2分間を自由落下で降下する。その後、300〜610 メートルの高度でパラシュートを開傘する

 この方式は、パラシュートを開いている時間が短いために素早く降着できるため、敵に見つかりにくい。またHAHOという方式と比べると酸素の所要量も少なくて済む。一方で受ける風は氷点下62度にもなるため。保温の配慮が必要となる。開傘前の終端速度は290キロメートル毎時にも達する。通常は航空機が風を正面に受けるように飛行した状態で跳び出しを行う。

 風の音が響く。

 雲が少々。月が綺麗に見える。

「コースを維持、離れるなよ。」

 

−数時間前

作戦会議

「本作戦地域はJ国無人島だ。依頼主はアメリカ政府並びに日本政府。その無人島にて某国のテロ組織が潜伏、拠点としており、テロの準備しているとの情報が入ったそうだ。敵の人数は、約20名。」

 暗い室内にはTシャツやジャージを身に着けた男と女。人間がスクリーンに向かって座っていた。

 スクリーンの横には、オペレーターであり、指揮官が立ちながら説明している。喋り方は男のようで声も低いが、女性だ。毎回、作戦における調整や連絡をしてくれる指揮官とオペレーターを兼ねているので、仕事量は多いが、よくやってくれている。例えるなら、あの有名な二足歩行ロボットに出てくるアニメキャラかな。

 英語で、「大領主」。大きな権力を持つ支配者の意。日本では「君主」「大領主」の訳が充てられることが多い、”オーバーロード”という単語があるが、彼女はコールサインとしてそう呼ばれている。

「勿論だけど、依頼主のアメリカ軍と自衛隊特殊部隊と合同では作戦は出来ない。しかし、輸送機の護衛としてアメリカ空軍と海軍。ヘリの離着艦に自衛隊が護衛艦を派遣してくれる。」

 日本国海上自衛隊、第1護衛隊群第1護衛隊DDH-183 いずも、DDG-179 まや。ニミッツ級航空母艦 ジョージ・ワシントンを中心にとするアメリカ海軍第7艦隊第5空母打撃群が既にJ国の無人島に向かっている。

「あなた達はC17に搭乗しHALO降下で降下、接近。目標は排除だ。可能であればリーダーを確保。頼んだわよ。」



12月2日

0005

J国 無人島

「高度センサー、良し。」

 警告音が鳴る。

 パラシュート展開。

「LZ確認。」

 パラシュートを開き、島の東側の山の場所に着陸する。

 着陸後、パラシュートを隠す。敵の配置も不明な状態ではパラシュートをそのままにする訳にはいかないのだ。作戦終了後に回収はしてくれる。

 因みに。

 このパラシュートを用意してくれたのは、パラシュート整備士官。自衛隊で言うならば陸上自衛隊第1空挺団落下傘整備中隊だろう。彼らがいることで、こうやってパラシュート降下が出来ているのだ。感謝しかない。

 ヘルメットに装着しているGPNVG-18を目元に持ってくる。降下用装具を外し、収納していた銃器を取り出す。そして、各種装備を身に着けていく。

 この部隊はHK416を基本装備としている。機関銃手はM249。スナイパーは.338Lapua Magnum弾を使用している、AXMC。

 部隊編成は、指揮官の俺。副指揮官。通信士。衛生兵。機関銃手。スナイパー、スポッター。小銃手。合計12名のチームだ。作戦等、隊員にATGM、スティンガーといった対戦車兵器、対空兵器を装備する場合もある。今回は、カールグスタフを持ってきている。

 すぐに移動を開始した。当たり前であるが、わざわざずっと降下した場所に居続けるのは危険である。降下の様子をもし見られていたら危険であるからだ。UAVは飛行しており、監視してくれているが万が一の場合もある。

 UAVは上空を飛行しており、作戦海域近くにいる海上自衛隊の護衛艦にいる作戦指揮官らが随時確認、連絡をしてくれる。

 俺達はあらかじめドーランで目立たないようにしており、道中において偽装の葉を使い、偽装を施していく。特に、スナイパーとスポッターはギリースーツを身に着けているが、完璧な偽装にはこの島の葉を使用する必要がある。

