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20ページ目

1月10日/

買い物にいったはずの冬十が帰ってこない。

出て行く前に

「外、すっごい雨…」

って言っていたから大丈夫か心配。

ここ数ヶ月一緒に住んだ部屋は未だ殺風景なまま。

最近は縛られるなんてことも無くなって

昔みたいな生活が戻ってきた。

唯一違うと言ったら

外に出る機会が無くなった。

ただそれだけ。

でも俺はそんな事どうでもいい。

俺には冬十がいる。冬十が傍にいてくれるだけでいい。

「ただいまハル兄ぃ…」

部屋の入り口にずぶ濡れの姿の冬十の姿があった。

「…ねぇ。僕たち何か大事なこと忘れてない?」

帰ってきた途端に意味不明な事を言い出した。

忘れた事?忘れたことなんて何もない。

[どういう…]

そう綴る途中で止められた手を握る冬十。

雨で濡れた手を震わせて…怯える様に瞳を潤ませて…。

「僕らは仕組まれてたんだ」

意味が分からない。何を言って…

「ハル兄ぃ?あの火事の時…僕らは【あの人】を殺したんだよね?」

【あの人】?…誰だっけ?

ふと少し前に思い出した記憶を思い出す。

【親】の紹介で知り合った【あの人】。

冬十の事をそそのかした。

そういやそんな事あった…。


あの火事の時。

冬十を犯罪者に仕立て上げようとした【あの人】が憎かった。

それ以上に【あの人】が俺以上に信頼されてるのを見てられなかった。

だから殺そうと思った。

【あの人】の考えてることは理解できた。

火事を起こして俺を逃げられないようして殺すつもりだろう。

冬十を巻き込んだのは人質も兼ねてるんだろ。

ゲスい考えとバカみたいな作戦に尚更腹が立った。

…ただ動機がわからない。

俺を殺したところで何か意味があるのだろうか?

それとも冬十に俺を殺させすことに意味があるのだろうか?

後者なら止めなければならない。

燃え盛る部屋が時間が無い事に気づき、決断を決めた。

「お前が…冬十を犯罪者にしたのか。」

そう言って冬十が持っていた包丁を取り上げ

…【あの人】を殺した。

そして【あの人】の血で濡れた包丁を冬十に向けた。

『俺らは一緒。罪も罰も。生きるも死ぬも。春も冬も。ずっと一緒だから。』

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