クライマックスフェイズ~エンディング
■クライマックス「孤独の王」
▼インタールード
GM:そういうわけで、ミドルフェイズは終了してクライマックスフェイズ。ボス戦となります。
紫焔:モブがどれだけいるか、ボスと一緒にいるとひどいことになるのはわかってる。
イガラ:だな、そこは阻止したい。
ターニャ:なんか、すごく強そうなボスですよね……大丈夫でしょうか?
紫焔:まぁ、ターニャは大丈夫ですよ。きっと、イガラが守ってくれる。
イガラ:人任せかよ! いや、守るけど、戦士だし。
ターニャ:よろしくお願いしますね(笑)。
アザリン:それじゃ、[準備]特技を使えるだけ使っとこうぜー。〈ヘイスト〉を自分にかけておくよー。マイナーアクションを増やして魔法の手数を稼ぐ。「あたしは今、風になる!」
ターニャ:えっと、[準備]特技ですよね。イガラに〈ハートビートヒーリング〉を掛けます。
イガラ:「おう!」
紫焔:では、こちらは〈剣の誓い〉を宣言。対象はイガラ。
アザリン:「おーう! 人のおっぱいガン見しておいて、守ってはくれないのかよーう!」
紫焔:「す、すまぬアザリン君! 射程が至近なんだ!(笑)」
GM:皆さん準備は宜しいですか? シーンを開始しますよ。
イガラ:いけるぜ!
▼シーン開始
そこはかつて、謁見の間であったのだろう。壁面の彫刻や壁画からはかつての栄華が伺える。しかし、割れたステンドグラス、部屋の中央に散乱したシャンデリア、朽ちかけた床、何より、玉座に腰掛けるボロを纏った孤独なる王が、滅び去ったこの都の現実を示している。
ジェ=ガンがゆるりと立ち上がり、手にした王笏を掲げた。同時、床を突き破り複雑な紋様が描かれた墓標のような石柱が部屋の四隅に出現する。石柱は不気味な唸りを上げて回転すると黒い靄を放ち、ジェ=ガンを闇で織られたマントのように包み込んだ。
「我が都への無粋な侵入者どもめ、死をもって後悔するがよい……」
滅びた都で、孤独なる王となったジェ=ガンがあなたたちに襲い掛かってくる!
イガラ:「行くぞコラァ!」
ターニャ:「はいっ!」
GM:PCの初期位置は下辺の真ん中に配置してください。〈滅都の墓石〉は識別が自動なのでデータもわかります。
〈滅都の墓石〉のデータを確認したプレイヤーたち。ほどよい緊張の雰囲気が一瞬にして青ざめたものになる。この墓石は、どうやらモブエネミーの〈滅都の近衛兵〉を召喚するらしい。さらには、ジェ=ガンに[軽減]による防御力もあたえるようだ。解除するか破壊をしなければ、勝利はおぼつかない。しかも……
ターニャ:えっと……〈滅都の墓石〉を潰さないとジェ=ガンにダメージが通らなくて……〈滅都の墓石〉を潰すと、〈滅都の近衛兵〉が確実に追加される? どっちも嫌ですけれど、潰すしかない……ですよね。
イガラ:いや、一応、〈プロップ解除〉に成功すれば墓石だけ壊せるけど、マップ四隅か。4つも墓石があるとはなあ。おまけに距離もある。
紫焔:我に秘策あり! 墓石の対処については、私に任せてもらえないだろうか?
ターニャ:なにかいいアイディアが?
紫焔:うむ、とっておきの切り札があるのだよ。ふふふ。
アザリン:んー、墓石がどうにかなるなら、まずは初期配置の〈滅都の近衛兵〉2体を優先的に倒そう。ジェ=ガンはあたしが足止めするから、その間にどうにかしてほしいな!
広げられたエンカウントシートを元に、プレイヤーたちが頭を突き合わせて敵の移動距離や、行動を想像してシミュレートしだす。ジェ=ガンと〈滅都の近衛兵〉を合流させてしまうと、ジェ=ガンは怒涛の攻撃を行う可能性があるのだ。爆発的な攻撃力を持つ敵ボス、ジェ=ガン。しかも、配下である〈滅都の近衛兵〉を犠牲にすれば、1ラウンドに複数回行動さえ行ってくるらしい。合流だけは必死に阻止しようとお互いの特技などを話し合って対策を練る。
GM:大体検討が終わったかな? PC登場と書いてあるスクエアが2つあるので、各自がそのどちらかに配置してください。
アザリン:全員まとまってジェ=ガンの正面で……覚悟は決まったぜー。
GM:了解です。それじゃあ、クライマックスのバトルを開始しましょうか!
▼第1ラウンド
イガラ:セットアッププロセスだね。何はなくとも〈武士の挑戦〉を空打ち。戦士はヘイトトップを維持しないとな。
ターニャ:〈ハートビートヒーリング〉を自分に。
GM:では、セットアップはほかにないかな? では【行動力】の高い順にメインプロセスをしていきます。
アザリン:じゃあ想定通り、先手ぶっぱで行くよー。ムーブアクションでジェ=ガンに〈アストラルバインド〉! 「あたしとデートにつきあってもらうよー!」 ぐっと正面に拳を突き出すと、紫水晶がはめこまれた指輪から魔法の鎖が飛び出して拘束!
