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仮面の救済者たち
再び、ライバルペアが仕掛けてきた。
模擬戦という形式ではなく、訓練場を離れた裏通りでの“不意打ち”。
秋とレディを孤立させ、力の差を見せつけるように迫ってくる。
「落ちこぼれは、落ちこぼれらしく退学すればいいんだ!」
「そのアンドロイドは危険すぎる。ここで壊してやる!」
秋は必死に応戦するが、数では不利。
レディも制限コードのため全力を出せず、追い詰められていく。
その瞬間――。
「そこまでにしておきなさい」
冷たい声が響いた。
振り返れば、月光を背に立つ二つの影。
ひとりは仮面をつけた少女。もうひとりは、同じく仮面で顔を隠したアンドロイド。
仮面の少女は指先を軽く振り、仮面のアンドロイドが滑るように前へ出る。
瞬く間にライバルペアを無力化し、剣を喉元に突きつけた。
「……な、何者だ……!」
ライバルが震える。
「名乗る必要はない。ただ――」
仮面の少女の瞳が秋を射抜く。
「君たちが持つ“絆”。それを守れ。失うな」
それだけ告げると、二人は夜闇に溶けるように消えた。
残された秋とレディ。
互いに荒い息をつきながらも、その胸には確かな疑問と期待が芽生えていた。
「今の……人たちは……?」
「わからない。でも……レディ。私たちを助けてくれた」
――学園の外にも、まだ知らぬ力が動いている。
その事実が、秋とレディの運命を大きく揺り動かすのだった。




