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18/50

女友達

お茶の時間が終わる頃から空が急に曇り始め、ちょうど校舎の入口まで戻ったタイミングで強い雨が降り出した。


「やはり降ったか・・すぐやむと思うか?」


先ほどからチラチラと天気を気にしていたロイルが、隣を歩くオレオンに話しかける。


「さあ・・?」


まあ、こいつにわかるわけないよな。



この世界に来て初めての雨だ。

日本の雨と何も変わらない。

入り口から見える外の景色が、灰色にけぶっていく。


ぶ厚い雲に覆われた空を見るに、すぐにはやまないだろう。


「うわー、降ったな」

「やんでくれー」

「最悪だ」


周囲の男子生徒達が、ロイルと同じく空を見ながらギャーギャー騒ぎ始める。


「なんです?」


つい、気になって声を上げる。

その辺の人間に適当に質問したつもりが、運悪くオレオンだった。


「お前には関係ないだろ」


思いっきりメンチを切られる。


「雨だと午後の授業に影響するんだ」


意外にも、ロイルが答えてくれた。

こちらを見てはいなかったが。


「今日は『教練』だからね。雨でも外で強行するんだよ」


げんなりした顔のルーガハントが補足してくれる。


『教練』とは『軍事教練』の略らしい。

戦争ごっこだな。

緊急事態に天気は関係ないからと、土砂降りでも筋トレや走り込み、戦闘訓練なんかをさせられるらしい。


「大きな戦争なんて、もう何十年もないのにさ」と、ぼやいている。



男女別の授業は2コマぶち抜きの2時間だ。

さぞ大変だろう。

俺、女子で良かったわ。




石造りの校舎は、雨が降ると湿気がすごい。

木製の窓を閉め切ってるから換気も悪いし、めっちゃ蒸し暑くなりそうだ。


教室に戻る途中、なんか屋内の雰囲気が変わったなと思ったら、明かりがついてた。

フラボワーノの屋敷にあった、水蛍石すいけいせきの水灯だよ。

ジャンボサイズの水灯がいたるところに設置され、窓を閉め切り薄暗くなった建物内を煌々《こうこう》と照らしている。


学校で使われているということは、公的施設なんかにも同じ様に配備されているのかもな。

国外に輸出とかもしてそうだ。

消耗品だから、常に買い足される。


これは儲かるわ。


いまさらだが、俺ってすごい家のお嬢様だったんだなと実感した瞬間だった。


家にも使用人がいっぱいいるし、豪華な部屋にも住んでるけどさ。

日本と文化レベルが違うから、いまいちピンとこなかったんだよな。





雨はやむ気配を見せず、そのまま昼の時間になった。


俺はおっぱい4人組とランチタイムだ。

今日はもうベアドはいない。

広い食堂のどこかにはいるんだろうが、生徒がワラワラしてるからわかんないな。


何の気なしに見回していると、ロイル達のグループが見えた。


オレオン、ルーガハントはわかるとして、誰だかわからないのが2、3人いる。

いずれも、大貴族の息子達なんだろう。

女子はリコピナ1人だけ。