でもって〈ヘイスト〉で増えた2回のマイナーアクションで〈パルスブリット〉2発! 鎖を伝って魔力を直接流し込む! ダメージはたった3点だけど、直接ダメージだから墓石の[軽減]も無効だー! これで[硬直]の条件成立!
GM:その問答無用で動けなくなるコンボはやばい! 動けないとこっちの戦闘プランが大崩壊しそう。
アザリン:メジャーアクションは〈ソーンバインドホステージ〉! 追加効果も起動、コストは〈三尾の妖力〉を使って支払い! (ダイスを振る)[命中判定]は14!
GM:むぅ、こちらの[抵抗判定]は8で失敗。
アザリン:「アザリンちゃんのアメジストリング! 今ならもれなく1個オマケもついてくるサービスキャンペーン中なーのだー! ていっ!」 紫色のトゲトゲリングを2個+追加効果でさらに1個プレゼント! [追撃]の強度は(ダイスを振る)13、11、9の3つ!
イガラ:お、高めー!
GM(ジェ=ガン):「ぐ……この我を縛さんとは……」 アザリンの攻撃に煩わしそうな身動きをする。次、イガラ!
イガラ:オーケイ、ムーブアクションで〈ラン〉を行ない2Sq前進。マイナーはなし、メジャーは〈飯綱切り〉! 対象は〈滅都の近衛兵〉! ここ重要なんで【因果力】1点突っ込んで命中のダイス+1個しておく。達成値は15。
GM:あー、それは命中する。避けれそうもない。
イガラ:では〈飯綱斬り〉の、モブを[死亡]させる効果で一撃必殺。大太刀を振り下ろすと、その烈風一発でばらばらになって吹き飛ぶ感じで!
GM:バラバラに吹き飛んだ! うわー、遠距離なのに一撃とか卑怯な!
イガラ:で、〈勝ち名乗り〉を上げる。アザリンとターニャの【ヘイト】を1減らすよ。「これが俺だ! かかってきやがれ!」
紫焔:「見事だ、イガラ君! 私も負けていられんな!」
GM:さてと、やっとこっちの番ですが……生き残っている〈滅都の近衛兵〉は、〈ダッシュ〉で4Sqを移動しよう。とことことこ。移動。
紫焔:合流目的か……っ!
GM:もちろん、そういう作戦ですから。合流して連続で攻撃を叩きこむ! このラウンドはジェ=ガンが[硬直]しているから合流できないけどね! ……アザリンちゃんの戦術にまんまとハマってる。
アザリン:アザリンちゃんマジ天才付与術師!
GM:うぐぐ。ジェ=ガンはムーブは何もできず、マイナーで[硬直]を解除する。「我を阻もうとする愚か者よ。我が力の前に倒れ伏すがよい……」 身震いをすると両足を縛っていたアザリンの鎖がはじけ飛び、ゆっくりと掲げた王笏から黒い光線が放たれる。
メジャーは〈王笏の昏い光〉で、対象は当然ヘイトトップのイガラ。(ダイスを振る)6、5、5で20……惜しい、クリティカルはならず。
イガラ:避けられるわけねえ(笑)。【因果力】突っ込む気にもなれないね……10で抵抗失敗。ダメージどうぞ。
GM:はい、魔法ダメージが17点と、今イガラの【ヘイト】は4ですよね。ジェ=ガンのヘイト倍率は×3なので、追加でヘイトダメージ12点。
イガラ:合計22点食らっておきます。ヘイトダメージは直接ダメージだから痛いんだよな……。
紫焔:「合流は……させん!」 ムーブとマイナーで〈ダッシュ〉。〈滅都の近衛兵〉とエンゲージします。次、メジャーで〈基本武器攻撃〉。[命中判定]の達成値は13。
GM:命中。
紫焔:そして、ダメージロールで〈エンドオブアクト〉を使用します。えーと、物理ダメージを16点。ダメージ通りますか? 1点でも通れば[死亡]させます。
GM:16点もあると防ぎきれません、[死亡]します。くぅ……。
紫焔:お次どうぞー。
ターニャ:えっと……〈滅都の墓石〉の動きが気になるので、一度待機します。
GM:では、【行動力】0で〈滅都の墓石〉が起動します。4つの〈滅都の墓石〉が、それぞれ〈死者召喚〉を使います! まだ戦いは始まったばかりよ!
イガラ:何体出てこようが片っ端から切り飛ばしてやる!
GM:(ダイスを振る)2、2、1、1……。え? あれ? なんでなんで!?
