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月夜の中で

「聞くところによるとそいつらは合計4人で、そのうちの一人の子供は直接グランと戦って、生きて逃げ帰ったらしいんだよ。あの館に入って逃げ帰れたやつなんか前代未聞だろ。しかも、相手が子供ときたら」

ユラの話を聞きながら、俺は自分の中の思考を凝らしていた。一体誰なんだ。あのその子供にあの力がある.....


「まあ、マサが言ってたあの仮説も間違ってた可能性が高くなったってことかな」

ユラはそう少し揶揄うと先程まであまり動いていなかった

マサがユラの方向に歩き出し、ユラはそれに慌てふためいていた。


「ああ!いや!そういう意味じゃなくてだな!まあ、人には誰でも間違いはあるさ!別にお前を笑ったわけじゃ...」


「何慌ててんだ。ほら。飲め。お前これ好きだっただろ」

両手に持っていたコップのうちの一つをユラに渡し、

マサはそのまま向かいの椅子の方へと腰をかけた。


「それで、他の3人には変わったところはないのか?」


「ん?ああ。特にそんな情報は聞いてない。その子供のこと以外には特にこれと言ったことはないんだけど、あの城館から逃げ帰っただけでも相当な実力の持ち主たちってことは疑いようのない事実だけどね」


「そうか.....」

マサは手元にある飲み物を一気に飲み、もうすでに暗がりになっていた外をブラインド越しから覗いていた。


「じゃあ。俺はそろそろ出るからな」


「え?もう行くのか?もうちょいゆっくりしてけよ」 


「いや、仕事もまだ残ってるしな。また今度な」

そう言うと椅子から立ち上がり、古びた影響かギーッとした音を鳴らすドアが狭い部屋に響き渡りながら、

マサはその場を後にした。



辺りは暗くなり、小さな街には異様な静かさが支配していた。


「子供の能力者か......」

そこには先ほどのマサの姿とは打って変わり、全身を漆黒の軍帽や軍服に身を包み、腰にはサーベルのようなものが巻かれ、月はこの黒い将軍を覗き込むように照らしていた









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