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入城

僕たちは目の前に現れた謎の人物からの招待を受け、

幽霊城へと向かうこととなった。

そして、今その幽霊城があると言われるガゼル山を登り、あと少しで目的地幽霊城へと辿り着くところだった。


「それにしても、ほんとにここは霧が深いね」

僕はそう言いながら、あたり一面に漂い、視界を遮りながら僕たちの周りを覆っている霧をかき分けながら進んでいった。


「おそらく、この霧も幽霊城って言われる所以だろうな。

この深い霧が少しばかり晴れた時にこの城が姿を現すんだろう」

サクとそのような会話をしていると前面にあった霧が晴れ

目の前には見上げるほどの巨大な城が立ちそびえていた


「これが幽霊城。近くで見てみるとほんと大きいね」

マイの言う通り、その城は予想を遥かに超える巨大な城だった。おそらく包囲されたとしても数ヶ月....いや、1年は

持ち堪えられるであろうスケールを思わせた。


「とにかく、今は中に入ろう。二人も背後とかにも気をつけておけよ」

手前にある細長い鉄柵をあけ、広々としているが、あまり手入れはされていない庭園のようなところを進むと

人二人分はあるであろう大きな扉が出現した。


ギィィィィ


扉は大きく軋むような音を部屋中に響かせながら開き、

僕たちはあたりを警戒しながら、中へと入って行った。

床は赤いカーペットのようなものが一面に敷かれ、

まっすぐ向こうを見ると一つの石階段があり、

その上にはまたしても扉があるような構造だった。


「二人とも。油断するなよ。どこに敵が潜んでるかわからないからな」

サクのその助言により、僕たちにはより一層緊張感が迸った。蝋燭の火や窓ガラスからの外の光もないこの部屋の

暗さは外の街の陰鬱さをさらに増幅させるような感覚が

してならなかった。


僕たちは石階段を一段、また一段とゆっくり進んでいった

この異様な空気感は僕たちを余計に刺激するには十分なほどだった。

階段を登り切ると玄関のドアとは打って変わり、やや小ぶりな扉がちょこんとあるのみの不思議な構造をしていた


ギィィィィィ


身構えながら扉を開けると先ほどの部屋にはなかった

明かりがあり、その正体は壁に規則的に並んだ蝋燭が照らしているためであることはすぐにわかった。

まるで城の中とは思えないほどの細長い通路が広がり

蝋燭の光で奥が微かに見えているが、それでも暗がりが

覆っていることに変わりはなかった。


「外観では想像もつかないぐらいの長い通路だね」

マイはこの建物の歴史を感じられるように色褪せた通路の壁に手を当てながらそうつぶやいた。


「!!!!!」


「マイ!!!!」

すると、マイの触った壁は突然マイを飲み込むように

横に周り、マイはその場からどこかへと連れ去られてしまった.......





 




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