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14ページ目

10月△日

僕ら2人だけの誕生日。

毎年のことだけど

今年はどことなく気が重かった。

別にハルの事がイヤとかではなくて

何処となく避けてしまう僕がいた。

それをどことなく察してはいると思うハルは

いつも以上に機嫌が良くて、いつも以上に笑ってた。

それが怖かった。

「どうかした?折角の冬兄ぃの誕生日なのに楽しくない?」

顔を覗き込んできたハルの表情は

眉間にしわを寄せてしょんぼりしていた。

何故かその表情が仮面的に見えてしまった。

平気だと分かって欲しくて笑おうとした笑顔を忘れる程に。

ハルはそれを知ってか知らずか

「無理しなくていいんだよ。無理には聞かないから。」

こんな時に同返事するべきなのかわからなくなった。

僕の【声】があればよかったと心底思ってしまう。

ハルが怖いって言えたら楽だった

そう思っていたら…俺の記憶は途切れた。



気づけば俺は簡易ベッドの上に寝ていた

傍には冬十と書いた日記帳があって…

手に取ろうと思って手を伸ばした

でも、届かなかった。

手首には重い手枷がはまっていて

そこからは天井に繋がった鎖が伸びていた

そして俺はやっと気づいた

両手足が同じように枷と鎖で繋がれていること

お腹のあたりでベッドに固定されるように太いベルトが巻かれていること

そして日記帳のあった反対側に

同じ日記帳と付けペンを持った冬十の姿があった

「オハヨ。ハルにぃ…ヤット目を覚ましてくれたんダネ」

アイツの笑顔で確信した。

『俺は今まで【夢】を見てて、最初から【冬十】に監禁されてたんだ』

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