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無名の剣士  作者: むー
第一章
15/31

14

更新おくれてすみません・・・

 先日の領地戦は《DT連》1砦、《AS連》は領地無しで、お互いに採算度外視で潰しあったという形になった。

 大手連合ともなると必要経費が馬鹿にならないので2砦以上が必要なのだ。

 防衛成功した《DT連》は一応の勝利者となったものの、その戦闘内容はあくまでも際どかったと言っていいだろう。

 実際、《DT連》に余裕があったわけでは無いし、攻守逆転したとしたら自分たちでも攻め切れるとは思えない。

 そう言った意味では力は拮抗している。

 未だ国家二強連合のライバル関係と言ってもいいはずだ。

 

 しかし、住人たちはそうは思わない。

 

 あくまで結果で見てしまう。

 《AS連》は《DT連》に負けたのだと。

 《DT連》の一強時代になってしまったと。

 

 そしてそれはDT連の内部にまで浸透していく。

 《AS連》は雑魚だ。

 自分たちが最強だ。

 何度こられたって負けるはずが無い。

 そう勘違いしてしまうのだった。


negi:おーい、お前らそこらへんにしておけ

negi:AS連は弱くねーよ

negi:そんなことより前回の反省会ちゃんとやろうぜ

ヒマワリ:negi総大将殿お疲れ様でアリマス!

マリアベル:まぁまぁ、完勝だったしいいじゃん

§フレア§:そうですよーあの防衛の安定感はやばいです

マリアベル:確かに罠設置とか言われたときどうしようかと思ったけどね!

negi:おい、お前ら・・・


 渚の言葉に耳をかそうとしないメンバーたちであった。

 渚がギルドの運営に関わってないから、という部分もあるが指揮官の話は聞いてもらいたいものだった。

 そういうのも含めマスターに相談しようとするのだったが……。


俺がマスター:もうあのときの戦術が上がり始めてるぜ。掲示板みてみな

ヒマワリ:まじっすか!?

マリアベル:ちょっといってきます


 マスターももうすでに反省会など頭にないのだろう。

 自分の連合がどういう評価を受けるのか、その点に意識がいっているようだ。


:やばいっすねー戦闘レポートしっかり上がってるじゃないですか

:AS連視点だけどな

:20分で第二ライン突破されたときはどうなることかと・・・

:たしかにーでも

:そのあとの2.5防衛は画期的だったよね

:画期的ていうより、あれうちらしかできないんじゃね!?

:最強DT連っすわーwwwww

:まぁ落ち着けよさすがに動画とかも上がるだろうから真似されるって

:研究されれば、最強じゃなくてもできるってことだな

:タイミングシビアだけどなw

:でもこれが流行ると防衛有利加速するんじゃね?

:そうですねー。2.5防衛でさらに10分以上は時間稼げますよね

:罠の設置時間と分断されてしまうってデメリットを

:あえて前衛突っ込むことで緩和させてしまうなんて思いつかないよなー

:そこをいきなりやったうちらってどうなのよ

:やっぱ最強っしょ!!

:もうAS連なんて何度こられても蹴散らせるよな!

:わかるわかる最後なんて自滅だもんなwww


(おいおい……)


 本気で言ってるのだったら始末におえないと渚は思った。

 なぜ実際に戦ってギリギリだったにもかかわらず、そんな楽観的に見れるのか教えて欲しいくらいだった。


 確かに画期的な防衛システムを作ってしまった。

 今後の戦闘方法が大きく変わるだろう。

 おそらく、公式運営側もこのシステムは想定してなかったはずだ。

 うまく穴を付いてしまったのかもしれない。


 そうだとしても先日の戦いはお粗末すぎた。

 何故攻められる前の兆候を察知できなかったのか?

 第一ライン突破されるまで何をしていた?

 総指揮官まで連絡が上がってこないことが異常だし、たとえ相手が速攻編成とはいえ20分で第二ラインまで突破されるのは最悪だ。

 

 そこらへん反省会をして修正したかったのだが、この空気では無理だろう。

 渚は早々に諦めた。

 ただ、全体の話がどこに向かっていくのかだけ気になるので、チャットだけ拾うようにした。


:とりあえず最長防衛記録は変わらずだよね~

:だなぁこれってすごくね?

