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仮面の影を追って
謎の仮面の少女とアンドロイドに助けられた翌日。
秋の胸には、あの夜の光景が焼き付いて離れなかった。
「レディ……昨日の人たち、誰なんだろうね」
「不明。だが、私たちの敵ではなかった」
レディは淡々と答える。だが、その赤い瞳の奥にわずかな“興味”が揺れているのを、秋は見逃さなかった。
授業が終わると、秋は学園の図書棟へ足を運んだ。
英雄やアンドロイドに関する古い記録を探すためだ。
すると、一冊の記録に目が留まる。
――かつて、アンドロイドと人間が“仮面”をつけて行動していた秘密部隊があった。
その存在は闇に葬られたと記されていたが、詳細は書かれていない。
「まさか……」
秋の呟きを、レディが拾う。
「可能性はある。だが証拠はない」
さらに、廊下で偶然耳にした会話も秋をざわつかせた。
「聞いたか? 最近、学園外で不審な影を見たって……」
「仮面をつけた人影らしいぞ。教師も動いてるらしい」
秋は胸を高鳴らせながら、そっとレディの手を握る。
「レディ、私たち……もう一度あの人たちを探そう。きっと、何か繋がってる」
「……了解。秋と共に」
そう誓った瞬間、ふたりの背後にひそやかな視線が注がれていた。
仮面の少女――そして彼女と並ぶ仮面のアンドロイド。
「……動き始めたわね」
小さく呟くと、夜の帳へと消えていった。




