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ランチタイムの攻防

3/28

今と文体が違うので手を入れました。

内容は一緒です。

「ヒヤヒヤしたぞ。一応無事にすんでよかったな」


「なあ、あいつ俺の“悩殺☆ニコ”をスルーしたんだが!チ〇コついてんのか!?」


十分声を押さえたつもりだったが、“チ〇コ”という単語に周囲の何人かの肩が跳ね上がる。

人の耳って、なぜか下系の単語は拾うよな。


「おい!」


声を押さえてキレるベアド。


「すまん、ついいつもの癖で」


「とにかく、あとは大人しく授業を受けていろ。何かあったら必ず僕の教室に来い」


「はいはい」


「昼は一緒に食べよう。呼びに来るからちゃんと待っていろよ」


子どもをさとすように言い、自分の教室へ帰っていく。


正直、俺はもう学校どころじゃない。

さっさと帰って、寿命が延びたか確認したかった。

鉢を携帯できればいいんだけどな。

でかいし、万が一にでも壊れたら大変なので持ち歩けない。



自分の席に戻ろうと教室を見渡し、見覚えのある顔を見つけた。


モンブラン色の髪に、紫の瞳。

リコピナ・クルクミーだ。


実物のがずっとかわいい。

さっきロイルと一緒にいた、ガタイのいい男と一緒だ。


怯えたような目で俺を見ていたが、目が合うなりそらされる。

この娘は、俺の死にどう関わってるんだろうな?

現時点で明確な殺意のようなものは感じない。

できれば誕生日を聞きたいんだが・・・。


「ルジンカさん!」


つっ立って考えていると、昨日会った友人少女4人にかこまれた。


まずいな、名前覚えてない。


俺は即座に少女たちのおっぱいをチェックし、小乳、中乳、大乳、巨乳と名付ける。

なお、巨乳はアーニャちゃんの称号だ。


ちなみに、学校内では、生徒は“〇〇さん”もしくは、“〇〇先輩”の2種類で呼び合うよう決められている。

庶民から王族までいるからだ。

ロイル様だの、ベアド様だのは、本当は校則違反らしい。



「もうお加減はよろしいんですの?」

「昨日は驚きましたわ」

「具合が悪かったのにごめんなさいね」


口々に俺を心配してくれる。


「お、おはようございます。昨日は驚かせちゃってすみません」


「いいえ、私が気付かなかったばかりに、ルジンカさんあんなことになってしまって・・・本当になんてお詫びしたらいいのか分かりませんわ」


巨乳のアーニャちゃんが目を潤ませ、思い詰めた様子で詫びてきた。

固く握りしめ両手が、大きな胸の谷間に食い込み、おっぱいを押し上げている。

いいね!

すごく!


「あれは私が悪かったので。ロイル様も許してくれたし、気にしないで下さい」


まさか、俺が突然ゲロるなんて思わなかったろうからな。


「ベアド様にルジンカさんのことをお願いされたばかりでしたのに・・・」


握りしめた両手が、ますますおっぱいを押し上げる。


「本当に大丈夫です。あれは、ロイル様のことを思い出したショックだったんで。もう同じことはないと思います。たぶん・・」


「先ほどもそうおっしゃってましたわね。ロイル様のことを思い出せたのは、本当に良かったですわね」


アーニャちゃんがホッと笑顔になる。



「そうですわ!ルジンカさんと言えばロイル様ですもの!」


「私達、ずっと応援してましたのよ?」


他の娘たちも嬉しそうだ。



「ロイル様もステキですけど、ベアド様もステキですもの」


小乳ちゃんが、噛みしめるように言う。


なんでここでベアドの名前が出てくるんだ?


