393/400
381話載っているあの頃の俺
「ここがルクセントルクか...」
何度も見た光景だが、自分でこの場所に立つとなんだか主人の最初の頃を思い出す
無茶ばかりして周りに今以上の心配をかけていたあの頃も、見ているだけのこっちからすれば面白かった
「ルーメンのいた頃はルクセントルクは無かったのですか?」
「無かったな。他の名前で近くに小さな村はあった気がするが...」
「なるほど...時代は百年以上前なのですね」
「あんまり探るなよ。知りたくないことまで知れちまうぜ」
ニヤッと微笑むミルンにそう言うと『仲間のことは知りたいのですよ』と目を合わせられながら言われ、その姿が...彼女の姿と重なり、頭がズキンと痛む
あぁ...やっぱりこいつらは、俺を助けたあいつとよく似ている
「とりあえずルーカスのところに行って事情を話すか」
「そうですね。ルーメンのことも話しとかなきゃですし」




