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追い詰められた男 プロファイリングとは正反対の真犯人像 五人の犠牲者は殺人か? 正当防衛か?

作者: グミさん

イースト郊外。

汗が止らない。なぜだろうもう秋だと言うのに汗が止らないんだ。

今年は春から暑かった。当然夏は猛暑だ。そして今も異常気象が続く。

秋だと言うの夏日とは本当にやってられない。

「それでどうしますか? 」

まだ言ってるよ。

こいつが刑事なのか探偵なのか今流行のただのメガネなのか知らない。

俺には関わりの無いこと。少々懐が痛む程度だ。

俺を追い詰めてどうしようってんだ?

「ダンマリですか。ふふふ…… 往生際の悪い犯人さんですね」

こいついかにも名探偵ぶってるが絶対に頭が悪い。

それだけは言える。まあ人のことは言えないがな。


一昨日若くて綺麗な女性が殺された。

犯人はモテない異常者だとプロファイリングされた。

そしてこの小さな村に該当の五人が浮かび上がる。

その一人が俺という訳だ。

もちろん疑わしいだけでは逮捕できない。

話を聞くに留める。ただ五人にプライバシーはなくお互いが知り合う形に。


この事件不可解な点が多い。

だから俺が独自に捜査を開始した。

捜査と言っても俺も容疑者の一人だから動きは鈍い。

刑事に協力を求め俺の推理を披露したがはいはいと流された。

まったく呑気な田舎の刑事はこれだから。

俺の見立てでは犯人は抵抗された末にかっとなって撲殺。

そう撲殺なのだ。その辺に置いてあったものを凶器に使った。

問題は夜で計画的でもないこと。そしてなぜそんな夜に出歩いたか。

答えは簡単。モテない男ではなくモテモテの彼氏。彼こそが犯人。カレなだけに。

どう考えても浮気だ。それを知られたかで喧嘩になった。

そう断定した。だが決して私の推理を認めようとしない警察。


ついに悲劇が起きる。

一度泳がせることにした無能な警察は俺を含めた容疑者全員を見失う。

俺は疑心暗鬼に陥った奴らの格好の的に。

ただでさえモテずにイライラしている彼らは寄ってたかって俺のせいにする。

いくら俺ではないと言っても聞いてくれない。

一人が襲い掛かる。

俺は仕方なく銃口を向ける。

ドン!

弾は胸にヒット。

もちろん正当防衛。俺は悪くない。

この世界では当たり前のこと。やらなければやられる。

奴がナイフで襲いかかるなら俺は銃で抵抗してやる。

こうして俺はついに覚醒してしまう。

それからは残りの容疑者が俺を狙う緊急事態。

奴らの論理では俺が撃ったのだからすべてお前だろうと言うもの。

理不尽にも容疑者たちは俺を生贄に。

しかしどうにか生き残った。

ちょっとやり過ぎたと思っている。

だがこれも身を守る為。

治安の良い田舎町だと思っていたが合計五名の命が奪われた。

この惨劇は誰にも止められない。

俺の力を持ってしてもな。

こうして追い詰められた俺は犯人にされる。

正直に告白すれば四人は俺の仕業。と言ってもこれは正当防衛。

そしてもちろん最初の事件は俺じゃない。信じてくれ。


「動くな! 」

奴が銃口を向ける。俺は仕方なく応戦。

再び悲劇。

俺は生き残ったが追跡者は命を落とした。

こうして事件は闇に葬られた。

                  

                  <完>

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