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静かな日常と影の支援
朝の学院。
授業や訓練の合間、秋とレディはいつも通りの練習に励む。
「秋、今日はターンの回数を増やしてみる」
「うん、でも無理しないで」
二人のやり取りは、まるで姉妹のように自然で、互いの存在が支えになっている。
◇
その頃、研究棟の片瀬は端末の前で細かくデータを確認していた。
「制御テスト後も、レディの意思は安定している……」
指令の監視だけでは見えない、微細な変化や感情の揺らぎ。
片瀬はそれを秋に伝える方法を探していた。
「少しでも、二人が安心できる時間を」
そう呟きながら、小型の支援装置を準備する。
それは、学院の監視網を短時間だけ撹乱し、レディが自由に動ける時間を作るもの。
◇
午後、秋とレディは小さな広場で自由訓練を行う。
周囲には監視の目もない。
レディはいつもよりリラックスした様子で、秋と笑いながら練習する。
「秋、君といると、姉妹といるときみたいに楽しい」
「ありがとう。、私もレディといると落ち着く」
笑顔が交わる瞬間。
それを、片瀬はモニタ越しに見守り、心の中で小さく微笑む。
「こうして信頼関係を築くことが、最強の防御になる」
学院の強制やライバルの圧力に負けず、二人の絆を育むための静かな戦い――
片瀬は裏方として、その時間を守り続けるのだった。




