114話確信からの異なる展開
「シネェェェェ!」
さっき戦ったときよりは速い拳が飛んでくるが、避けれないスピードではなくそして何よりも動きが単純になっていた。右ストレートからの左ストレート、右横蹴り、カカト落としの繰り返しだった。たまにパターンとは違う攻撃を仕掛けてくるが、反応できる範囲だった
「アクアスボリウム!」
パターンを完全に読み取り、胸元に一撃入れ終わり...のはずだったが攻撃は手のひらで防御されていた。そのままレイピアを掴まれたため、一度距離を取ってからレイピアを液状に変化させ手元に戻す
「エキタイヲ...なるほど...キサマのコユウスキルは液体を自由にアヤツル能力と言ったトコロか。しかし、ソノ程度のスキルでも合わせるとコンナニも強者にナルモノがいるとワナ...ドウダ?もう一度我の下でハタライテミナイカ?」
「お断り...します!」
数秒も間を開けずに答え、レイピアを作り出し突進していく。もう一度胸元を狙って。しかし、また攻撃は防がれてしまう。スピードはさっき魔獣がついていけなかった程...いやそれ以上の早さで攻撃を仕掛けたはずだった...しかし、何度やっても防がれてしまう。同じ行動を繰り返す私に魔獣はいやらしい笑いを送る
「ナンドやっても無駄だ!我がエンペリングアイズを発動させている状況では、ダメージなんぞ与えさせんわ!」
「エンペリングアイズ?」
私の疑問に答えるかのように魔獣は額の毛を上げてみせた。そこには、薄紫色に光る瞳がこちらを見ていた
「それが...あなたのスキルですか...」
「フハハハ!そうだ。コレが我のスキル、エンペリングアイズ...さぁかかってこい小娘!」




