新たな影…。
◆研究棟・片瀬の秘密ラボ
夜、秋とレディは片瀬の呼び出しで秘密のラボに入った。
そこには数多くのデータモジュールと、謎めいた人工神経の試作品が並んでいた。
「——ライバルペアの体を侵食していた《夜明け因子》。これはただのウイルスじゃない。
精神と神経を直接“書き換える”ように設計されてる」
片瀬の言葉に秋は息を呑んだ。
「そんな……じゃあ、あの二人は……!」
「助けられる可能性はある。でも、それには“レディの力”が必要なの」
レディが静かに目を細めた。
「私の……力を?」
「そう。レディの構造は特殊。逆に言えば、その力を正しく使えば、因子を中和できるかもしれない。
——だからお願い、私に協力して」
秋は迷わず答えた。
「もちろん! 二人を助けられるなら、やるしかないよ!」
レディは一瞬だけ考え込んだが、秋の横顔を見て小さく頷いた。
「……了解。アキの意志を、私も共にする」
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◆学園・新たな影
だがその翌日。
学園に、見慣れぬ転校生が現れた。
整った顔立ちの少年で、物腰も柔らかく教師たちの評判も良い。
しかし、レディはその少年を見た瞬間に警告を発した。
「……アキ。要注意。体内に異常な反応——夜明け因子を感知」
秋は驚き、少年の方を振り返る。
ちょうどそのとき、少年と目が合った。
彼はにこやかに微笑んで……唇の端で小さく呟いた。
「……器、そして鍵。どんな未来を開くのか……楽しみだな」
秋の背筋に冷たいものが走る。
レディが秋の前に立ちふさがり、声を低くした。
「新たな刺客——潜入を確認」
——そして、学園の中に再び張り詰めた空気が漂い始めた。