そうえいば、女子の友達がいないとか言ってたもんな。

クラス内ではいつもオレオンと一緒だ。

その方がロイルとの時間も増えるし、父親のクルクミー侯爵の指示なんだろう。


リコピナは女子の中からは浮いている。

優しく声なんかかければ、ルジンカを刺激するからな。


フラボワーノはクルクミーと並び立つ大貴族だし、父や兄のルジンカ愛も有名だ。


特に、兄のベアドはフラボワーノ侯爵家とアントシア伯爵家の両方を継ぐ。

アントシアも非常に大きな家らしく、ルジンカのバックは今後さらに強大なものになる。

みなさん、さぞ気を使っていることだろう。


ロイルにも、リコピナと仲良くしてくれって言われているからな。

俺が原因なのは間違いない。

とにかく、午後のおっぱいマッサージから関係改善スタートだ。



「昨日、ロイル様とのお散歩で、リコピナさんと仲良くするようにご指示がありましたの。だから、午後の授業はリコピナさんと受けますわね」


俺がウキウキとアーニャちゃん達に断りを入れると、なごやかに食事をしていた少女達が、いっせいに動きを止めた。


「ロイル様がそんなことを!?」

「あまりにもデリカシーがないわ。ルジンカさんがお可哀想」

「気にすることありませんわ」


一様に目をつり上げ、想像以上に強い反応が返ってきた。


「私も反対ですわ。どうしてリコピナなんかと!」


アーニャちゃんの表情も険しい。


「で、でも、仲良くした方がロイル様の好感度が上がると思いますのよ?」


俺の言葉に黙る4人。

最初に口を開いたのは、真剣な目をしたアーニャちゃんだった。

肩に垂らした1本の三つ編みが、首と一緒に大きく左右に揺れた。


「ルジンカさん。好きな方の言うことだからって、全部聞き入れてはいけませんわ。母に言われたんですけど、そういうことを繰り返していると・・・・」


言いよどみ、うつむいて顔を赤らめる。


「繰り返していると?」


俺に続きを促され、意を決したように顔を上げた。


「お、お嫁に行けない体にされてしまうって!」


「「「まあ!」」」


アーニャちゃんの言葉に、他の少女達も動揺する。


これってそんな話なのか?


「お嫁に行けない体って?」


つい、前のめりにアーニャちゃんの顔を覗き込み、セクハラに走る俺。


「え!?そ、それは・・・」


耳まで赤くなり、巨乳を揺らしてソワソワするアーニャちゃん。

恥ずかしがって肩をすくめ、腕を寄せているせいで、胸の生地がパンパンだ。


「あ、赤ちゃんができるんですわ・・」


「赤ちゃん?」


ずいぶん飛躍したな。


「そ、そうです。だから、時には拒絶することも大切なんです」


重々しく頷いた。


「私もそういうの、聞いたことありますわ」


大乳ちゃんが口を開く。

フワフワとした柔らかな金髪が弾んだ。


「とあるご令嬢のお話なんですけど、舞踏会で見知らぬ男性の袖のカフスに、髪のリボンが引っかかってしまったんですって。2人はその場で恋に落ちて、ご令嬢はその男性にリボンを差し上げたそうですわ」


