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夜のタブロー・2
「求むるは闇の中の光…苦き世の甘美なる実…あまつ乙女たるこの少女なり…我に遠ざけられし禁断の実、麗しの花…遠くな行きそ、我を忌むなかれ…かつてエルデンの園にて彼の実をば、共に食みては追われしを…いま汝がその禁断の実となりはてて我を厭うは何ごとぞ…世の奢侈に溺れ、女王の蔀に寝るが本望か…我をバリアとし、バルバロイとし、世の的とに晒しては闇の淵に葬りさるが本望か…おのれ、さらば闇の淵よりかく現れ来、汝を道連れに沈み行くまで…おおおおお、あああああ。乙女よ、乙女、逃すものかは!」