チート能力でメジャーリーグの監督になる話
俺には特殊な能力がある。
誰かと人差し指を合わせるとその者の作戦指定を行えるのだ。魔法書を渡すと魔法を使わせることも出来る。
その力で俺はメジャーリーグの監督になった。
俺、通訳、日本人コーチの三人でメジャーへ旅立つ。活躍は保証されたようなものだ。
「フン、こんなジャップのガキが監督とはな」
アメリカに着くと4番のフィリーズが突っかかってきた。
英語だが何故かわからないが意味はわかった。俺は通訳に「俺に任せておけば優勝は決まったようなものだ」と伝えさせた。
そして始まる開幕試合、俺はメジャーの常識がわからずうまく試合に入ることが出来なかった。
メンバー表を書くのも遅いし、そもそも相手投手も知らなかった。作戦を伝えることも上手く出来なかった。
当然敗北、皆の軽蔑する視線が俺に突き刺さる。今日は小手調べなどと言い訳をした。
次の試合、作戦を伝える為に通訳を読んだが通訳はボーッとしていて全然反応しない。仕方ないので自分自身で伝えることにする。
しかし俺は英語が話せない。フィリーズは顔を真っ赤にして俺に殴りかかろうとする。
「頼む!ここは俺に任せてくれ!なんとしても勝たせて見せる!」
俺は覚醒した。一巡目に強化魔法を使わせ、二巡目からは魔法を禁止する戦法を考案。普通は一定確率で魔法を発動させる為無駄な行動になるからだ。
頼み込んだらフィリーズは困惑した表情になり殴るのはやめてくれた。
一番の奴に人差し指を出すように身振り手振りで伝える。そして人差し指を合わせて能力発動だ!
何故だ?メニュー画面が出ない?どうなっているんだ?
俺は困惑し、怒り、どうしていいかわからなくなった。
なんだかすっごく悲しくなりました
みなに軽蔑されとても心が苦しかった(小並感)