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2016年/短編まとめ

年末年始ポスカ用SSの残骸二つ目

作者: 文崎 美生

年末年始のスペシャル番組の流れるテレビを横目に、蜜柑を剥いている幼馴染みに右手を差し出した。

先程まで炬燵布団の中に入れていた手が、外気に晒されると肌が粟立つ。


しかし、幼馴染みは差し出した手を見て、眉を寄せる。

眼鏡もその表情筋の動きに合わせて、微妙にズレた。


「自分で剥きなさい」


「いや、そうじゃなくて」


ピシャリと言われてしまい、眉が下がってしまう。

そうこうしている間にも、テレビの中からバラバラな「ハッピーニューイヤー!」が聞こえてくる。


「今年も生きてる限り宜しくね」


「どうせ今年も死ねないのが分かりきってるから、宜しくするに決まってるじゃない」


なかなかに手厳しい去年と同じお言葉を頂けば、渋々と言った様子で手を握ってくれた。

ついでに手を離した後は、剥き終わった蜜柑を半分くれた。

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