ターニャ:いいんですよ~なーんにも悪くありませんよ(笑)。
紫焔:よっし! 確率的には、2体はポップしてた計算なんですけどね(笑)。
ゴロゴロと転がりたくなるほどの出目、最高に困る。確率は16分の1? ファンブルより出やすいからといって、慰めにもなりません……。これで当初に想定していたのよりも戦力が大幅ダウン。しかし、PCたちも「消耗表」で負けず劣らずの大打撃を受けているのを考えれば、お互いの条件は一緒のはず! 次のラウンドでとっておきの勝負に出るしかない!
GM:墓石の周りに紫色の靄が集まっただけ……紫焔が「ファハ?」って言う気持ちがよくわかった(涙)。うう……次は待機してたターニャさん行動どうします?
ターニャ:ムーブなし、マイナーは〈カムフラージュリーフ〉で【ヘイト】を減らして、メジャーでイガラに〈ヒール〉……13点回復。ターニャの姿を覆い隠すように、足元から木々や蔦が生い茂るエフェクトが発生します。同時に淡い暖かな光がイガラを包み、傷を癒します。
イガラ:助かる!
GM:これで全員終わりかな? とすると、ラウンドの終端処理。クリンナッププロセスですね。
イガラ:えーと、[再生]はここで処理するんだったかな? 16点回復だ。
GM:あー、せっかく与えたダメージが……。まぁ、次のラウンドからが本番ですよ。ジェ=ガンが〈戦技召喚:ドレッドハンド〉を使います。
イガラ:うええ。
GM:「おお、来たれよ呪怨の腕……我が敵に楔を打て」 両腕を振るうと左右に不気味な腕が現れ、イガラと紫焔にまとわりつく。で、イガラと紫焔に[追撃:10]を与える!
イガラ:「うおっ!?」
紫焔:「ぐっ……小癪な」 ここでドラマ特技の使用を宣言します!
GM:くっ、ここでくるか!! ……赤のNPCを呼ぶドラマ特技が残っていましたね。むぅ、赤の場合、戦闘的に強力なのしかないんですよね。
紫焔:「フッフフ……皆には黙っていたが、私は〈ロカの施療院〉で護衛の任務についていた時にとある御仁と縁があってね、情報収集の際にちょいと話を通しておいたのさ。あの御仁が、こんなチャンスを逃すはずが無い! そうだろう? 我が茶飲み友達……アイザック君!」
一同:アイザックアニキー!!(笑)
紫焔:ドラマ特技〈不撓の赤〉でアイザックを呼び出し、参戦効果〈〈黒剣騎士団〉の蹂躙〉を使ってもらいます。
アイザック:「オゥオゥオゥオゥ、面白そうな事やってんじゃねェか紫焔のダンナよォ! こういう祭りごとには声をかけてくれって言ってただろうが、はっはー、ちっとばかし暴れさせてもらうぜェ! オゥ、いくぞ野郎共おおぉぉぉぉ!!」
紫焔がここで呼び出したアイザックは、原作にも登場するNPC、アキバ最精鋭の戦闘ギルド〈黒剣騎士団〉のギルドマスターです。
アイザック本人も、アキバでも五本の指に入る腕前の〈守護戦士〉と名高い〈冒険者〉。三度の飯より冒険と戦闘を好む野郎共を束ねる、やんちゃな青年でもあります。
無頼漢風の言動と裏腹に〈円卓会議〉の一員としてアキバの街を統治する役目もきちんとこなしている描写からか、頼り甲斐のある「兄貴」と慕われているキャラクターです。
こと単純な攻撃や破壊といった面で、〈黒剣騎士団〉の右に出るギルドはそういないでしょう。当然それを期待して温存していた紫焔は、クライマックスの形勢を決定づける一手を放ちます。
紫焔:アイザックの声と同時に、いずれも強力な装備に身を包んだ一騎当千の猛者……〈黒剣騎士団〉の面々が姿を現わす。そして一斉に鬨の声を上げると、四隅の〈滅都の墓石〉に突撃を始める! 嵐のような一瞬が過ぎ去り、〈黒剣騎士団〉の面々が動きを止めると、さっきまでそこにあった〈滅都の墓石〉は、すべて“消滅”していた。
アザリン:ヤッター全滅だー! アニキ素敵! 抱いて!
GM:せっかくの〈滅都の墓石〉が!? 一度の活躍もないままに!
アイザック:「ついでにボスも殺っちまいてェとこだが、美味しいとこは譲ってやんよ。んじゃァな。あとは任せたぜ!」満足げな笑いを浮かべるとこの場を後にし、〈黒剣騎士団〉を率いて滅都に溢れ返るゾンビの群れへと突撃していく。
このクライマックス戦闘の勝敗を大きく決めるだろう紫焔の一手。これによって戦闘エリアの四隅に散った〈滅都の墓石〉が破壊され、〈滅都の近衛兵〉が召喚される。このデメリットを抱えつつも破壊を選んだのは、パーティメンバーがモブとの戦いには強いことを知っての好判断。〈滅都の墓石〉が全滅したことにより、ジェ=ガンのダメージ軽減能力は半分以下になっているのだ。もちろん、ここまでドラマ特技を使わずに乗り切ってきた努力の成果でもある。
▼第2ラウンド
イガラ:2ラウンド目セットアップだ。……ここは〈武士の挑戦〉で素直にターニャの【ヘイト】を下げるのが良かろうな。
ターニャ:助かります。わたしは〈ハートビートヒーリング〉を紫焔に。
紫焔:こちらも助かります!
