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あれ?
「ねぇちょっと。怪我してるじゃない」
「え? 私?」
「他に誰がいるのよ。あんたよ王妃様」
「気付かなかったんだもん。どこ?」
「気付かなかったって、嘘でしょ? だいぶざっくりいってるわよこれ」
じー。
「あ、ここかぁ。ほんとだびっくり」
「いや、ねえ。痛いでしょそれ?」
「そうだよねぇ、変なの」
べしべし。
「ちょ、あんた何」
頭、肩、腕、胸、お腹べしべし。
「痛い」
「そりゃーー」
足の怪我べしべし。
「……痛くない」
「はぁ?」
「あちゃー」
「あちゃー、って何そんな呑気に。手当てしなきゃだしあちこち血がついちゃったしもう」
「え、血?」
「ほら、拭くから手ぇ出して」
「あ、はーい」
ごしごし。
「全くもう。子供か」
「ありがと」
「どういたしまして」
じー。
「どうしたの? きれいになったでしょ?」
「あ、うん。ぴっかぴか」
「じゃあ手当てするから足出して」
「ごめんねー」
「気が抜けるから黙ってて」
「はーい」
あーあ、持ってかれちゃったかぁ。
足の感覚と、あと。色、かぁ。
口をついて出そうになった言葉を慌てて呑み込んだ。
言われても困るだけだろうし、ツィーに気味悪がられたくもないしね。




