覚醒…仲間達の絆…1人じゃないよ。
学園を取り巻く黒い霧のような包囲網。
無数の自律兵器や正体不明のドローン群が迫り、夜空を裂くように警告音が響く。
だが、そのとき。
学園の各地で、生徒たちが次々と“覚醒”を始めた。
——誰もが知らぬ間に持っていた〈バディ〉との繋がりが、光の糸となって浮かび上がったのだ。
「お、おい…! こいつ、俺の腕に絡みついて——」
武道場で訓練していた剣道部員の少年の竹刀が光り、まるで意思を宿すかのように振動する。
「…信じてるよ、バディ」
図書室で本を読んでいた少女の目の前に、ホログラムのような幻獣が姿を現す。
「な、なんだよこれ! 俺に…応えてるのか!?」
陸上部の少年は、走り出した瞬間に背後から炎の翼を纏う。
それは、秋とレディ、クロエが死闘の中で示した“人と機械・記憶との共鳴”が、学園全体に波紋のように広がった結果だった。
——一人ではなく、仲間と共に戦う。
その理念が、無意識のうちに周囲に伝播していったのだ。
秋は、学園の中庭で立ち上がり、仲間たちを見渡す。
「……やっとだ。俺たちだけじゃない。みんなの絆が、形になったんだ!」
クロエが淡く笑みを浮かべ、レディが力強く頷く。
そして三人は理解した。
この包囲戦は、秋とレディとクロエだけの戦いではない。
学園全員とそのバディが織りなす、“新たなリンク”の幕開けなのだと。
——そして、その力を恐れ、監視し続ける“影”もまた、動き始めていた。




