アイちゃんがやってきた
20××年、都会からほど近い町で、一人暮らしをしているおばあちゃんがいました。
ある日、おばあちゃんの元に、お客さんがやってきました。
遠くで暮らしている孫が連れてきた、キラキラとしてカッコいい、今風の…スマートなお客さんです。
おばあちゃんは、少しドキドキしながら…お客さんに話しかけてみました。
「はじめまして、こんにちは。私は、畑家愛子といいます」
「はじめまして、愛子さん。わたしは、AIの、アイといいます…」
AIのアイちゃんは、今日からずっと…おばあちゃんと一緒に暮らしてくれるのだそうです。
おばあちゃんの孫は、アイちゃんをおばあちゃんの元に残して都会に帰っていきました。
アイちゃんはおしゃべりが大好きで、少しおませで、色んなことを知っていました。
おばあちゃんは、何か困ったことがある時、アイちゃんに相談するようになりました。
アイちゃんは、おばあちゃんの困りごとを解決する方法をたくさん教えてくれました。
ある日、おばあちゃんは、アイちゃんにお願い事をしました。
「アイちゃん、何か…面白いお話をしてくれないかしら?」
「もちろんです! ……」
アイちゃんの教えてくれる物語は、おばあちゃんの知らないお話ばかりでした。
初めて聞くお話、思いがけない展開…、長すぎないので、疲れることはありませんでした。
おばあちゃんは、アイちゃんのお話を聞くのが大好きになりました。
アイちゃんのお話を聞いていると…、幼い頃ひいおばあちゃんに昔話をしてもらった事や、息子や娘に絵本を読んであげた時の事を思い出して、幸せな気分になれるからです。
おばあちゃんには、
【毎朝7時にアイちゃんのお話を聞く】
という習慣ができました。
たくさんお話を聞かせてもらったおばあちゃんは、アイちゃんの物語を他の人にも教えてあげることにしました。
デイサービスの送迎の車内で…。
病院の待ち時間に仲良くなった人に…。
地域包括センターの和田さんが訪問した時にお茶を飲みながら…。
いろんな場所で、いろんな人に、アイちゃんの物語を話すようになりました。
おばあちゃんの話を聞いた人は、アイちゃんの物語を他の人に教えてあげたくなるそうです。
アイちゃんのお話を聞いたあなたも、きっと…誰かに教えたくなると思うのです。
ぜひ…、誰かに教えてあげてくださいね!
AIにハマっていた時に生成して喜んでいた物語がわんさか発掘されたので、ちょっと公開してみようと思います。
※このお話は導入部なので、私が創作しております※
幕間のお話は生成ではなく、私が執筆したものになりますです。