『はとぽっぽ』
ある日の朝、公園のベンチに座っている少年たかしは、ふと木の上を見上げました。
そこには、白い羽を持つかわいらしいハトがとまっていました。
「はとぽっぽ」
とたかしはそのハトを呼びました。
はとぽっぽは、たかしが毎日公園に来るたびに見かけるハトで、いつも同じ場所にとまっていました。
ある日、たかしはいつものように公園にやってきましたが、はとぽっぽの姿が見当たりませんでした。
不安になったたかしは、公園中を探し回りました。
木の上、ブランコの下、花壇の周り…どこにもはとぽっぽはいませんでした。
その時、遠くからかすかな鳴き声が聞こえてきました。
たかしはその声を頼りに、小さな森の中へ足を踏み入れました。そこには、ケガをして飛べなくなったはとぽっぽがいました。たかしはすぐに駆け寄り、優しくはとぽっぽを抱き上げました。
「大丈夫、僕が助けてあげるよ」
とたかしは言いました。
たかしははとぽっぽを連れて家に帰り、母親の助けを借りてケガの手当てをしました。
母親は
「はとぽっぽが早く元気になるといいわね」
と優しく言いました。
たかしも毎日、はとぽっぽの世話を続けました。
数週間が経ち、はとぽっぽはすっかり元気になりました。
たかしは再び公園に連れて行きました。
「さあ、飛んでみて」
とたかしが言うと、はとぽっぽは大きく羽を広げ、空高く飛び立ちました。
たかしはその姿を見て、心から嬉しくなりました。
それ以来、はとぽっぽは公園だけでなく、たかしの家にも遊びに来るようになりました。
たかしとはとぽっぽの絆はますます深まり、鳥と少年は公園でも家でも一緒に楽しい時間を過ごしました。
たかしは、はとぽっぽとの友情を通じて優しさと勇気を学びました。
たかしとはとぽっぽはいつまでも仲良く、幸せな日々を送りました。