GM:では、セットアップは以上かな。アザリンちゃんの行動からどうぞ。
アザリン:ジェ=ガンから4Sq以内、一手で合流可能な位置にいる〈滅都の近衛兵〉は1体……1体なら〈飯綱斬り〉で掃討可能。だとすると……ジェ=ガンの方から移動されなければ問題無いか。よし決定! 前ラウンドと同じくジェ=ガンを足止めしよう。
ムーブアクションで〈アストラルバインド〉、1回目のマイナーで〈パルスブリット〉をジェ=ガンにぶち当てて[硬直]! 3点の直接ダメージと[追撃]ひとつを起動! 「おっとぉ! あたしから逃げようったってそうはいかないんだぜぇーい!」
GM:[追撃]と合わせて16点食らう。
アザリン:さらに〈ヘイスト〉の追加アクションでイガラに〈アンドゥ〉。「でもってそれも無し! 一手戻し!」 まとわりついてるドレッドハンドに魔法の鎖を投げつけて、えいやっとひっぺがす。あたしも[追撃]解除できるんだぜー!
イガラ:おおすげえ。
アザリン:そしてメジャーで〈ソーンバインドホステージ〉! 〈三尾の妖力〉も使って追加効果つきで! 達成値は11……あ、これはびみょい。【因果力】はまだあるし、振り直して……14!
イガラ:ナイス。
GM:くっ。避けてやるっ!(気合を入れてダイスを振る)よし、[抵抗判定]の達成値は14! 同値の場合は受動側優先だから、抵抗に成功!
アザリン:「あっ、こらー!?」
ターニャ:避けた!?
GM:「くくく……先は油断したが、この程度の魔法は食らわぬ」 ちょっといい気になろう。ジェ=ガンの目前で紫水晶の輪が打ち払われる。
アザリン:しまった、これは計算が狂う……悔しいな。後は託すぜー。
イガラ:オウヨ! とはいえ、こっちもやることはひとつしか無いんだなこれが。ムーブとマイナーで〈ダッシュ〉、4Sq移動。〈滅都の近衛兵〉Cに〈飯綱斬り〉……【因果力】1入れとこう。色々不安だ。達成値は14。
GM:命中しました。
イガラ:では、死亡させて、〈勝ち名乗り〉も上げるよ! 効果範囲で【ヘイト】が減るの紫焔しかいないけど!!
紫焔:いや、ありがたいですよ。
GM:では、こっちの番かな。〈滅都の近衛兵〉はそれぞれ〈ダッシュ〉で移動して終わり。ジェ=ガンはムーブアクションで〈失われた戦歌〉を使用します。一撃必殺の大技ですよ。そしてメジャーで〈王笏の昏い光〉を、マイナーも使ってふたりを狙います!
アザリン:さすがにここで[硬直]解除はしないかー。引っかかってくれるの密かに期待してたんだけどな!(笑)
GM:その両腕を大きく振り上げ、王笏を掲げる。先ほどよりも二回りほど太い光線が2本、それぞれを貫かんと発射された。向かうのは【ヘイト】の多いイガラとアザリン。(ダイスを振る)こちらの達成値は16です。では、ふたりは[抵抗判定]をどうぞ!
イガラ:7で命中。
アザリン:……ちょっと待って、考える。〈失われた戦歌〉でダメージ+15もされてるから、ヘイトダメージなしでも素のダメージだけでヤバい……いや、1回は耐えられるか? でもその後もう1回殴られたら倒れるの確定だし、回復に手番を取られるとモブを倒しきれなくなる……よし、決めた! 【因果力】2点ぶっこんで+2Dして[抵抗判定]!
紫焔:いや、それでも確率は五分では?
アザリン:いや、賭けに出るならここだ! 今ならまだ失敗してもリカバリーできる。失敗したらやられる段階で【因果力】投入するんじゃ後手に回り過ぎてジリ貧だ! (ダイスを振る)達成値は17! よっし、レジストしてやったぜー!
イガラ:おおっ! すげぇ!
紫焔:このアザリンの回避は大きい!
[命中判定]で16を振った時点で勝利を確信する。が、それを博打覚悟で見事に切り抜けたアザリンの勇気には脱帽である。しばらくの間、他のプレイヤーからアザリンちゃんコールが続く(笑)。しかし、ダメージロールの結果は、イガラに魔法ダメージ36点、さらにイガラは【ヘイト】を7まで高めていたため、追加のヘイトダメージはなんと21点! このダメージならばいくら戦士職のイガラと言えど[戦闘不能]は免れない! まずは一手!
