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告白
秋の喉から、震える声が漏れた。
「……ごめん、蓮。私……隠してた」
蓮の眉がわずかに動く。
「やっぱり……何かあるんだな」
秋は深呼吸をして、決意するように言葉を紡ぐ。
「未来から来た“久遠”っていう存在……それは、未来の私なの」
蓮の目が大きく見開かれる。
「なに……? 未来の……お前?」
秋は震える手を握りしめ、続ける。
「未来の私は……絶望して、全部を壊そうとする存在になるらしい。
でも、それを止めるために未来のレディ――仮面の少女が時を越えてきた」
沈黙。
蓮は長い間、秋の顔をじっと見つめていた。
やがて彼は、低い声で呟いた。
「……信じろっていうのか? 自分が未来で敵になるって話を」
秋は目を伏せる。
「信じてもらえないかもしれない。でも……これが真実なの」
すると蓮は深く息を吐き、わずかに苦笑を浮かべた。
「バカだな……そんな顔して言われたら、疑えないだろ」
秋の目に涙がにじむ。
「蓮……」
蓮は真剣な眼差しで告げる。
「いいか秋。もし未来のお前が敵になるとしても――俺は“今の秋”を信じる。だから……もう一人で抱えるな」
秋は堪えきれず涙をこぼし、頷いた。
そして、その背後で静かに見守っていた現在のレディは、安堵の微笑を浮かべるのだった。




