怖かった話
ある夜、俺は兄貴と一緒に本を読んでいた。
「この時間に寝たら生活リズムが崩れるぞ」
兄貴がそう言ったので時計を見ると午前三時だった。
そうだ、明日は一時までには寝ないといけない。俺は3DSをしまい家に戻った。
ふと起きると母のベッドに横になっていた。頭を動かしテレビを見るとガッチャマンが放送されていた。
ガッチャマンを見たことはないがOPの歌詞は知っている。たぶんガッチャマンだろう。ガッチャマンのOPではニコニコ動画のように字幕が流れていた。
よくよく考えると母の部屋はテレビもパソコンも無いので、ここは台所かなぁとも思った。台所に寝る場所は無いが。
再び起きると午前五時だった。身体が動かない。金縛りというやつだろうか。
隙間から何者かの手足が見える。俺は恐怖し兄の元へ向かおうと思ったか身体は動かず声も出せない。おしっこも我慢できそうにない。
恐怖の中俺は学校行きたくないなぁと思った。すると自分の手足が少し動き、隙間から見える何者かの手足は自分の動きと連動していた。
(ああなんだ、俺の手足が反射してるだけか)
恐怖が消え去ったそのすぐ後、背後に気配を感じる。
(笑っているのか…?)俺は更なる恐怖を味わうことになった。
やはり身体は動かない、背後を振り向くことも出来ない。
ふと気付くと朝6時になっていた。俺は自分の部屋から出てご飯を食べた。
ああ、そういえば俺はもう学生ではなかったし兄貴も一人暮らしで家に居なかったな。それにしてもベッドから見える隙間ってなんだよ。