イガラ:「がっ……!」ごんぶとビームの中にあえて自ら身を躍らせて、「こんくらいなら死ぬかよ……! こちとらいっぺん死んで加減はわかってんだ……! それに……あいつが、〈大地人〉が死んだ時の痛みにしてみりゃ、こんなもん屁でもねえっての! だから施療院は護る、俺が踏ん張るっ!」 両手で刀を構えて真っ向からビームに切り込んで耐える!
ここは〈白銀の守護者〉を使ってダメージを無効化! そうじゃないと倒れる! 【ヘイト】があと1低ければHPが残ったんだが……!
紫焔:戦士が一撃!?
ターニャ:……あうあう。
イガラ:爆光の中に消えたイガラ……だが、それは錯覚! なんと、ジェ=ガンに向かって青眼に構えた太刀が光線を切り裂いていたのだ!! 「……っしゃあ! やってやれるとは思わなかったぜ!」傷だらけながらも吼えたイガラの姿は未だ健在であり、動きもしっかりしている!
ターニャ:「イガラさんは、あなたなんかに負けたりはしないっ」 信頼の視線です。
GM:「これで倒れぬというのかっ! しかし、その強がり、いつまで持つかな――」 よしよし。今回は止められたけど、これは何度も耐えれないだろう。次は紫焔!
ここぞとばかりにターニャのドラマ特技から得た絆効果を使い、イガラはなんとかジェ=ガンの必殺の一撃を耐える。しかも、ターニャとの会話を思い出させるようなセリフ演出をはさんできた。これにはパーティーのみんなだけでなく、GMも喝采をあげてしまった。ドラマ特技が狙い通り、いやそれ以上の成果を上げた瞬間だろう。
紫焔:いきます! ムーブで〈ライトニングステップ〉を使用して、ジェ=ガンと接敵します。
GM:お、ついに紫焔の刃がジェ=ガンに届くか。
紫焔:全力ですよ。続いてインスタントアクションで、〈オープニングギャンビット〉に【因果力】3点注ぎ込んで使用し、[追撃:7]を合計4つ、ジェ=ガンに与えます。
アザリン:おー、やっちゃえー!
GM:ううっ……。〈ソーンバインドホステージ〉のぶんもまだ残ってるから[追撃]がすごい数になってる……!
紫焔:マイナーは特に無し、メジャーで〈デュアルベット〉の使用を宣言!
GM:二刀流による二連撃ですね。判定どうぞ!
紫焔:外れると怖いので、【因果力】1点を使って[命中判定]……達成値は24です。
GM:それはクリティカルしないと避けられない! (ダイスを振る)ダメでした……ダメージください。
紫焔:その前にダメージロールで〈ブレイクトリガー〉を使用して[追撃]をすべて起動させますよ。1シナリオ1回しか使えないとっておきですが、いまこそ! (ダイスを振る)まず、〈デュアルベット〉のダメージが24点!
GM:24点の物理ダメージに、さらに[追撃:11][追撃:9][追撃:7][追撃:7][追撃:7][追撃:7]が全部起動すると……[追撃]だけで48点!?
イガラ:ヒュー!
一同:やっちゃえー!
紫焔:「初めましてジェ=ガン君。これが私の挨拶だ、受け取ってくれたまえ! ファハハ!」(ダイスを振る)それと、〈デュアルベット〉の2回目の[命中判定]も成功したので、さらに9点追加で!
GM:まだ増えるの!? 「ぐがぁぁっ!? なんだというのだ、今の一撃は……たかが短剣が我が体躯に、これほどの傷をつけるというのかっ!?」
紫焔:紫焔の構えた双刃が目にも留まらぬスピードで閃き、王の屍衣を切り裂く。それは、先ほどアザリンが設置した魔法の茨をも、正確に打ち抜いていた! ……【因果力】4点も使って、【ヘイト】も一気に+4されたけど、その分の戦果はあり!!
今まではお笑い担当気味だった紫焔が、イガラと並びヒーローに一転するだけインパクトのある一撃。大胆不敵なセリフもバッチリと決まっている。もちろんこの巨大ダメージの影には、アザリンの的確なフォローがあったことも忘れてはならない。GMはメモ用紙とペンを片手にジェ=ガンの残り【HP】をアワアワと計算。
GM:今の攻撃でかなり【HP】が減りました。一発でこんなにか、これはキツイ。
紫焔:くらいやがれー!
GM:次はターニャさんですよ。
ターニャ:――ターニャの戦いは、基本的に『癒す』ことだった。それは怪我や病気といった、命を脅かす事象との戦い。だが、癒すだけでは覆せない状況が眼前にある。長い杖を握る手が震える。
アザリン:くっ。またヒロイン力を全開にする気だ!
ターニャ:「わたしは、怖い。けれど……」 救えなかった、助けられたはずの〈大地人〉の少女の笑顔が、脳裏をよぎる。不安げにターニャたちを見送るロッティや施療院のみんなの姿が、そこに重なる。もう二度と、あんな悲劇は繰り返したくはない。「だからこそ、今は泣いてなんていられないんです!」
紫焔:え? どうすんの?