「お兄様がどうかしたんですか?」


俺の言葉に、顔を見合わせる少女達。


「お兄様とお呼びするようになったのね。本当の兄妹みたいでいいと思いますわ!」


ニコニコと絶賛する。

聞けば、アーニャちゃん含む4人は、ベアドのファンだという。


ルジンカはロイルと結婚できなかったらベアドと結婚。


これは、大方の者が予測していることらしい。

ルジンカちゃんはライバルの多いロイルを振り向かせるため、ベアドを撒き餌に友人達の協力を取り付けていたようだ。

無事ロイルと結婚できれば、ベアドはフリーだからな。

必死すぎんだろ。



「そういえば、ベアド様とお昼を召し上がるの?」


プラチナブロンドを揺らした小乳ちゃんに尋ねられる。


「ああ、はい」


「羨ましいわ・・私もご一緒できたらいいのに・・」


心底羨ましそうにため息をつく。


「あら、それなら私だって!」


中乳ちゃんが赤い唇を尖らす。


「ねえ、ルジンカさん。私達もお邪魔してはダメかしら?」


金髪の大乳ちゃんが、おっとりと上目遣いでおねだりしてくる。


聞いてあげたい・・

でも、俺のテーブルマナーは全然らしいしな。

飯時くらい気を抜きたい気もする。


あと、ベアドにハーレムを提供する必要もないだろ。

腹立つし。


「すいません、私、お食事の作法も忘れてしまって・・・やっと犬食いが直ったとこなんです。みなさんとご一緒するのは恥ずかしくて・・」


下を向き、ボソボソと断る。

ただでさえ女子との会話に緊張するのに、相手の頼みを断るのはハードだな。


「まあ。犬食いって?」


上流階級のお嬢様は、犬食いなんて単語も知らないみたいだ。


「犬食いっていうのは・・四つんいになって、顔をお皿の中に入れてお食事をする方法です。犬がやっていますでしょ?」


俺はわかりやすく説明してやる。

別に犬食いほど酷くはないが、期待値は下げておいた方がいいからな。


「まあ・・・?まあ・・!?」


犬食いする俺を想像したらしい少女達が、驚いた顔で俺を二度見する。


「・・・ルジンカさん、本当に大変なことになってしまいましたのね・・・」


アーニャちゃんが青い顔でつぶやく。


「それなら無理は言えませんわね・・・ベアド様とお食事ができる、またとない機会だと思いましたのに・・・」


小乳ちゃんが、しょんぼりと肩を落とす。

他の少女達も残念そうだ。

ルジンカちゃんは、あんまり友達に(ベアド)を与えてなかったらしいな。


こういう機会は大事にすべきかもしれん。

右も左も分かんないのに、今お友達に見捨てられたら困るからな。

アウェイ感漂う教室の中で、この子達だけが頼りだ。

本当の友情があったのかは謎だがね。


「あの、私のテーブルマナーが嫌じゃなければ一緒に食べます?」


俺の言葉を聞いた4人は一斉に顔を輝かせた。






チンプンカンプンだった午前中の授業を終え、ようやく昼休みになった。


受けた授業は、文化史、詩学、歴史考察、ディエル史だ。

ディエルというのはこの国がある大陸の名前らしい。


どの授業も全然わからなかった。

何か思い出す気配も一切なし。

元の成績はそこそこ良かったらしいが、これからの俺には何も期待しないで欲しいね。


午前中は必修科目で、午後は男女別の必修と選択科目だ。


俺は選択科目を選び直すことになっているが、間に合わなければ、今日はそのまま以前の科目に出席しろと言われている。

この昼休みのうちに決めたいな。



とりあえず疲れた体には飯だ。

俺は今少女達と共に、迎えに来たベアドと食堂にいる。




「嬉しいですわ!ベアド様とお昼をご一緒できるなんて」


4人は頬を上気させ、キャーキャーと興奮している。


「僕もです。いつもルジンカがお世話になっているのに、なかなかこういう機会はありませんでしたね」


女に騒がれることに慣れているのか、ベアドの対応はスマートだ。

ハーレムに照れる様子も、ありがたがる様子もない。


俺なんか、お見合いパーティーで惨敗続きだったのにな!


ムカつきながら黙々と食う。

みんなベアドとのトークに夢中で、俺の食い方を気にする風もない。

結果的には助かったわけだが。


食堂で提供されるメニューは、基本2種類だ。

スープにサラダ、メイン、デザートまである日替わりランチかサンドイッチのみ。

他の物が食べたければ持参するしかない。

お嬢とお坊ちゃんの俺達は、当然コースの方だ。


今日のメニューは

蒸した貝を散らしたグリーンサラダ、スパイシーなリコピー(トマトだね)のスープ、チーズの乗ったビヌーオ(牛だね)のステーキ。白くて丸い大きなパンが2つ。

デザートは小さなタルト。

上に桃色の果物が乗っている。


これってあれか?

一口食べ、俺はひらめいた。


「お兄様、このタルトの上の果物は何でしたっけ?」


少女達との会話をぶった切り、ベアドに問う。

果物はティンポッポだった。


フラボワーノ侯爵家の跡継ぎなら、堂々と答えろよ。

たとえ、何人の女子に囲まれていようともな!


