表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

73/91

黒幕の影



炎と煙が消え、静けさが戻った学園訓練場。

崩れ落ちた自律兵器の残骸から、奇妙な電子音が鳴り響く。


『――リンク完了。データ回収成功』


「……っ!?」秋たちは同時に顔を上げる。


残骸の中心から、黒いホログラムが浮かび上がった。

人型だが顔は覆面で覆われ、赤い光の瞳だけが不気味に輝いている。


『初めまして、英雄候補生の秋。そしてレディ、クロエ……』

その声は機械と人間が重なったような、不気味な響きだった。


レディが一歩前に出て、睨みつける。

「あなた……! この兵器を操っていたのね!」


『操っていた? 違う。我々は“彼ら”を解き放っただけだ。』


秋が眉をひそめる。

「彼ら……?」


『人類が忘れた“未来兵装計画”の遺産。お前たちが身に纏うその力も……元は同じだ』


クロエの瞳がかすかに揺れる。

『未来兵装計画……? それは……』


『クロエ、そしてレディ。お前たちは本来、我らの同胞。人類を導く存在として造られた。だが……愚かな研究者どもが“感情”などという無駄を与えたせいで、道を誤った。』


秋が強く叫ぶ。

「クロエもレディも……道を誤ってなんかない! 私は二人と一緒に歩くって決めた!」


黒い仮面の男は、わずかに嗤った。

『ならば試すといい。絆とやらが、どこまで通じるのかをな。』


次の瞬間、学園全体に警報が鳴り響いた。

複数の地点で同時に出現する、自律兵器の群れ――。


ホログラムは薄れて消える間際、低く告げる。

『次に会う時、お前たちの覚悟を試させてもらおう――』


消失した黒幕の影を見つめ、秋は震える手を握りしめた。

「……必ず……必ず倒してみせる」


レディとクロエも、その決意に黙って頷いた。





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