ターニャ:ムーブで移動、マイナーで〈カムフラージュリーフ〉、メジャーで〈ディスミサル〉を〈滅都の近衛兵〉Eに。命中に【因果力】1使用で、達成値は12。
GM:当たりました。
ターニャ:光線が闇を裂いて奔り、〈滅都の近衛兵〉を穿つ! 淡い光のきらめきを残して〈滅都の近衛兵〉を[死亡]させます。
GM:了解。
ターニャ:そして、ドラマ特技〈この胸に咲く誇り〉! もう1回行動します!
GM:ここで一気に来ますか!!
紫焔:回復じゃなくて連続攻撃か!
ターニャ:ターニャの側で威勢よく気を吐くアザリン。果敢にジェ=ガンに切り込んでいった紫焔。そして、体を張って皆の盾となり刃となるイガラ――〈ロカの施療院〉前での、決して饒舌とは言えない彼の演説が、ターニャに勇気を与えてくれる。あの時とは違って、力を貸してくれる、みんながいる!
ムーブで身を翻して移動、マイナーで〈カムフラージュリーフ〉、メジャーで〈ディスミサル〉を〈滅都の近衛兵〉Fに。【因果力】1使用で……達成値は19!
GM:それも命中です!
ターニャ:まだ光が迸るままの杖を振り上げて、長い剣で斬りつけるかのように光線を〈滅都の近衛兵〉に叩きつける! 同じく[死亡]で!
GM:「おお、おおぉ……我に忠誠を誓いし兵が……」 塵と化す兵たちを悼むかのようにジェ=ガンが唸りをあげる。手下が消えた……(涙)。
ターニャは本当にこういうシーンが素晴らしく上手いし似合う。それに絆効果を使って、回復役でありながら攻撃に回った判断の切れ味! 回復役である以上、いざという時を考えて切り札は残しておきたくなるものであるにもかかわらずだ。
結果としてはモブは大幅に減り残りは一体、ボスが一人でいよいよ切羽詰ってくる。続くクリンナップで〈戦技召喚:ドレッドハンド〉を使い[追撃]をあたえるが、プレイヤーたちの表情に恐れはない。その[追撃]もターニャが〈キュアブルーム〉で解除し、決戦の第3ラウンドへ。
▼第3ラウンド
続く第3ラウンド、アザリンの〈ソーンバインドホステージ〉に再び抵抗。喜んだのも束の間、イガラの〈飯綱斬り〉で最後の〈滅都の近衛兵〉を一刀両断され、紫焔に〈デュアルベット〉、ターニャに〈ライトニングフォール〉を立て続けに打ち込まれる。ここまでくると手札が尽きてきて、逆転が難しいのも事実。
GM:くぅ……。まだまだ生き残った!
紫焔:「フム。まだしがみつくか。往生際が悪い、とはこのことか」
▼第4ラウンド
悔しいながらも、ぐうの音も出ないほど、追い詰められる。やはり初めに墓石をすべて失ったのが返す返すも失点。いや、プレイヤーたちの慧眼か。そして、運命の第4ラウンド。
アザリン:「これがあたしの最後のアメジストリングだぁー! 受け取れぇー!」 〈ソーンバインドホステージ〉! 最後に残った【因果力】1点で追加効果を起動して、残り0! 命中は18!
GM:さすがにそれは避けられない。
アザリン:やっと当たった! じゃあ[追撃]を3個! 強度は10、8、8!
GM:しかし、[追撃]は[追撃]。いますぐ【HP】が減るわけじゃない!
イガラ:そこを俺が〈飯綱斬り〉! 命中に【因果力】1で達成値は17!!
GM:……だめ、当たった。
イガラ:「かっ!」鋭い呼気と共に、ジェ=ガンを一刀両断! 10てーん! プラス、[追撃]が10!
GM:「おおお……、わ、我は尊きアルヴの王なるぞ。……なぜだ、なぜゆえに倒されねばならな
ぬ……」 その一撃で……ジェ=ガンが、大きく崩れ落ちる。
イガラ:「そんなの俺の知ったことじゃないねぇ。ただ……お前は、人の大事なモノを壊そうとした。そいつを許せなかっただけだ」
GM:「あ、ありえぬ……我が体躯が、不滅の体躯が……おおぉ……」 イガラが最後に切り抜いた部分から光のエフェクトとともにジェ=ガンが光の粒子となり消えていきます。
紫焔:「見事だイガラ君!」
GM:主がいなくなったためか、城は徐々にその姿を薄れさせていく。古の幻影が時に埋もれて消えていくかのごとく……しばらくすれば、元いたゾーンへと転送されるだろう。赤く染まっていた滅都の月も穏やかな白さを取り戻し、あなたたちを照らす。
ターニャ:「よかった……これで、〈ロカの施療院〉も……みんなも、安心して過ごせます……ほんとうに、ありがとうございます……」
イガラ:「ま、上手く行って良かった。これでひとまず一件落着、って所か」
アザリン:「おーう! お宝もゲットしたし! さっさと帰ってなんか美味しいものでも食べようぜぇーい!」
紫焔:「あの激烈な攻撃の前にはどうなることかと思ったが……。皆、無事で何よりだったな!」
ターニャ:涙目になってます。
紫焔:「何を泣いているかターニャ君! 我々は勝ったのだぞ? 笑顔で施療院に帰ろう!」
ターニャ:「そうですね……こんな顔してたら、みんなに笑われちゃいます」
GM:皆さん全員無事に生き残りましたね。ではクライマックスフェイズを終わります。次は最後、エンディングフェイズです!