「ティンポッポだろう。今が旬だな」


サラリと答えた。

こいつが言うと全然いやらしく聞こえないな。

だが。想定内だ。


「ティンポッポ!そうだわ、これはティンポッポだったわ!私ったらどうかしていたわ。ティンポッポの名前を忘れるなんて!」


やっと思い出せた、といわんばかりに、胸の前で手をパチンと合わせる。


「ティンポッポって本当に美味しいですわね!私、ティンポッポが大好物です。色んな記憶を失いましたけど、ティンポッポの味だけは忘れませんでしたわ。ティンポッポならいくらでも食べれそう」


俺はことさらにティンポッポを連呼し、ベアドを挑発する。


「はしたないこと言うな」の言葉を引き出したい。

そうしたら、「ティンポッポの何がはしたないのか?」と質問してやるつもりだ。

女子達の前で“低俗”な思考であることをあばかれるがいい!


「食事中に大きな声を出すな。はしたないぞ」


ベアドが上手く逃げた。


「あんまり美味しいティンポッポだったので感動してしまって。このティンポッポ本当に美味しい!」


「大騒ぎするほど美味いティンポッポでもないだろ。煮過ぎてクタクタに縮んでいるじゃないか」


所詮しょせん学校給食だからな。


「私、どんな状態のティンポッポでも等しく愛せますわ。本当は毎晩ティンポッポを握りしめて眠りたいくらい。ティンポッポが見せる色んな表情を奇跡だと感じておりますの」


「結構なことだな。ティンポッポなら家で好きなだけ食べさせてやるから、もう黙れ」


うんざりした様子のベアド。

内心ブチ切れなのは間違いない。


にぎやかだった少女たちは、ティンポッポ談義になってから誰も口を開かない。

とまどったように兄妹を見つめ、会話に耳を傾けている。



俺は人質をとることにした。



「そういえば、ティンポッポはティルポの実とも呼ばれているんですよね?どうしてなのかご存じ?アーニャさん」


「え!?さ、さあ?」



突然、話を振られたアーニャちゃんがうろたえる。

女子が相手でも、こういうときだけはスラスラ話せる俺の謎な。


「ティンポッポという正式名称がありますのにね。アーニャさんはどちらの名前で呼んでますの?」


「え!?」


これはちょっと可哀想だったか?

フラボワーノ兄妹がティンポッポと呼んでいるのに、ティルポの実に逃げるわけにはいかないだろ。

ベアド様の前だしな。

巨乳のアーニャちゃんが恥らいながら言うところはぜひ見たい。

言うのか?ティンポッポって。


セクハラするつもりはなかったが、これはこれでありだ。

俺が暗いよろこびに浸りそうになると、



「いい加減にしろ。しゃべってばかりいないで食事に集中したらどうだ」


半ギレのベアドが止めに入る。

あからさまにホッとしているアーニャちゃん。

ベアドは俺の目的に気づいてるな。

挑発に乗る気はないらしい。


「だって。ティルポの実なんて呼ばれるティンポッポがかわいそうで・・。ティンポッポはティンポッポなのに。ねえ、お兄様。どうしてみんなティンポッポって言わないのかしら?」


俺はたたみかける。

ここは譲らない、という意思を示すために。


さあ、言え。

ティンポッポが破廉恥だと言え!

これ以上ここで俺にティンポッポと連呼してほしくなければな!



「お前がそんなにティンポッポ好きだとは知らなかったな・・お前の一番はロイル様じゃなかったのか?」


ベアドの目の奥で激しい怒りがくすぶっている。

後で説教くらうのは確定だな。

なら、なおさらここで引き下がれるか!



「ティンポッポとロイル様を一緒にするわけにはいきませんわ。どちらも比べられないくらい尊い存在ですもの。でも、いまはティンポッポのお話を・・・」


ベアドがハッと視線を俺の後ろに向ける。


なんだ?


思わず振り返ると、背後に筋肉バキバキの厳つい大男がいた。

さっきロイルやリコピナと一緒にいた、クラスメイトである。


デカいとは思っていたが、近くに立つと見上げるほどでハンパない。

190㎝以上あるかもしれない。


淡い茶色の髪と焼けた肌が一体化して見え、顔だちは整っているんだろうが、筋肉に埋もれている。

制服がパツパツだよ。



「おい。破廉恥な会話にロイル様のお名前を出すな。無礼だろう」


野太い声でクレームをつけてくる。

怖!

なんだこいつ、怖!