:自分たちでいうのもなんだが、すごいぞwww

:これ破られねぇんじゃね?w

:というかいつまでこの記録伸ばせますかね?

:ずっとに決まってんだろうwww言わせんな恥ずかしいwwwww

:oh sry

:なんで英語www

:いひひwやっぱうれしいよねー自分たちが記録作っていくって

:おいいいいい大ニュース!!!!

:うれしすぎだって

:新防衛システムも作ったしな

:ん?

:どうしたのー?

:なにがあったん?

:AS連解散だって!!!!!

:( ゜д゜ )!?

:そんな餌にはつられない・・・!

:さすがに釣り針デカ過ぎwww

:いやマジだって!!リラ氏が解散表明したっての

negi:その話くわしく


 聞き流すには、いくら何でも大ニュースすぎた。

 思わず会話に参加してしまう。


negi:どういうことだ?掲示板にのってるのか?

ヒマワリ:ちがうけど多分乗る

negi:じゃあどこ情報だよ!

ヒマワリ:又聞きになるんだけど、一応AS連内部からの情報だな

ヒマワリ:なんか、最初から決めてたみたい

ヒマワリ:勝ったら続行、負けたら解散みたいな感じなこと

ヒマワリ:んで負けたからもうこれ以上組んでるメリットは無いとか

ヒマワリ:それとこれは又聞き相手の補足で、随分前から喧嘩っぽい感じだったって

ヒマワリ:リラの指揮に同盟相手のSのほうが『付いていけねーよ!』って不満

ヒマワリ:出てたらしい

negi:指揮についていけないって・・・自分らの無能さをさらけ出してねーか?

ヒマワリ:総指揮官殿はそう思うでアリマスカ?www

negi:その言い方やめろ

negi:実際そうだろう、国家戦はリラ指揮で完勝してるわけだし

negi:今回の指揮だってリラだったわけだろ?指揮対決したオレは少なくとも

negi:リラの指揮が悪かったとは思えない。

ヒマワリ:なるほど・・・

俺がマスター:情報掲示板にあがったぜ!!


 慌てて確認を始める渚だった。

 これが本当であれば、《DT連》の対抗馬がいなくなることになる。 

 普通に考えれば、サーバー最強の名を手に入れた事になるので喜ばしいことなのだが、だがこのゲームに限ってはそうとも言い切れない。

 ゲームをやっていて名実ともに最強を名乗れる機会などそうそう無いだろうが、あくまでこれは戦争ゲーム、しかも大人数参加型の対人ゲームだ。

 対戦相手がいるからゲームが成り立つ。

 相手がいなくなれば、いくら記録を伸ばそうとも暇防衛が続く。士気は下がる一方だ。

 戦闘経験も詰めなくなるから練度も当然下がるし、何より面白くない。

 対人ゲーなのに対人できないなど、あってはならないことだ。

 それを加速させるのが一強化だ。


 ここらへんが微妙なところだった。

 弱すぎても駄目だが、強すぎても問題がある。

 ここまで考えるのは渚が指揮官だからだろう。

 毎度毎度楽しい領地戦を提供しなければならないと日頃から頭を悩ませているからだ。

 

 こうして確認した渚は真剣にうなりだした。

 ヒマワリが言ったように本当に解散しているようだった。

 しかもほとんどリラが悪者になっているから同盟者S側の書き込みになるのだろう。

 それを擁護するような書き込みも早くも書かれている。

 おそらく、この後荒れるだろう。


:これはつまりどういうことだってばよ・・・?

:まぁリラが悪いってことでOK?

:いやOKじゃないでしょう

:悪い悪くないはどうでもいいんですけど・・・

:まぁとにかく俺らが最強ってことでいいんだよ!

:そうそう喜ぼうぜ!!


(そんな簡単な話じゃねーっつの!!)


 心の中で思っても伝わるはずがなかった。

 言おうか言わまいか迷っているうちに、話題がどんどんと変わってしまい、結局最後まで言えずじまいになった。


:とりあえずさー最強を祝ってオフ会しねー?