 しばらく、警戒しながら歩き続け、敵のいる拠点を見下ろせる場所に到着した。

 スナイパー組は偽装を始め、敵の位置を把握し始める。

 端末を取り出し、ドローンからの映像を確認する。俺達がいる場所には、ヘルメットのIRがチカチカと光っている。逆に、敵は四角で覆われている。

「ドローンの偵察では港の施設に敵兵と思わしき人影。事前の偵察結果通りです。」

 J国の領海内この無人島は、昔には人が住んでいたという。だが、過疎化が進み、限界集落、そして無人島となった。その後、J国の会社が土地を保有したが他国の人間に売り渡したという。そして、今に至る。自然が豊かであるようで、まぁ、潜伏しやすい場所が多かった。一方、平地部分には廃墟となった建物、港がある。偵察では港に敵が集中しているとのことだ。廃墟の建物は港から少し離れている。

 しばらくして、スナイパー組の偽装が完了した。

「良し。スナイパーは、事前に設定した狙撃地点に。それ以外は、前進する。」 

 スナイパーの援護の下で敵が潜伏していると思われる港まで接近する。

 銃口を周囲に向け、警戒しながら進み続ける。

「おっと。蛍だ。」

「綺麗だが、虫にも気を配らなきゃならないのが大変だな。」

 人がいない無人島だからこそ、虫が突如として鳴かなくなれば敵も怪しむ可能性があるのだ。

 だが無事に港まで接近することができた。

 港には光が見える。人影もある。話し声、笑い声、いびき、食事の音、水の音。

 そして、銃器の擦れる音。

 建物の構造は頭に入っている。

 ここは案外広い港で、管理棟や漁港としての機能もあったそうだ。そのため、柱や陸地に揚げられた船がある。意外と遮蔽物は多い。

 敵のいる建物は二階建て。両方に敵がいる。屋上には人影はない。もしかしたら敵は警戒していない可能性もある。

「スナイパー、準備は?」



スナイパー

「スナイパー、準備は?」

「準備良し。」

 AXMCを二脚で支え固定、敵のいる建物に銃口を向ける。一方、スポッティング(観測)スコープを設置し、サポートしてくれるスポッター(観測手)が配置についている。指揮官達が接近している時に、固定や距離や風といった計算を済ませ、いつでも狙撃できるようにしている。

「指揮官、いつでも。」



指揮官

「それじゃ、始めよう。突入用意。」

 ドアは閉まっている。ドア、二階、部隊の周囲に銃口を向けるように隊員にが突入位置につく。

 一人の隊員がドアを調べ、トラップがないか確認する。

 脅威なしのハンドサインを出し、そのまま自分の背中に装備していたブリーチングハンマーを後ろの隊員が取り、渡してくれる。

 目線で合図し、ハンマーを振り、打ち破る。

 ほぼ同時に、俺の前やと後ろにいた隊員が突入。銃口を味方に向けないようにしながら、自分も突入。

 銃を持つ脅威は俺の前に突入した隊員が撃っていたが、まだいる。撃つ。

 数発撃ち、全員が倒れた。一階には5名いた。

 死体となった敵に脳天、心臓に死体撃ちをしていく。確実に倒し、後ろから撃たれたり爆破されたり、こちらが被害を受けることがないようにする。

 室内を細かくクリアリングする。

「クリア。総員へ、一階クリア。」

「指揮官。二階に動きあり、狙撃は可能。」 

「了解、警戒だけしてくれ、誤射に注意。」

 階段前に整列。俺は二番目に並び、銃をハイレディに構える。前の隊員の背中を軽く叩き、階段を登る。

 銃口をハイレディから二階のドアに向ける。

 ハンドサインでフラッシュバンの指示をする。

 合図でフラッシュバンを投擲、突入する。

「敵だぁ!!」

 敵は6人。敵は気付いたが、遅かったな。

 敵が銃を向ける頃には、あの世に行っている。しかし、一人。銃を持とうとしたが、仲間が取り押さえた。

 おっと?

「顔を見せろ。」 

「指揮官、こいつは。」

「あぁ。こいつらのリーダーだな。まぁ、組織の親玉ではないが、確保しておいて損はない。CP、こちらモミジ指揮官。目標施設に到着、敵を排除、敵のHVIを確保。」

 作戦海域にいる海上自衛隊護衛艦いずもにいるオーバーロードの返答が返ってくる。

「こちらCP、了解。回収用のヘリを送るから、待機してて。ヘリはMH-47、コールサインはパラディン2-1。到着まで約5分、よくやったわ。」

「総員へ、回収機が約5分で到着する。離脱用意。」

 敵のリーダーは気絶させ、拘束する。落ちている武器を一箇所に集めて、弾倉と薬室の銃弾を抜いて無力化をしたり、その武器や無力化した敵などを写真で撮っていく。また、情報になりそうなパソコンやスマホを袋に入れていく。

