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異世界について ネタバレあり

 異世界や登場人物についてのネタバレがあります。


 読まなくても本編にはなんの影響もありません。







異世界について



平行世界での地球



惑星としての歴史


 地球誕生から哺乳類が誕生してしばらく経った頃、現代から数えると約二億年前までは地球も平行地球も同一の進化成長を遂げていた。

 その頃に片方の地球が惑星を覆うほどの巨大な空間の裂け目に飲み込まれることで、謎の力場(以下「魔力」)を帯びた地球のコピーデータが平行世界に転移。

 飲み込まれた地球はコピーを取られただけで変わらず存在を維持。魔力を帯びた地球のコピーデータが平行地球の全てを吸収、分解、再構成、魔力を帯びた地球と地球の生命が物理的に誕生した。膨大な魔力を帯びたことにより生物、有機物、無機物全てが変質。

 直後、生物全てが単体で山を吹き飛ばすほど上がった能力に振り回され、地球全土で大破壊が起きる。

 次世代で落ち着くが大破壊で急激に生態系の変化が起き、約二億年の時間をかけ生物は魔力を呼吸のように、吸収放出できるように進化し変化し変質した。

 平行世界の地球の生物は多種多様な進化と変化と変質の分岐を行い、そこには哺乳類である人類も含まれる。



人類の歴史と時間軸


 ゴンゾウが飛ばされたところは歪な中世時代頃に見えているが、平行世界の地球と現代地球は同一の時間軸である。

 人類ではない強靭な外敵が多く存在するため、幾度も文明が滅びている。文明のサイクルも文明の発生場所も地球と平行地球では環境が違うためズレており、作中の地球と平行地球の文明の発展具合が数百年程度の開きでしかないことは、惑星の歴史から見ると奇跡的瞬間だったりする。


 現文明は縄張り争いなどの小競り合いはあったが、人類間の大きな戦争がなかったので科学的発展は遅れているが、独自の文化や技術も多くある。

 人類の身体能力、魔力の発露による魔法魔術、原始的な武器防具で一定の生物には対抗できてしまい、対生物の魔力的発展と武器防具は地球とは異なる発展をした反面、科学的な進歩は地球からはかなり遅れているのも要因の一つ。

 地球と同じような天才や大天才は誕生していたが、平行世界の人類は地球より脳筋的な考えが人類全体で強かったことも、科学的な進歩が遅れている要因となっている。

 また転移してくる地球人も時間軸までは変わらず、中世頃までは似たような技術発展をしていたため技術的には大きく発展しなかった。

 魔力があることで人類としては平行世界地球の方が強く多様であるが、人類に対する生物もまたそれ以上に強靭で多様であるため、人類の支配生存圏はそれほど広くはなく現文明人類の約8割は地球でいう北アメリカ大陸に集中している。他の大陸には全人類の2割程度の少数民族が自然と共存している。

 地球と似たような環境、太陽や月や星の配列などは地球と同じであるが本作主人公は興味がないため、気が付いていないというか気にしていないたぶん一生気が付かない。



転移


 転移は不可逆であり行き来はできない。

 地球から空間の裂け目を通過したものは、魔力を帯びたコピーデータが平行世界に転移してくるため、本体は元の世界で普通に生活している。

 コピーデータが平行世界の地球に転移するときは、周りの物質を取り込み再構成され存在が確定する。

 空間の裂け目は年に十回前後発生しているが、生物だけに限らず無機物も対象であるため生物のさらに人類だけに限定すると年に一度程度であり、一回に転移してくる人数は裂け目の範囲内の人数である。

 五百年~千年に一度の割合で人類の生存圏内の人口密集地に突如無機物が発生することがあり、周囲を巻き込むことからなんらかの異常現象とは思われるがほぼ伝説のようなもの。

 平行世界人類を巻き込んで生物が転移してきたことは現在の文明では発生しておらず、転移してきた地球人と結び付けることはまだない。

 人類の生存圏内は地球の表面積からすると一割もなく、平行世界人と転移した地球人が邂逅することは数十年から百年に一度、長いときは二百年以上開くこともある。


 平行世界人から存在を認識はされているものの、力も弱く、魔力も使えず、出会った人数も少なく、出現も稀なため「稀人」と呼ばれてはいるが特別尊敬されたり保護されたりはしていない。一般人からは「なんか言葉が通じない弱い変なヤツがいるな」くらいの認識。

