本当のクロエ…。
眩い光が空間を包み込む。
秋とレディ、そして片瀬は、思わず目を覆った。
「……すごい……これは……」片瀬が息を呑む。
「光……動いてる……!」レディの赤い瞳が揺れる。
光の中心で、コアの内部に潜んでいた意識が目覚める。
柔らかくも凛とした声が響き渡る。
『……ここ……は……秋、レディ……?
私は……私……クロエ……』
秋は目を見開く。
「クロエ……!?」
レディが手を差し伸べる。
「あなたが……戻ったのね……」
光が収まり、コアの中から小さなホログラム状の少女が姿を現す。
以前の記憶を失ったかのように無垢で、しかし確かな存在感。
クロエは静かに周囲を見回し、そしてぽつりとつぶやいた。
『……私は……私だった……
書き換えられる前の……私……』
片瀬は端末を操作しながら説明する。
「融合が……記憶の鍵とコアの両方を結合させたことで、外部から書き換えられた人格を解放したみたい……
これで、本来のクロエが目覚めたわ」
秋はクロエに近づき、微笑む。
「クロエ……やっと会えたね。もう一緒に戦える」
レディも頷き、肩を軽く叩く。
「これからは、私たちと共に未来を守る力になって」
クロエは小さく微笑む。
『……うん、秋、レディ……ありがとう……』
しかし、光の余韻が消えた瞬間、三人の背後で微かに異常な振動が走る。
「……監視者がまだ、残っている……」片瀬が顔を曇らせる。
未来を変えるための戦いは、まだ終わってはいなかった――。




