仮想通貨盗難事件
何処へと消えた1000数百億
盗難後、ダークウェブにて他通貨交換等、
細分化されロンダリングは進み、行方も追えなくなったという
その首謀者がイチだとは、、
僕はね
『業界では少しだけ有名なプログラマーだったんだ。
好きなことで働けるって飛び込んだけれど、、やりたいことをやるのとやらされるのは随分違うんだな、って思ってた。
ある日仮想通貨のシステム構築のプロジェクトがあってね。
致命的なバグに気がついた。
システムは完璧でも人間のセキュリティは未熟だった。
それを利用してバグは誰にも知らせずいつか盗んじゃおう、自由を手にしようって。
そこから使えるお金として手元にかき集めるまでに手間も時間も、そして割高な手数料もかかったけれどね♪』
途方もない話と幼稚な理由が混在する
それらを外観で体現したかのような少年のようなイチ
起きたことや理由はどうだっていい。
何故そんな奴が俺を巻き込んだのか、だ。
俺「何故そんな事をしたのかを責めるつもりはない。自由を手にしたんだろ?何故俺に近づいて、こんなことをやろうと思ったのか理解できないんだけど、、」
『どうしてムーサンをって?それはね<近所だったから>だよ』
「えっ?それだけ」
『一般人に不明なお金を与えたらどう行動するのか見てみたくなって。
僕はここから迂闊に動けなかったのと、秘密を共有する人が欲しかった。
話したくてウズウズしてたの。
話せる人も慎重に探したよ。
サーバ解放につき一人ずつ会ってきた。
そしてようやく話しても良さそうな人、
ムーサンに出会ったんだ。』
どうやら気に入られたのはわかった。
その後の話を簡単に説明すると
オフで話してみて善良でありお人好しと判断したそうだ。
身なりでお金はなさそうという点。
3000円の課金カードでも律儀だった点。
この人がお金を持つとどう変わるのか、ウォッチ対象として決めたそうな。
その後俺が現金化に奔走中にイチから離れていったのはやはり人は変わっていくなと寂しい面もあったそうだが、派手な生活等の激変もなく理性は保っていると安心もしたのだそう。
頃合いを見て会社名義で呼び出してカミングアウト、が現在ということだ。
現金化したお金は俺のものとしてあげるつもりとのこと。
イチの犯罪の口止め料として受けとることになる。
そして
話が理解できた頃にイチが切り出した。
『ここからはゲームではなくて協力のお願いなんだけど。
日本円だけでも現金で数百億、外国貨幣で残りあるんだ。
日本円一緒に使いきって欲しいの。』




