2話覚えることが多すぎて
今回は初めて人物名が出てきます。なので「」の前にその内容を喋ってる人物の名前を入れてあります。その時点でまだ名前が出てない人物のみ「」の前に名前が書かれておりません 4/8から人物名を書くのを止めました
「とりあえずついたけど...地図でもないと広すぎて分からないな」
近くに街の全体マップが無いものかと、周りを見渡す。しかし周りに見えるのは、武器を担いだ男女と店や民家だけだった。すると、目の前から片手剣を担いだ男性がこちらに近づいてくる。この街のことを聞こうとして、自分からも近づいていく
「あんたこの町は初めてかい?」
「そうなんです。出来れば色々教えてほしんですが...」
「いいぜ。俺の名前はミツキっていうんだ、あんたの名前は?」
頭の中がパニックをおこし少しの間、思考が停止する。名前はわからないなんて言ったら完全に頭のおかしい人という印象を与えてしまうだろう。必死に名前を考える
「どうしたんだ?」
「えーと」
少し迷いながらも昔に聞いたことがあるのか、頭のなかに名前がポンと浮かぶ。とりあえずはその名前を借りることにする
「ルクスって言います」
「ルクスか..まぁ町を案内するだけだがよろしくな」
なんとかその場を切り抜け、安堵していると握手を求められる。緊張が一気に溶けたため、テンションを上げすぎてしまい、大きな声で「よろしくお願いします」と言うとミツキという男性は、びっくりしたようで少し後ろに下がるが、すぐに笑顔に戻り手を取り合う
「ところで、あんた冒険者だよな?職業はなんなんだ?全く武器が見えないんだが...」
「職業?」
ミツキは驚いたようで、目を丸くする。しまったと思った時にはすでに遅く、指を指され苦笑いされてしまう
「お前まさかヴァンデラーか?冒険者で職業を持って無いのは珍しすぎるだろ...」
「えーと...ヴァンデラーって言うのは?」
「こりゃこの町の案内より先にギルドに案内した方がいいな...」
「ギルドに行けば、その職業が決まるのでしょうか?」
「まぁそんなとこだな。後は最初だけ1000ルぺだけもらえる。まさかとは思うがルぺを知らないなんて言わないよな...」
「えーと...」
「はぁ...まぁ簡単に言えばこの世界の一般的な通貨だな」
そこからは「知らないなんて言わないよな」「えーと...」の繰り返しで、色々教えてもらった。全てをメモしながら、世界はこうなってるだとか、属性はこうだ...などなど。なかなかの収穫を得ることが出来た。しかし、今から向かうギルドのことなどは、ギルドマスターのルーカスという人物に聞けと言われ、あまり分かっていないため不安が残る。しかし立ち止まってもられないため、不安を持ったままの状態でギルドに向かっていく
今回はこの世界の常識を教えこまれる回でしたね。まぁまだまだ知らない事も多い「ルクス」ですが次回もこんな感じですね