 しかし、何か引っかかる。何か変だ。下で5、確保した奴含めて、ここでも5。

「あ。」


0125

狙撃手

「ん?」

 警戒していると横にいるスポッターが声を出した。

「どうしたん?」

「UAVからの映像、西から車両が接近してる。おそらく、10時の方向に見える道。」

 端末を見ると、確かに車両が接近している。車両はピックアップが2台。普通乗用車1台。ここには友軍はいない、つまり敵だ。 

 スポッターは無線機をすぐに指揮官に繋ぎ、連絡する。

「指揮官、敵が西の道より接近中! 距離、約1キロ。」

「やはりか。ここの建物には敵が少なかったんだ。だから簡単に突入ができたんだ。くそ、結構俺は馬鹿だったな。そちらは撤収用意をしつつ、狙撃を可能ならしてくれ。」

「ラジャー。」

 リラックスしろ......。

 息を吐き、呼吸を止める。また、吸う。また、息を吐く。

「良し、ちょいと移動して支援しよう。」

「OK。」

 


指揮官

「オーバーロード、敵車両接近。支援を要請する。オーバー」

「こちらオーバーロード。パラディンの護衛にアパッチがいる。彼らが支援をする。到着まで、2分。ごめん、気付かなかった。」

 すると、横にM249を持った隊員が割り込んでくる。

「反省は後だ、馬鹿オーバーロード。こっちは荷物もあるんだ。支援を手厚くにして、いずもの給養員に美味い飯を作るように言ってくれ。」 

 そう言い終わると無線機を切り、窓際に機関銃を設置する。

 まったく、こいつは。まぁ、分からなくもないがな。


0127

防人 AH-64E アパッチ コールサインガーディアン2-1

『オーバーロードからガーディアン2-1へ。作戦地域にて敵の残党発見。地上のモミジ指揮官より航空支援を要請。ガーディアンは敵を殲滅せよ。』 

「モミジ、こちらガーディアン2-1。機関砲及び、ヘルファイア8発、ロケット弾を装備。そちらの管制下に入った。ETAまで約2分。」   

『ガーディアン2-1、こちらモミジ2。そちらの武装によるCASを要請、目標は接近中の敵車両及び敵歩兵。現在接近中であり、まもなくこちらと接敵する。我々は港の管理棟にいる、IRでマークしている。また、山にいる狙撃手は味方だ。』 

 暗視装置では確かに敵車両らしいものが見えた。ガンナーが照準を合わせ始めている。

 後方には回収機のチヌークが続いている。

『コンタクト! 敵車両、敵の歩兵が展開している!』 

 敵と接敵したようだ。ほぼ同時に機関銃手が機関銃を撃ち始めたようで、機関銃の音がヘルメットの無線機から聞こえてくる。     

 そして、機関銃に負けないくらいにJTACが大声でガーディアンに伝わるように叫ぶ。

 航空支援の際、目標や味方の位置といった情報をしっかり伝えることが必要になる。交戦中である場合、今のように銃声といった音が阻害するためにも大声で正確に伝えることが必要になる。誤爆、誤射(フレンドリーファイア)はあってはならない。こちらもミスがないようにするが、情報は地上の部隊が一番知っているのだ。

『ガーディアン、再度復唱する。そちらの火力を、交戦中の敵に対して攻撃を要請する! 作戦区域には対空兵器はないが、RPGに注意! 近くには我々がいる。デンジャークローズ、攻撃を許可する!』

「総員へ、北から侵入する。デンジャークローズ。」

 


