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秘密の協力者



それから数日。

学院の授業や訓練は、いつも通りに続いていた。

……少なくとも表面上は。


「秋、今日の実技テスト、合格ラインぎりぎりだったな」

「うっ……レディ、そこはフォローしてよ」

「私は事実を述べただけだ」

「そーいうとこがお姉ちゃんに似てるんだよなぁ……」


笑いながら過ごす日常。

けれど秋は気づいていた。廊下で感じる視線、教官の問いかけの裏に潜む探り。

学院は確実に、レディを監視している。


そんなある日のこと。

放課後の訓練を終えた二人の端末に、一通のメッセージが届いた。


――『裏門のベンチで待っています。 片瀬』



裏門の片隅、街灯に照らされたベンチ。

そこには、白衣を脱いでラフな服装に着替えた片瀬が座っていた。


「よく来てくれたわね。……今日は安心していい。監視網は外してあるから」

「本当にそんなことできるんですか?」秋が思わず聞き返す。

片瀬は小さく笑い、手元の小型装置を見せた。


「一時的にノイズを流すだけ。長くはもたないけど、数分なら十分」


そして差し出されたのは、小さなデータチップだった。

「これ、学院がレディをどう扱おうとしているかの記録よ。公式には絶対に見られない資料」


秋はごくりと喉を鳴らした。

レディが横に立ち、赤い瞳でチップを見つめる。


「……あなたは、なぜ私を信じる?」

「信じるというより――願っているのよ」片瀬の声は真剣だった。

「もし本当に“人と融合できるアンドロイド”が存在するなら、それはきっと世界を救う力になる。私はその可能性に賭けたい」


秋の胸が熱くなった。

自分以外にも、レディを“仲間”として信じてくれる人がいる――それが、こんなにも心強いとは。




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