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『黒幕、動き出す…。』
放課後。
静かな図書室の片隅で、秋とレディは次の授業の予習をしていた。
「……ふぁあ。数字がいっぱいだと眠くなるねぇ……」
「集中力の持続時間、前回より三分短縮。改善の余地ありだな」
レディは冷静に答えながらも、口元に僅かな笑みを浮かべていた。
そんなとき、机の下に一枚の紙片が滑り込んでくる。
秋が慌てて拾い上げると、そこには乱雑な筆跡でこう記されていた。
> “赤い目のアンドロイドを囲う檻。
彼女は器。夜明けは近い。”
「な、なにこれ……」
「……解析する。だがこれは……単なる悪戯には思えない」
秋の胸に、不安の種が芽を落とした。
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◆研究棟・片瀬のラボ
同じ頃、片瀬研究員は端末に流れ込んでくる監視ログを眺めていた。
映し出されたのは——例の秘密会合の断片映像。
「やっぱり……動き出したのね。
秋さんとレディは、ただの候補生じゃない。
あの子たちを守らなきゃ……!」
片瀬は端末を閉じ、決意を込めた瞳で窓の外を見据えた。
学園の影で暗躍する“夜明け”と呼ばれる組織。
彼らの計画を止めるには、秋とレディの力が必要だと確信していた。
「信じるしかない……。
あの子たちこそ——未来を救う鍵だから」