「まあ、素敵ね!」


少女達がうっとりする。

大乳ちゃんは頷きながら続けた。


「それで、後日、別の催し事で再会して、今度はハンカチを交換したんですって」


「ハンカチ交換って憧れますわ」


栗色のくせっ毛を水色のリボンでハーフアップにしている中乳ちゃんが、ため息をついた。


「その次は、手袋を差し上げて、さらにその後は・・・・ポ、ポケットに手を入れさせたんですって!」


「「「まあ!」」」


顔を赤らめ、口元を押さえてのけ反る少女達。

大乳ちゃんは声を落として続ける。


「そして・・そして、その次はとうとう・・・・く、靴下を・・・差し上げたんですって!それも男性の目の前で脱いで!!」


キャーッ!といくつもの悲鳴が上がる。


「信じられないわ!」

「いけないわ!学校でこんなお話・・・!」

「はしたないわ!はしたないわ!」


キャイキャイ騒ぎだしたテーブルに、周囲が何事かと振り返る。


「みなさん、お静かに!声が大きいですわ!」


我に返ったアーニャちゃんが皆を制止する。

俺は話の続きが気になった。


「その後どうなったんです?」


小声で大乳ちゃんに確認する。

大乳ちゃんは超小声でボソボソと答えた。


「あ、赤ちゃんができたんですって!」


またスゲー飛躍したな。

呆然としている少女達。


靴下っていうのは、俺の想像よりもはるかにエロいものだったらしい。

パンツみたいな位置づけなんだろうか。


「お、お聞きになりましたでしょ?ルジンカさん。こういうことがあるんですわ。だから、嫌なことは嫌とお断りするべきですわ」


アーニャちゃんが話を戻した。


「でも、リコピナさんと一緒に授業を受けるだけですよ?それにお胸のマッサージをする約束をしましたの。さっきのお茶会で」


「お、お胸のマッサージ!?」


アーニャちゃんがデカい声を出す。

やめてくれ。

エロ話の後だと、急に卑猥な単語に聞こえるな。


「声が大きいですわ!ただのマッサージですわ。いやらしいものではなくてよ?」


俺は必死に弁解する。

本当はいやらしさしかないからな。


「赤ちゃんができましてよ!」


小乳ちゃんが忠告してくる。

ストレートのプラチナブロンドが勢いよく跳ねた。


「ひ、飛躍しすぎですよ。女性同士ですのよ!それに、赤ちゃんの作り方くらい知っていますから」


「ルジンカさんが?」


「足を見られたら赤ちゃんができると信じていたルジンカさんが!?」


アーニャちゃんと大乳ちゃんが目を丸くする。


その2人を見て、「え?」と驚く小乳、中乳コンビ。

この娘らはルジンカちゃんのご同類だったらしいな。


もっとも、アーニャちゃんや大乳ちゃんだって、どこまで真実を知っているかは怪しいものだ。


俺は浮世離れしたお嬢様達に、正しい性教育を施してやることにした。



「こうして、まず服を脱ぎますのよ」


今日のメニューはロールキャベツみたいな煮込みだった。

俺はナイフとフォークで、ひき肉を包むキャベツ状の野菜をそっと剥がしていく。


少女達が食い入るように俺の皿を見る。


「え?全部?え?」


小乳ちゃんが大きな目をいっぱいに見開いて言葉を失う。


「そうですわ。生まれたままの姿になりますのよ」


「だ、男性の前で!?」


中乳ちゃんの顔から血の気が引いていく。


「ですわ」


俺は肯定しながら、隣の皿から魚のソテーを持ってくる。


「こちらが男性。もちろん、生まれたままの姿です」


アーニャちゃんと大乳ちゃんが顔色を変える。


「ダメ!ルジンカさん、ダメですわ!」


「いけませんわ!お願い、やめて!」


俺は2人の制止を振り切り、魚でひき肉を組み伏せた。

フォークの裏で魚をギュッと押し、2つを密着させる。


「「キャア!」」


アーニャと大乳コンビが叫び、両手で目を覆う。

指のすき間からしっかり覗いているのはお約束だ。

ひき肉と魚が見えるだけだが。


「こ、こんな・・重なるなんて・・は、裸で・・っ!?」


小乳ちゃんが真っ赤になり、ドン引きしている。


中乳ちゃんは自分を抱きながら涙ぐみ、無言でブルブル震えていた。


「まだ赤ちゃんはできません」


俺は付け合わせのインゲンみたいな野菜を指でつまみ、少女達にかかげて見せる。


「これは、赤ちゃんの種が入ったパイプです。男性はみなさん隠し持っていらっしゃいます」


「!!!!!!!」


説明を聞いたアーニャちゃんが、壊れた掃除機みたいな音を立てて息を吸い込み、イスから立ち上がる。


「ダメ!それだけはダメですわ!!いけませんわ、いけませんわ!破廉恥ですわ!」