「は・・破廉恥・・?」


ビビった俺はオウム返しの返事をする。


「違うか?さっきからティンポッポ、ティンポッポと連呼しているのが聞こえているぞ。リコピナを散々下品呼ばわりしておいて、自分はどうなんだ?」


大男の鋭い視線に刺され、すくみ上る俺。

迫力満点だよ。

リコピナがどうこうとか言っているが、まるで頭に入ってこない。

てか、お前だってティンポッポ連呼してんじゃねーか。


背後でベアドが助けに入ろうとしている気配を感じる。

毎回ふがいない姿は見せられない。

俺のが年上だし。


ビビりながらも、なんとか口を開く。


「ティ、ティンポッポがどうして破廉恥なんです?」


ベアドのために温めていた弾を大男に打ち込む。


「な、なんだと?」


巨体を揺らし、思っていたよりも動揺する。

俺は少し余裕を取り戻し、もう一度繰り返す。

とまどいと、ちょっぴりの非難を混ぜて。


「どうして、ティンポッポを破廉恥だなんておっしゃるの?」


卑猥ひわいなものを連想させるだろ!」


俺はハッと息を飲み、大きな目をさらに見開く。


「ヒ、ヒワイ・・?」


一音、一音ゆっくりと、あえぐようにつぶやいた。


知っているし、意味も分かる言葉。

でも、使うのは初めて。

私は今、いけない言葉を使っている?

そんな深層のお嬢様らしい、ドキドキを演出する。


大男を見上げているため白いのどが伸び、より無防備な印象を与えるだろう。



「卑猥なものって・・・どんな?」



大きな瞳をきらめかせる。

ピンク色の唇を小さく開き、胸に手を当て、おっかなびっくり半歩だけ大男に近づいた。


はしたないことだとわかっているのに、好奇心を押さえきれない。

世間知らずで純真無垢の、年若いお嬢様だけが放つ、聖なる危なっかしさ。

少女の今しか使えない魔法だな。


教えてやりたくなるはずだ。

今なら見れるぞ?。

まっさらだったルジンカが、生まれて初めて”卑猥”を知る瞬間を。


パッと頬を染め、涙ぐみ、ショックに震えるだろう。

無垢ゆえにティンポッポを連呼した、いけないお嬢様にはお仕置きが必要だ。



「ど、どんなって・・・」


たじろぎ、言葉に詰まるオレオン。



さあ、チ〇コを連想する言葉だと言ってやれ!

君にしかできない。

“低俗”な思考であることを晒すがいい!


さあ!


さあ!




「下がれ、ルジンカ。はしたないぞ」



ベアドが割って入ってくる。


緊迫していた空気が一気にほどけた。

なんだよ、もうちょっとだったのにな。



「すまない、オレオン。会話の声が少し大きかったようだ。これからは気を付けよう。ルジンカはまだ本調子じゃないんだ。今回は大目にみてもらえないか?」


オレオンというのが大男の名前らしい。

ベアドは下手したてに出て、オレオンをなだめにかかる。


「ベアドさん。あなたの声も聞こえていましたよ?」


オレオンがベアドを睨む。


「そうだったかもしれないな。すまない」


「・・・ルジンカはかなり雰囲気が変わりましたね?まるで別人だ」


ベアドがあっさり謝ったのが気に食わなかったのか、オレオンは違うところを攻め始める。


「一時はロイル様のことまで忘れていたんだ。慣れるまでは時間がかかる」


「そんな状態で、なぜ学校なんかに連れてきたんです?ロイル様にもありえない無礼を働いて」


オレオンの鋭い視線が俺に移動してくる。


「ロイル様のお許しはいただいている。オレオン、君が口を挟むことじゃない」


下手に出ていたベアドがピシャリとやり返す。

オレオンの顔にサッと怒りが浮かぶが、なんとか押し込めたようだ。


「とにかく、ルジンカの手綱はきちんと握っていてください。またロイル様に迷惑をかけないように」


ベアドが「気を付けよう」と同意するのを確認し、元居たテーブルらしき場所へ帰って行った。


ビビったな・・

どうなることかと思った。

ギスギスしたのは苦手なんだよ。


いつの間にか周囲にできていた人垣がバラバラと崩れ、ザワザワとした食堂の空気に戻っていく。

これからあちこちのテーブルで、今見た出来事について感想を述べ合うのかもしれない。


ちょっとベアドに嫌がらせをしようとしただけなのにな。

大惨事だよ。


オレオンの行き先をなんとなく目で追うと、深い青色の瞳とぶつかった。


手つかずの食事を前に、イスにもたれて座るロイルだ。

感情の乗らない顔で、こちらにジッと視線を送っている。


いつから見てたんだ?


俺の視線に気づくとゆっくりとテーブルに向き直り、食事をとり始めた。


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