限界
「へえ....それがあの二人を倒した能力ね」
紫の糸が僕の頭上に降り注いだ時、僕も紫のオーラを出し、下に敷かれていたカーペットに当て、カーペットは
僕の足元から抜け、人型となり紫の糸の攻撃を防いでいた
「我が主が気になるのも当然ではあるわね」
我が主.....僕たちが街で出会ったあの少年のようなやつも
そのことを口にしていた。一体誰なんだ。
「まあ、ここでバテるようだったら、主には到底会わせられないけどね!」
すると、今度は両手から紫の糸を放出し、再びその糸をこちらに広げるように放った。
僕はそれを先ほどと同じように擬人化したカーペットを僕の上に覆い被せるようにして防がせた。
「フフ。さっきと同じように行くと思ったら大間違いよ」
彼女がそう言いながら不気味な囁き声がカーペット越しに聞こえてきた。するとほぼ同時に何かを燃やしているような音が僕の耳に入ってきた。
なんだ?.......
その瞬間、カーペットはまるで溶けるように至る所に穴が開き始め、その穴はどんどんと広がりを見せ、その間から
紫の糸が覗き込むように侵入してきた。
まずい。僕は上を見上げ、天井から吊るされていたシャンデリアにオーラを当て、そのガラスを放つことで紫の糸を切り離すことになんとか成功した。
「へえ...やっぱり気骨は中々あるみたいね」
再び彼女は紫の糸を僕の方へと放ち、操っていたシャンデリアをガラス状に分解し、僕は糸を切ろうとした。
「フフ....何度も単調な攻撃をすると思った?」
紫の糸へ放たれたガラスたちをまるで蛇が這うようにして
紫の糸は一瞬のうちにガラスの包囲網から抜け出し、
僕目掛けて一直線に向かってきた。
「さあ。ここからあなたはどうするのかしら」
「くっ!!!」
僕は瞬時にそれをなんとか避け、奥の壁際へ体を寄せた
「あら、逃げ足も意外と速いとは意外ね〜」
なんとかしてここを出ないと....ここで体力を使うわけにはいかない。
「あれ?.......」
立ちあがろうとしたその時、目の前の視界は歪むように
揺れ、軽いめまいが襲ってきた。
ダメだ......上手く立ち上がれない.....
「ふ〜ん。その様子だと限界のようね。はぁ〜。残念だけど、あなたはここで始末することにしようかしら」
彼女はもう一度僕を捕え、紫の糸は再び僕の方へと一直線で向かってきた。
やっぱり....オーラも出ない.....僕はここで死ぬのかな.....
迫り来る無数の糸を見ても不思議とその時は僕は冷静さを保っていた.....