指揮官

 ほぼ同時だった。

 張り付いていた所の窓ガラスが目の前で割れて、そして敵の車両が燃え上がった。

 暗くても分かる、あの機体。機体には黒と深緑の迷彩柄。後ろのテイルローターの尾翼に盾を持つ騎士のイラストがある ーAH-64E、ガーディアンが攻撃を始めた。

 AGM-114 ヘルファイアが車両に次々に命中し、車両を燃やしていく。ロケット弾の斉射により、歩兵もろとも倒していく。残りは機関砲で片付けていく。

 容赦なく撃ち続けていったため、まだ朝日は出ていないが、燃える車の影響で明るかった。

 機関砲の射撃続いたが、しばらくして射撃が終わった。

 ヘリのローター音が響き、島の静けさは消え去った。

『パラディン2-1、LZ到着。さぁ、家に帰るぞ。』

 捕らえた敵や回収した情報と共に大急ぎでヘリに乗り込む。仲間が敵と情報を積み込んでいく間、俺と残りの仲間がヘリのハッチ前で銃を構えて警戒をする。

 スナイパー組は既にこちらに向かっており、到着したのは俺達がヘリに敵や情報をヘリに詰め込み終わったところだった。

 そして、全員の搭乗が完了するとガーディアンと共に離脱する。

 疲労感、達成感。

 機内はなんとも言えない空気だった。

 確保した敵をもう一度ボディチェックをし、拘束をし直す。

『こちらパラディン2-1。護衛艦いずもまで10分。』

 窓から見える景色はまだ少し暗い空と海だった。

 各自で銃器の安全装置をかけ、弾倉を抜き、薬室から銃弾を抜く。クリアな状態にしておく。

 ヘルメットとサングラスを外し、椅子に座る。どっと、疲労が溢れてきた。

『パラディン2-1、着陸する。』

 そんなパイロットの声が聞こえたと同時に着陸した振動が伝わった。

 ハッチが開き、整備士らの誘導に従い降りていく。敵は俺達の別の部隊の奴らが連行していくので、俺達は艦内に入れば海上自衛隊護衛艦いずもの士官が案内してくれた。

 護衛艦いずもには、陸上自衛隊の隊員を乗艦できるようになっている。近年の情勢というのもあるが、国土防衛だけでなく、災害派遣における任務でも陸上自衛隊の部隊等を輸送艦レベルではないが乗艦できる。乗艦の例なら、いずもの長期航海にて水陸機動団の隊員が乗艦したことだろう。

 俺達は陸上自衛隊用の通称「1L」と呼ばれている第1居住区に案内された。

 装備を置き、身に着けている装備も外していく。銃器をケースに収納し、汗や砂埃のついた服を着替えていく。因みに、女性隊員は女性自衛官の居住区に案内された。

 上はドライTシャツ、下はコンバットパンツに身を包み、作戦における報告をオーバーロードや艦長らがいる旗艦用司令部作戦室(FIC)に向かう。


海上自衛隊護衛艦いずも 旗艦用司令部作戦室(FIC)

「モミジ指揮官、入ります。」

「おう。」

 まるで友人のような感じで返事が返ってくる。

 オーバーロードと艦長の前に立ち、敬礼する。相手も俺の敬礼を受けて敬礼をする。......先に2人が敬礼を終えてから自分自身も敬礼をやめる。

 先に口を開いたのはオーバーロードだった。

「作戦お疲れ様。私のミスで危険な状態にさせて申し訳なかった。」

「いいや、構わない。俺もあそこで人数の少なさに気づかなかったからな。」

 そして作戦における報告を行い、オーバーロードら防人のオペレーター達と会話が終わった。居住区に行き、食堂にでも行こうとすると、いずも艦長が声をかけてきた。

「お疲れ様。チームにもそう伝えてほしい。それと、お風呂と食堂で温まってくれ。どうやら君の部下がそこの指揮官に言ったようだしな。」

「あはは、了解しました。」

 今回の作戦は、リアルタイムで無線の内容や隊員のヘルメットに装着したカメラやボディカメラがこの作戦室に流れてくる。機関銃手の飯の話も当然、この部屋の人間全員に伝わる。オーバーロードは、艦長の言葉で思い出したように、あいつの所にズカズカと向かった。これは、あいつは罰を受けるだろうな。

 居住区に行き、トイレを済ませ、風呂場に向かった。

 護衛艦の風呂? 想像よりとてもいい湯だった。艦の風呂もいいものだと感じられた。まぁ、節水という概念にはやはり慣れない。

 俺のチームのメンバーは全員食堂に向かったようだ。ヘリのパイロットやオペレーター、同伴した部隊も食堂や風呂場、整備といった各自の時間を過ごしていた。

 キャットウォークで気晴らしをしようと歩いていると、オーバーロードが歩いてきていた。

 目が合う。

 どこ行くの? そんな目をしたが、すぐに察したように口を開いた。

「キャットウォークね。」

 


「現代の防人」

古代の防人が九州沿岸の国防に従事していたことから

転じて、常に危険と隣り合わせで地域社会の安全を守る職務に従事する自衛官・警察官・消防官(消防団員)・海上保安官等を、比喩的に防人と呼ぶことがある。

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