茹でタコのように真っ赤になって、まくし立てた。


小乳、中乳は完全に沈黙だ。

互いを抱き合い、息を詰めて俺の説明の続きを待っている。


大乳ちゃんも、ここで離脱だな。

「あ、赤ちゃんのパイプって・・・・?」と呆然としている。


正しい知識を持っているのはアーニャちゃんだけだったのか。


おっぱいの大きさと性知識の質は完全に比例している。

親御さん達の判断は、ある意味正しい。


「このパイプをこうして・・・」


俺はいんげんをひき肉に近づける。


「ダメ―――――!!!!!」


アーニャちゃんがフォークを掴み、ひき肉に覆いかぶさった魚をはじき、俺からいんげんを取り上げた。

ちなみに、他人の皿にフォークをつっこむなんて、テーブルマナー的にはあるまじきだ。


「ルジンカさん!!こんなの間違ってますわ!こ、子どもを作ったからって、男性が結婚してくれるとは限りませんのよ!?もっとご自分を大切になさって!!」


俺の肩を押さえ、涙ぐむ。

ちょっと興奮しすぎだ。


「お、落ち着いてアーニャさん。私の知識を披露したまでです。子どもを作る気なんてありませんから」


必死になだめにかかるが、肩をつかむアーニャちゃんの手から力が抜けない。


「でも、リコピナとお胸を揉み合うのでしょう!?ロイル様のご命令で!!」


だいぶ勘違いしている。


「ち、違います。私がマッサージするだけです。ロイル様のご命令でもありませんわ」


「同じことですわ!さっきのご令嬢だって、いきなり靴下をくれと言われていたら、きっぱり断っていたはずですわ!最初は飲み込みやすい要求をして、だんだん破廉恥な内容に変えていくのが男性なんですのよ!

2人でお胸を揉み合うようになったら、きっとロイル様がご参加なさいますわ!」


とんでもストーリーを聞かされた中乳ちゃんが、ついにオーバーヒートで卒倒寸前になる。

ふらつく体を小・大の2人が慌てて支えた。



ここまで一応、すべて小声だ。

アーニャちゃんの「破廉恥ですわ」を除けばな。

だが、少女達の顔色を見れば、どんな話をしているのか一目瞭然だろう。


またオレオンなんかに絡まれたら面倒だし、ベアドに見つかるのも微妙だ。

あの思春期ボーイをこれ以上刺激したくないからな。


とにかく、なんとか少女達を静めないと、リコピナのおっぱいが揉めなくなる。


俺は全員に制止を促した。


「落ち着いて。落ち着いてみなさん。深呼吸して。テーブルの下をご覧になって」


「??テーブルの下??」


アーニャちゃんを含め、全員がキョトンとなる。


「そうです。こっそりとご覧になって」


不可思議ふかしぎな指示に首を傾げつつ、4人が昨日のベアドよろしく、テーブルの下をのぞき込む。



俺はスカートとペティコートを少しだけめくり、むき出しの足首を一瞬だけチラリと見せた。




「!?」




少女達の衝撃が伝わってくる。


「え?・・・え?・・・ルジンカさん・・・・?」


見たことのない生き物を見るような目で、アーニャちゃんが俺を見る。


「ク・・・クツシタは・・・・・?」


大乳ちゃんの問いは、声がかすれ、ほとんど聞き取れない。



「履いてませんの」




「!!!!!!」




俺の言葉に、再び衝撃を受けている。


実は今、生足なんだ。

今日はあんまり蒸し暑かったからな。

昼の前にトイレで脱いじゃったんだよ。

どうせ、午後は女子しかいないし、最後の1時間は一応男子もいるが、その後は馬車で帰るだけだしな。

涼しくて快適だ。


「ど、どうして!?あ・・・まさか、お茶会でロイル様に!?」


アーニャちゃんが青ざめる。

どんな茶会だよ。


「違います。さっき自分で脱ぎましたの。新しい自分になる決意表明です」


急いで適当な理由をでっちあげる。

表情を失った少女達が、呆然と俺を見た。


「昨日、今日と感じたんですけど、ロイル様は私の記憶喪失のこと、ちっとも悲しんでいないみたいですの。それに、私よりリコピナを気に入られているのもわかりました。このままじゃ選ばれるのは、きっとリコピナですわ」


「そんな・・・!」


アーニャちゃんが言葉を挟もうとするのを、俺は首を振って止める。


「そうなる前に、やれることは全部やっておきたいんです。リコピナと仲良くなれば、ロイル様によい印象を持っていただけるし、好いていただける秘訣もわかるかもしれません。私、ロイル様に振り向いていただくためなら、なんでもやります。こんな靴下脱ぐくらい、少しも恥ずかしくありませんわ」


だから、おっぱいマッサージに行ってきまーす!


