#03 BLとお伽ばなし
3.BLとお伽ばなし
私にとってのBLの原点は絵本かもと最近思うように。
特に、幼少期からいまだに大好きなのは人魚姫。癖かと思う。
BLを読むようになって「健気受け」という言葉を知った時
人魚姫ってまさにそれ!!って興奮しました。
BLを好きな理由(基本編)でも書いたように
私は困難や壁といった「障害」を乗り越えようとする恋が好きなのです。
ロミジュリも絵本で読んだので、今回この枠に入れちゃいます。
切ない物語が好きなのです。
音楽もそういう系が好き。
「つらいよ!!!!」「ひどいよ!!!」と床を叩きながら泣きたい日がある。
自分のことではなくて、物語の世界で主人公に心を寄せて一緒に泣きたい。
御とぎばなしの主人公たちは健気な子が多い気がして好きです。
時々テンション高く、ダークヒーローや元気っ子に憧れることもあるのだけど
テンションって、そんなにいつも高くないし。
私は共感して寄り添いたいのかも。
でね、人魚姫はそのままで共感できた。
王子様は人魚姫の事情は知らないわけで、隣国の王女様はいい人。
人魚姫だって声を失って伝えるすべがないから、妹ポジでもそばにいたい。
若さゆえの暴走、自分の声と、歩く度に痛む足を引き換えに
最後は海の泡になるのを選ぶあたり、リアルを感じます。
だって、いくら自分が助かるためとはいえ、
自分の手で愛する人を刺し殺して、その人の血を脚に浴びるなんてハードル高すぎる。
だったら、泡になった方がいいって思うよ。
「幸福の王子」はどうか?
燕が女の子で王子に恋心を持っていたらと考えて見る。
王子!!気が付いて!!
遠くの人じゃなくってあなたの足元にいる燕に気が付いてよ!!
と、なるので、王子の人々への献身には共感できない。
王子への燕の憧れ、ブロマンス的なものがあったからこそ――
これはBL向きかと。
男女もののラブストーリーだったら見てられない。
どうして、幸福の王子を男女ものに置き換えたかと言うと
人魚姫が男女の恋のお話しだったので、ごにょごにょごにょ・・・。
だから、これをBLに持ってくる小石川あお先生がさすが。
小石川あお先生の作品には、お伽噺をベースにしたものが多く
「幸福の王子」がBLのベースになるなんて!と驚いたのが
『殿とつばめ 七十二候拾遺譚』名作です。
あとはどんな御とぎばなしがBLになるかなあー。
いま思ったのだけど、人魚姫じゃなく
「シンデレラ」を好きになる子は、BLには来ない気がする。
BL小説書き上げたものを分割して投稿しています。
https://novel18.syosetu.com/n1383kp/
僕らの行く先 ーさよなら、ぼくの恋ー
このお話は男子同士だから成り立つ。
物凄く仲良くしていても、一緒にいても、
大好きでも同性同士だから……。
好きの受け取り方が違う。
この想いを恋愛なのだと思う高野と、友情だと思う木内。
そして木内に献身的な幼馴染の佐々木。
これが男女ものだったら、木内の鈍感さは罪なのだけど。
(木内もかなり思わせぶりな言動多いから)
でも、それは木内にとっては初めて出来た親友ってのとか色々あるわけで
女の子でも、こういう子いるけど
それは色んな意味でひやひやしちゃうから入り込めないかも。
よろしくお願いします。