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imagic  作者: みげるん
第二章 魔法国家vs軍国編
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第二十九話 再会と投合

やっと初期設定からいたキャラがだせた…


「ソウ…なのか…?」



突然すぎて訳が分からない。

敵国の男と殺し合いをしていたら相手は俺の名前を知っていた。

どういうことだ?


今は開けた場所にいるので顔ははっきりと見える。確かに見覚えはあるが、思い出せない。

だが、その疑問は一瞬で解決されることになる。

俺が男を上から下まで見ていると、俺の視線は一点で止まった。

奴の手首だ。


その手首には。

赤い龍の装飾がされた腕輪がはめられていた。

そう、俺と同じ。



「まさか…コウ…か…!?」



昔別れた幼馴染に今、再会したのであった。



ーーーーー



コウ・スメラギ。

彼こそ、ソウと共に幼少時代を過ごした親友である。

否、親友というよりは家族であろう。

共に食べ、共に住み、共に寝た二人の間柄はそう表現するのが最も正しいと言える。

彼らが育った施設では、全員がスメラギかシラヌイの名があてがわれ、家族だということになっていた。

そんな家族と再会した二人は、戦争中にも関わらず話に花を咲かせていた。




「なつかしいな、おい!」


「はは、ソウは随分荒っぽくなったねえ」



そう言い合って俺とコウは笑いあう。懐かしすぎてつい話し込んでしまいそうになったが、戦争中なのを思い出す。とりあえずヴェーリエ側の考え方も聞いてみようと思い、コウに今回の件について聞いて見ることにした。



「とはいえ、コウ。今回はどう考えてもお前らが悪いぞ?そっちはどういう考えなんだ?」


その言葉に、コウは表情を曇らせる。そして言いにくそうな表情で現状を説明してくれた。



「ヴェーリエは完全絶対王制なんだ。だから、今回の件も王の発案。流石に下級兵士には嘘でごまかしてるみたいだけど…」



話を聞くところによると、雑兵には士気に関わるため名目上の嘘ーーマギロデリアによこした書状と同じ内容だーーをでっちあげ、コウ達七幹部以上の者には事実がつげられているらしい。ちなみに、ドルマとピノも七幹部の一人だ。



「…本当はね、反対派の幹部達もいるんだよ」



一部の戦闘好き、あるいは過激派を覗いて大体の幹部達は反対していたらしい。が、王の意志は国の意志だというヴェーリエの信条により、従わざるを得なかったそうだ。



「ってことは、その王を倒せばこの戦争は終わるってことか?」


「まあそんな簡単な話じゃないだろうけど…理屈上はそうだね」



難しいだろうけど、と続けるコウ。


俺は考える。

望んでもないのに殺し合いをさせられている人がいる。

それどころか嘘で振り回され、真実を知らぬまま殺し合いをさせられている人もいる。

これが許せるか?

ノーだ。

だが、だからといって単騎で王を討ちとれる力が俺にあるか?

ノーだ。

そして俺はコウを見据える。



「この戦争は、間違ってる」



今の俺には、仲間がいる。

そして、最も頼れる家族が目の前にいる。



「覚えてるかよ、コウ?俺たちの誓いを。…“心の声に従って”」


「…“運命に抗え”、か。国に背くことになるけど、家族の頼みならしょうがない、な」


「この戦争を、終わらせよう」



そう二人で決めた後、コウは付け加えるように衝撃の言葉を告げた。



「そういえばその、浮いてる女の子(・・・・・・・)はどちら様?」


「ああ、忘れてた、こいつはイサーーーーえ?」



コウの目は、確実にイサナを、幽霊である彼女の姿を捉えていたのであった。



ーーーーー



「…楽しかったんだけどなあ」


「あん?あんたそんなセンチなこと言う人だったっスか?」


「いろいろあるんだよ」


「まあ、遂に出会ってしまったんスから。もう、止まれねえっスよ」


「…ああ」



長髪でローブ姿の男と短い髪の毛を全て後ろへ流している男。

二人の声が静かに響く。周りには、数十人の屍が倒れていた。



「俺たちは、傍観するだけだ(・・・・・・・)



二つの影が、闇へと消えた。



ロイの設定画です


挿絵(By みてみん)


真ん中の顔が描けた時点でロイのキャラが固まりましたよね←

あと下のは勿論ルナにしばかれry

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