そう言おうとしたんだが、思わず口をつぐんだ。


アーニャちゃんの瞳から、大粒の涙が溢れていた。

その粒を指で払いながら、必死に俺を見る。


「ルジンカさん。人の心の内側は簡単にはわかりませんわ。ロイル様が悲しんでいないなんて決めつけてはいけませんわ・・・」


「は、はい・・!」


予想外にドラマティックな反応に、ビビる俺。

アーニャちゃんはかまわず続ける。


「ベアド様から、ルジンカさんが私を覚えていないと聞いた時、本当はとても悲しかったですわ!私も予知の人間ですから、記憶の難しさは他の方より心得ています。ずっとずっと一番のお友達でしたのに・・・悲しくて、そんな目にあったルジンカさんがお可哀想で・・・」


手で顔を覆い、泣きだしてしまった。


予知による記憶障害は治らない。

少女達の中で、アーニャちゃんだけは完治の見込が無いことをわかっていたわけだ。

階段から落ちたと信じてる奴なんていないしな。



「私達だって同じですわ!幼い頃からずっと一緒でしたのよ?」


ハンカチを目にあてながら、もらい泣きする大乳ちゃんの言葉に、目を真っ赤にした2人も大きく頷く。



4人はベアド目的でルジンカと仲良くしているんだろう、という俺の考えは外れていたらしい。

ちゃんといいお友達がいたんだな。



俺はひたすらオタオタする。

セクハラ以外じゃこの口は上手く動かないからな。


気の利いた言葉1つ言えないまま、ただ泣き続ける少女達を見守る。

さっきまであんなにキャーキャーはしゃいでたのにな。

女子って未知だ。



長い沈黙の後、ハンカチで顔を拭ったアーニャちゃんが、ようやく口を開いた。


「ルジンカさんの決意はよくわかりましたわ。もう、反対いたしませんわ。仲良くいたしましょう。リコピナ()()と」


目も鼻の頭も真っ赤だ。


「あ、ありがとうアーニャさん」


さすがに罪悪感を感じながら、礼を言う。

俺のエロ欲を満たすために、無駄にめっちゃ泣かせちゃったからな。


「それと、リコピナさんのお胸は私が揉みます」


俺の目を見ながら、きっぱりと言った。


「ど、どうして?」


それじゃ意味がない。

俺が揉まないと!


「ルジンカさんは無防備すぎますわ。ロイル様のご命令でリコピナさんと胸を揉み合うなら、すでに子作りの一部ですわ。ロイル様が3人でと仰ったとき、お断りすることができまして?」


勘違いは根深いな。


「アーニャさんの勘違いです。マッサージは私が言い出したことなんです」


「いいえ。ルジンカさんがそんな破廉恥な提案されるわけがありませんわ。かばっていらっしゃるんでしょ?ロイル様を。靴下のことだって・・・」


顔をしかめたアーニャちゃんの頭の中には、既に壮大なストーリーが出来上がってるんだろう。

裸足を見せたのは完全に失敗だったな。


でも、リコピナのおっぱいは俺の獲物だ!!


「いいえ!本当に!違うんです!私が揉みたいんです。アーニャさん!」


「ダメです。だから、ルジンカさんは、私にマッサージを教えて下さいな」


っ!?


マジか!?


リコピナが魚料理なら、アーニャちゃんは肉料理。

メインディッシュだよ。

自ら皿の上に横たわってくれるというのか。

本当に?

信じられん!

最高だ!


最高だ!!


何度も言うが最高だ!!!





さっきまで感じていた胸の罪悪感がいっきに消えた。

巨乳をつかむ自分のイメージがひたすら頭をグルグル回り、コルセットに締め付けられた胸がドキドキ高鳴る。


いいのか?

一番最初に触るおっぱいが、こんなにボリューミーで。

贅沢すぎる!

もう、それ以下のおっぱいじゃ満足できなくなっちゃたりしてな?


興奮でのぼせ上がりそうになっていると、小~大乳ちゃん達が口を開いた。


「私達もお手伝いいたしますわ」

「ルジンカさんの恋のためですもの」

「リコピナ()()と仲良くいたしましょ」


心強い言葉をかけてくれる。


「お友達ですものね」


アーニャちゃんが微笑んだ。


ありがとう!

ありがとう!


ごめんな、君達のこと覚えてなくて。

あと、いい加減、小~大乳達の名前も覚えよう。


素直にそう思った。



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