:おーそれ賛成!

:どうせ東京でしょー?

:まぁ突発だしそうなるわな

:それじゃわたしいけないんだけどー・・・

:いいじゃん泊まりでくれば!

:むりだってー

:逆に俺は東京じゃないとむりだわー

:ここのメンツ首都圏内がおおいんだよなー

:もうしわけないけど、今回も東京だなぁ

:えー・・・

:ってことで参加者募集しようや!

:ノ

:ノノノノノノ

:ここでじゃねーよwww連合掲示板に書き込んでくる!

:詳細も頼むw


 《AS蓮》の話はどこへやら、一気にオフ会について盛り上がるのだった。

 さすがに大連合だけあってオフ会の回数も多い。

 場所は毎回企画者によって変わるが首都圏がほとんどだが、地方でも集まってやっているようだ。

 渚はオフ会には興味ないので毎回不参加である。


negi:盛り上がってるとこわりーな。オレは今回も不参加だ

ヒマワリ:えええええええええ

マリアベル:たしかネギさん前回も不参加でしたよね・・・?

俺がマスター:前回どころか一度もきてないよな

negi:悪い。オフ会はどーもな

§フレア§:そんなこと言わずに来てくださいよー

negi:んー・・・

ヒマワリ:せっかくだからみんなで祝おうよ!

LaLiLuLeLuLiLi:私参加します!

ヒマワリ:おーLaLiちゃんいいね!初参加じゃね?w

LaLiLuLeLuLiLi:はい初めてです!オフ会興味あったんで楽しみですー

マリアベル:そーかそーか。それじゃあおじさんが優しくしてあげようw

LaLiLuLeLuLiLi:・・・?w

ヒマワリ:何言ってんだ!!俺がLaLiちゃんの面倒みてやるんだから手だすんじゃねぇwwww

§フレア§:だめです!LaLiちゃんはうちのですからね!!うちだけがぺろぺろしていんです!

LaLiLuLeLuLiLi:あっと・・・ただのオフ会ですよね・・・?

俺がマスター:お前らLaLi嬢が怯えるだろうが!!もうやめろwwww(^ω^)ペロペロ

ヒマワリ:ちょwwwwww

LaLiLuLeLuLiLi:・・・w

俺がマスター:ふははwwwwww

ヒマワリ:ってことでネギさんも来ようよ!絶対楽しいって

negi:っちこのままフェードアウトしようと思ったのによw

ヒマワリ:いやいやそんなことさせませんてwほら観念して!w

negi:いやーほんと勘弁してくれぇあんまリアル持ち込みたくないんだよ


(オレがあの黒神渚ってばれるだろうが……)


ヒマワリ:まぁ・・・なるほど・・・

オフィーリア:せっかくの機会だからnegiさんと戦術論はなしたいですな

negi:それは面白そうではあるけどな、みんなに話する機会滅多にないだろうから

ヒマワリ:それじゃあ!?

negi:いやいやwダメだってリアルでは会わない

LaLiLuLeLuLiLi:私ネギさんに会いたいです・・・

ヒマワリ:我らがアイドル、LaLiちゃんも言ってるし。ね!?

negi:ほんと悪いな、欠席で頼む

LaLiLuLeLuLiLi:残念です・・・

ヒマワリ:了解


 さすがに渚とバレてどうにかなりはしないだろうが、可能性はなるべく避けたい。

 確かに戦術論など実際に会って話することができれば、作戦書の浸透率は高くなるだろう。

 何より一晩でも語り尽くせないほど多岐にわたってあるのだが、今はまだ組織の練度が低くて踏み切ってない物もある。

 そこらへんを図面書きながら説明できれば、もしかしたら今後できるかもしれない。

 そういうメリットは魅力的ではあったのだが、これはあくまでゲームだ。

 リアルで時間を作ってまでやろうとは思っていない。何より、これ以上の人付き合いは面倒くさい。


negi:オフ会もいいけど、次回の領地戦たのむぜぇ


 そう言って締めくくったのだった。




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