■エンディング「ささやかな宴にて」
▼インタールード
GM:ボス戦お疲れ様でした!
ターニャ:おつかれさまでした!
アザリン:お疲れだっぜー。
イガラ:お疲れ様でしたー。
紫焔:お疲れ様でした! いやー、あのボスの攻撃力にはヒヤッとしました。
アザリン:正直限界でいっぱいいっぱいだー。
イガラ:アザリンは色々綱渡りだったしな……。エンディングどうするね?
GM:個別に欲しい人がいればシーンをご用意するんですが、シナリオに沿うなら〈ロカの施療院〉で合同エンディングとなります。
紫焔:こちらは、特に個別はいらないですかね。
GM:とりあえず想定シーンとして、夜も遅くに皆さんが帰ってくると、ゾンビが消えたことでイベントをクリアしたことを知った〈ロカの施療院〉待機組が、宴会を用意してくれています。
ターニャ:それでよいと思います。
GM:では、シーンを始めて臨機応変に行きましょう!
▼シーン開始
危機を脱した〈ロカの施療院〉。その苦労を労うために、施療院の職員たちや料理が得意な〈冒険者〉が手によって、ささやかな宴会の用意がされていた。
空にはまんまるな満月。たき火や魔法の明かりによって、施療院の裏庭は真昼の如く明るい。
〈冒険者〉と〈大地人〉、そこに隔たりはなく、笑いあい、同じ皿の料理を楽しみ、コップを掲げて乾杯する。歌い、踊り、冗談を言い合う。これが、あなたたちが勝ち取った日常なのだ。
GM:各自登場どうぞ。
アザリン:「ヒャッハー! メシだぁー! ちゃんと味のするご飯だぁー!」
イガラ:「あー、つっかれたあ。肉、肉を食う」
紫焔:「ウム、勝利の美酒のなんと美味いことよ!」
ターニャ:「そうですね。わたしも、ああいうのは久しぶりでしたから、とても疲れました」
アザリン:「おいちょっと待て、“久しぶり”ってなんだよ!? 戦闘苦手系ヒロインじゃないのかよっ」
紫焔:「そうだな。今はゆっくりさせてもらおうではないか」 肉料理を切り分けてあげながらそう言って、笑う。
ターニャ:「もぉ、お行儀悪いですよ、紫焔さん」 でも、笑顔です。
GM:(ロッティ)「お姉ちゃんー、はい、イチゴジュースだよ。お酒苦手でしょ?」 四人の輪に加わる。
ターニャ:「ありがと、ロッティ」
GM:「え、っと、その、イガラさんは、お酒大丈夫ですか?」
イガラ:「あ、おう」 コップをじーっと睨んでからおもむろに一気飲み。
ターニャ:「あ……」
GM:「あ……」
紫焔:「おぉイガラ君、イケる口ではないかね! ファハハハハ!」
ターニャ:「だ、だいじょうぶですか? それ、結構きついですよ……?」
GM:こくこくとターニャの横でロッティも心配そうな顔をする。
イガラ:「……ああ。大丈夫。大丈夫、だ。うん」
ターニャ:「そうですか……なら、いいんですけれど……」 心配そうに上目遣いで見る。
イガラ:「ああ。こんくらいなら、大丈夫だ。うん。大丈夫……大丈夫」
ターニャ:「……よかった」 表情がふわっと和らぐ。
イガラ:「お前はさ!」
ターニャ:「きゃっ!?」 突然大きな声を上げられたので、びっくり。
イガラ:「お前はさ、大したやつだよ」 横を向いてごにょごにょ。「流石によ、俺もそこまでやれるとは思ってなかったし、でもお前がここまで〈大地人〉に思い入れてよ。だからだろ、上手く行ったのは」
ターニャ:「そんなこと、ありません。みんなが力を貸してくれたお陰ですっ。……本当に、ありがとうございます」
イガラ:「実際、大したやつだよ。お前は……」
ターニャ:「……ほっぺた、まっかですよ?」そっと、頬に触れる。
一同:おおおーっ。
イガラ:「んぁ……大丈夫だって。これくらいなら」
ターニャ:「やっぱり、少し酔ってるんじゃないですか?」
イガラ:「それはその……。むう」 ターニャのやっぱり赤くなったほっぺたをつねって。
ターニャ:「あ、いえ、もうっ! なんでもないですっ。お水、取ってきますねっ!」
そんなふたりの若者から離れ、かがり火を挟んだ向かい側。料理の大皿を抱え込むようにしたアザリンと、若者の青春に意地の悪いほほえみを浮かべる紫焔。そんな二人の元には、施設におとずれる小さな〈大地人〉たちや多くの〈冒険者〉が押しかけている。
紫焔:二人の様子を温かく見守ってます。
GM(子ども):「紫焔いたー!」「あ、ほんとだ、いた!」 宴の輪を離れる紫焔に、ワラワラと子供たちが寄ってきます。中にはどーんと体当たりを仕掛けてくる子もいますね。
