1.「創作クソど素人」に対する考察①
まずはお手元にどこのご家庭にもある『魔法欄と特技欄とアイテム欄とボスデータしか埋まってないRPGツクールのセーブデータ』をご用意ください。
起動すると主人公の自宅の隣の家に多分幼馴染かなにかの魔王が住んでいて、話しかけると戦闘が始まります。倒すとクリアです。
倒せない場合は近所の道具屋に売っている伝説の剣かタンスの中にある伝説の鎧を入手して再戦しましょう。
エンディングでひとしきり泣いたら、この猛烈にシュールなゲームが発生する原因を作者の行動を追い掛けながら考えましょう。
1.物語の始点を冒険に憧れる少年が自宅で目覚める場面、
終点を魔王を倒し世界が平和になる場面に設定する。
2.思いついた(本当はパクった)呪文、特技、アイテム、
敵のボスを設定し、気持ち良くなる。
3.何をしていいか分からず、とりあえず作ったものを
配置するだけ配置してゲーム制作を放り出す。
あーあ終わっちゃったこの終わってるゲーム。
この状況の打開策をとりあえず考えましょう。
・物語の始点を、最終決戦を控えた勇者パーティが魔王城を見下ろす崖の上でキャンプをしている場面にする。
・物語の終点を、少年が町外れの巣穴のゴブリンを倒し、反対していた周囲の人々に認められ旅立つ場面にする。
これらの指示に従って貰えば、たとえこの作者でも面白いかは別として、一応は違和感のない展開を用意できるでしょう。少なくとも隣の家に魔王が住んでいるよりは。
こうしてできた「旅立ち編」の終わりと「最終決戦編」の始まりの間に存在する差分を抽出すると、次に何をするべきかが自ずとと明らかになります。
旅立ちと最終決戦の間の差としては、
・旅の仲間
・強い呪文・特技
・強い装備
・単純な場所の変化
があるようです。
呪文・特技はレベルアップで獲得するとして、あとは「旅の仲間編1」「旅の仲間編2」「伝説の装備編」「魔王城への道のり編」などを追加していけばゲームが完成するでしょう。
さて、作者は何故これが出来ずにゲーム制作をぶん投げてしまったのでしょうか。