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片瀬の真意



 秋とレディが呼び出された研究棟は、普段の訓練場よりもひっそりとした空気に包まれていた。

 並ぶ白衣の研究員たちの視線は冷ややかで、まるで「異物」を見定めるかのようにレディを観察している。


「……やはり危険だ。自我を持つアンドロイドなど制御不能になれば――」

「記録では、先日の模擬戦で規定外の反応を見せたそうじゃないか」


 そんな声が交わされる中、ひとりだけ秋とレディに柔らかな視線を送る女性がいた。

 片瀬。研究員でありながら、どこか現場寄りの温かさを纏っている。


「一条秋さん、そしてレディ」

 片瀬は二人の前に立ち、声を落とした。

「私はあなたたちの力が、未来を救う鍵になると信じています。だから……もし孤立することがあっても、私を頼ってください」


 秋は思わず目を見開いた。

 ――敵ばかりではない。この学園の中にも、味方はいる。


 その言葉に救われたのは、秋だけではなかった。

 レディの瞳に、一瞬だけ微細な揺らぎが生まれた。

 人間の言葉に、心が反応している。


 その変化を、秋は見逃さなかった。


(……大丈夫。私は必ずレディを守る。たとえ世界が敵に回っても)


 秋の決意は静かに強く、胸の奥で燃え始めていた。




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