紫焔:「オグフッ!? おぉ、お前たちか! どうしたこんな遅くまで、良い子は早く寝なければいかんぞ?」 鳩尾にタックルしてきた子をたかいたかいしながら。
GM:「きょうはね、とくべつなんだよー」「そうそう、とくべつなのー」 半分の子どもは、アザリンの尻尾を引っ張ったり、料理をつまもうとしています。
アザリン:「はぅッ!? そこは乙女のデリケートゾーンなんだぞ!?」
紫焔:なんかやらしいな。
アザリン:「こンのくそがきどもめー、あんま調子こいてるとしばくぞ! 人生の厳しさってもんを教育してやるー!」
GM:「ぼくたちも泣かないように、がんばったの!」
紫焔:「フム? 泣かずに頑張っていたのか。偉いぞ皆、ファハハハハハ!」 順に子供達の頭をなででいく。
GM:少し眠そうにしている子もいるが、大体がお祭りのような雰囲気に興奮している子が多い。紫焔に頭を撫でられると、みんなちょっと照れくさそうに笑う。
紫焔:「まあな何せ、この紫焔は“正義の使徒”だからな!」
GM:おおーっ! と子供たちが揃って歓声を上げます。そんな風に皆が憧れの眼差しを向ける中、
人の子がクイクイと紫焔の服の袖をひっぱります。
紫焔:「……ム? どうした?」
GM:「……あたし、しえんさんの、およめさんになるね? たすけてもらったんだもんね!」
アザリン:「おいちょっと待て」
GM:どうしました?
アザリン:ここに来てヒロイン追加とかおかしいんじゃないか? 断固抗議するぞ。
一同:(笑)
紫焔:「ははははは。“正義の使徒”になれば、これくらいのイベントは日常茶飯事ということよ」
アザリン:だいたい、その子いくつなんだよー?
GM:(おもむろにダイスを取り出して振る)……6歳!
紫焔:ダイス振って決めるとか、それは鬼でしょうGM!?
アザリン:ロリコンだー!!
イガラ:変態だー!!
ターニャ:へー。そういう……。
紫焔:みんながいじめるーー!?
一同:(大笑)
温かい食事が炎のオレンジに照らし出される。宴は夜が更けるまで続く。やがて響く穏やかな歌声の中、ひとまずは乗り越えた危機に胸をなで下ろし、壊れやすくもろい宝石のようなこのひとときを一行は楽しむのだった。
ひとつの冒険は終わった。しかし、それに関わった者たちの生はとぎれず、さらに続いていく。
ここは竜と巨人が、魔獣と亜人が住まう、幻想の世界セルデシア。緑の風が薫る、ここは新しく、また旧い大地。
その自重を支える魂の翼持つ〈冒険者〉よ、開かれた白いページのようなこの大地に、己の生を刻み込め――。
ログ・ホライズンTRPGリプレイ『破滅の鍵を取り戻せ!』
End of log.
※〈剣の誓い〉
サブ職〈騎士〉の特技。あらかじめ指定した対象が攻撃された時、身代わりとなってダメージを引き受けることができる。
※〈黒剣騎士団の蹂躙〉
アイザックの参戦効果。アイザックと彼が率いる〈黒剣騎士団〉が登場し、邪魔な罠や障害物などをすべてぶっ飛ばしてくれる。
※〈ソーンバインドホステージ〉
この頃は[追撃]1個ごとにダイスを振って強度を算出する仕様だった。しかし、1回の攻撃で何度もダイスを振って数値を算出する手順があるのは処理が重く煩雑なため、固定値に変更され軽量化された。
※クライマックスの戦闘バランス
必要ないだろうと思いつつも、一応念のために予防線を張っておきますと、このクライマックスの戦闘は、現在のルールで戦闘遭遇をデザインする際には全く参考にならない例外的なものであることを述べておきます。「そもそもルールやデータが開発中のもので現在のものといろいろ違う」「この頃はまだPCとエネミーの強弱や戦闘バランスを取るための基準をどうするかが未定義、研究中」「PC全員が極めて強力なドラマ特技を持っていることを前提として設計されている」あたりがその理由。
※最後に
……などと必要かどうかも判らない解説を末尾に書き加えてはみましたが、正直蛇足だったかもしれません。
それよりも、リプレイの方、いかがだったでしょうか? 楽しんで頂けましたでしょうか? もしよろしければ、感想をお聞かせ頂けると嬉しいです。
「小説家になろう」のジャンルに「リプレイ」が追加されたことですし、TRPGリプレイの方でもログホラ二次創作が盛り上がるといいなーと思います。