黒幕の第一撃
アルティメットアキロイドが誕生した瞬間、空気は震え、戦場は光で包まれていた。
仲間たちは歓声をあげそうになった──だが、その刹那。
黒幕の影が、ゆっくりと姿を現す。
かつて人の形を模していたその存在は、今や「歪んだ未来の残滓」。
無数のコードが鎖のように身体から垂れ下がり、虚空に溶けていく。
「……まだ終わりではない。お前たちが繋いだ“記憶”こそ、私が喰らう糧だ」
声は重層的で、まるで未来と過去の亡霊が同時に語っているようだった。
次の瞬間、黒幕は右手を掲げる。
指先から放たれたのは、光ではない──暗黒の記録波。
空間そのものを上書きするかのように、周囲の景色が剥がれ落ちる。
仲間たちの記憶に刻まれた光景すら“侵食”され、頭の中に不協和音が流れ込む。
アキの胸に宿る「記憶の鍵」もまた強制的に反応し、彼女の動きを一瞬だけ止めた。
「ッ……頭が……!」
秋の視界が白黒に反転し、仲間たちの姿が一瞬“存在しなかったこと”にされる。
黒幕は笑った。
「これが第一撃──記録消去だ。お前たちの歴史を、存在ごと消し去ってやる」
轟音と共に、漆黒の奔流が戦場を覆い尽くす。
アルティメットアキロイドでさえ、その圧倒的な消去力の前に後退を余儀なくされた。
仲間たちは叫ぶ。
「アキ! 負けるな!」
「私たちの記憶は、あんたと一緒に戦うためにある!」
秋は膝をつきかけながらも、光翼を広げて闇を受け止める。
その瞳に映ったのは──決して消えない“仲間の光”。




