最終話?死は救いではなく新たな試練である
お待たせしました!
申し訳ありません今回で最終回とさせて頂きます(棒)
そこは白くただ白く何もなかった。生きる者はなく死した者もない。崇高な建造物も無ければ打ち捨てられた建造物すらない。
いや無すらそこにはないのだろう。そこは阿頼耶のその先、須臾の隙間か次元の切れ端か。
「んーやっぱりそのルートに行くのね」
その無すら存在しない場所に立つ存在が一人……いや一つ?
「やっぱり彼じゃ貴族ルートや反乱ルートには行かないわね……それが彼の良いところなんだけど」
自由、自由、自由、どこまでも自由でありながら人としての倫理観は捨てず己の矜持に従い。己と他者の損益は出来るだけ対等に努める。
それが鴉の名を持つ傭兵だ。
「自由なワタリガラスをするつもりなのに手に収まったモノは決して離そうとしない。多少の不自由すら許容し清濁を飲み込む……ふふっ愛いわね」
それは不定形ではあったが段々と形を持ち始める。
「でも流石にこのまま進むだけじゃつまらないわ……一度見る視点を変えてみようかしら」
女性だ。10代後半の出で立ちで髪は金髪、青色のドレスを身に纏っている。
「あら?久しぶりねこの体になったの」
美人だ。10人いたら10人ともそう言うだろう。しかしまるで満点の星空を綺麗と言っているそんな感覚だ。
見た事がある。そう傭兵が白い空間で会ったあの神を名乗る女性だった。
「誰かが私を知覚している?……あぁ観測者達ね」
空虚を見つめ彼女は呟く。
「私を通して見ていた物語は私が見ていない事によって貴方達は見ることができない。だってそこは現在にも過去にも未来にもあるようでない。まるでチャシャ猫の尻尾を掴む事ができないように」
クルクルと回る彼女の髪とドレスはたなびく。まるで銀河が回る様に。
「だから今は彼の話を見ることができない。だってもう彼に視点を写すのは随分後にあるだろうし……それにあの方が……」
ゴーンッとどこからともなく時計が鳴る。いや時計なのか?鳥の鳴き声かもしれないし、鐘を撞く音かもしれない。
「……おっとそろそろ終わりの様だ。では諸君また何処でお会いしましょう」
彼女はそう言うとスッと消え白い空間は暗転する。
THE END.
ザザッ
『いやいやここで終わらせる訳ないから』
To Be Continue……?
どうでしたか?面白かったなら幸いです!
……はい続きます。
ですが少し疲れた為に少しの間休養期間を設けます。一ヶ月か一年かまた第2部として投稿をしていきます。題名は少し変わるかもしれませんが、必ずGuns Smoke Raven [傭兵は異世界でも武器をとるようです]はつけて投稿していきたいと思ってます。
少しの間読者の皆様には不甲斐ない形をとってしまいますが。これからもどうか作者、神無月 郁を当小説をよろしくお願いします!必ず帰ってきて完結させます!
*追記8/7 第2部始めました! 良ければこちらからどうぞ!
https://ncode.syosetu.com/n3030fr/




