会合
太陽が沈みかけ、あたり一面は少しばかり暗がりを帯び
涼しい風がそこら中に吹いていた。
その中にあり、今せっせと汽車に積まれていた荷物を
複数の作業員が外に運び出していた。
「.......」
その片隅にいた一人の男は両手をフロッグコートのポケットに入れながらある場所へと歩みを進めていた。
その場所はここから数分とそう遠くないところにあり
その男もすぐにその場所へとたどり着き、扉を開けた
「お!相変わらずお硬い顔してんね〜マサは」
そう言いながら出迎えたのは身長は低く、顔は色白で
幼さを残しており、服装は少し古びた黒い服装に白いズボンを履いており、極めてラフな格好をしていた。
「お前の服も相変わらず汚いな。ユラ」
「うるさいな〜これが今の俺のトレンドなんだよ」
そう言いあいながら、マサと呼ばれたその男は机に置いてあった水を取り、飲み始めた。
「そういや、マサは知ってる?グランのところから逃げていったやつらのこと」
「ああ。知ってる」
それを聞くと、ユラは少し不服な表情を浮かべながら
ソファに沈み込むように座った。
「なんだよ〜知ってんのか!相変わらず耳が早いな〜」
マサは少し微笑むようにして反応したが、
ユラはさらに続けて言った。
「なら、これも知ってるか〜あの館から逃げていったやつらの中に子供がいたこと」
「子供?......」
マサは先ほどから動かしていた手を止め、その話題の方へと意識を向けていた。
「あれ?もしかして知らなかった?」
先ほどとは打って変わったようにソファから乗り上げる勢いでマサの方へと顔を向け、喜びを現していた。
「しょうがないな〜気になるなら教えてやってもいいけど〜」
「いちいち回りくどい言い方をするな。さっさと話せ」
「はいはい。わかったよ。話すよ」
そう言いながら、ユラは話し始めることになった。