 国家や支配者層も過去は同じ認識だったが五百年程前から報告が上がる度に「なんか変な知識?文化?持ってるな。運良く見つかったら聞いてみたいな」程度の認識。しかし出会う頻度も百年に一度程度なので一般に大々的に告知をしていない。

 積極的に探したり保護はしないが「稀人」の呼び名のとおり、会えれば幸運くらいの宝くじ認識。



山田権蔵の転移


 ゴンゾウが飲み込まれた空間の裂け目は、直近三千年では最大規模だった。

 ゴンゾウが転移した際はゴンゾウと車とアスファルトが周囲の樹木を取り込んで存在を確定したが、車とアスファルトと転移したことで刹那の時間ではあるが空間の裂け目内にコピーデータが長くおり、魔力を過去の転移者に比べて多く帯びたため再構成する前に若干肉体が若返った。

 また車の運動エネルギーまでコピーされたため存在が確定した瞬間に木に突っ込んだ。

 周囲に落ちていた倒木のようなぶっとい枝はコピーデータに取り込まれた樹木から落ちたもの。周辺を良く探すと車の後方の藪の中にアスファルトの破片が落ちているのだが、藪で音を出すことを警戒したゴンゾウが発見することはなかった。


・樹木の上部でゴンゾウと車のコピーデータが樹木を取り込み再構成

・若干下方に運動エネルギーが発生し重力が加算

・樹木に激突、エアバッグ作動、車が潰れ衝撃を吸収したため跳ね返ることなく真下に落下、車体下部が歪む、奇跡的に燃料タンク等に破損はなかったので炎上を免れるが電装系が全滅

・エアバッグが着地とほぼ同時に萎む

・遅れて周囲に取り込みで抉られた枝葉が落下

・ゴンゾウ混乱で落下音に気付かない

・ゴンゾウの遭難スタート



魔法と魔術


「魔法」は魔力を用いて自然現象や超常現象を再現する方法であり使用者の創造力により無限の可能性があるが、難易度が高く魔法を使える者は「魔法使い」と呼ばれる。

「魔術」は魔力を用いて自然現象や超常現象を画一的に再現するための技術であり使用者の創造力には関係しない、魔力の出力により規模が変わる。

 一定以上の魔術を使える者を「魔術師」「魔術使い」と呼び使える魔術の難易度により下級中級上級に分類される

 全種族が魔術を使えるが中級以上はエルフ族が6割以上を上級になると8割以上をエルフ族が占めている



国家


 大陸は地球とほぼ変わらないが現文明人類の支配地域は北アメリカ大陸に集中しており、他の地域や大陸は現文明の人類からは未踏の大地と認識されている。

 国家数は6ヵ国ありそれぞれ人族、獣人族、ドワーフ族、エルフ族、魔族、種族連合が運営している。人類の支配生活圏が狭いため訛りは違うが圏内では共通の言語を使っている。

 他に少数民族が世界各地に点在する。


 現文明は全て王政国家であり独裁も貴族政治や貴族統治も行っているが、圧政の限度を超えると簡単に民衆から反乱が起きる下地がある。

 どの国も何度か反乱を経ておりその度に魔物被害が甚大になるため、各国の現支配者階級は政治闘争より対魔物闘争を優先。人類の生存圏の維持拡張に注力している。



貨幣


 貨幣は共通でありドワーフ族が作成している。

鉄貨十枚 = 半銅貨一枚

半銅貨十枚 = 銅貨一枚

銅貨十枚 = 大銅貨一枚

大銅貨十枚 = 銀貨一枚

銀貨十枚 = 大銀貨一枚

大銀貨十枚 = 金貨一枚

金貨十枚 = 大金貨一枚

 村規模では物々交換が主であり、貨幣は主に都市部で使用される。

 半銅貨1枚が日本円で100~300円ほどの価値があり、一般では大銅貨までが主に使われている。

 銀貨以上は商取引が主であり、大金貨は勲章的意味合いを持つこともある

 各貨幣は非常に精巧にできており、ドワーフ族の技術力の高さ生産能力の高さを伺うことができる。偽金は作れないことはないがドワーフ族が見ると一発でわかる。ドワーフ族を騙せる偽金は作る費用対効果が悪すぎて意味がない。



人種


・人族 最も人口が多いが能力は平均的で他種族に対して個体能力はやや劣るものの、連携を取りやすく集団戦が得意。

個体の身体能力は地球人類を大きく上回る。

・獣人族 動物の特徴を持った人類。最も個性のばらつきがある種であり物理なら最強の個体が誕生しやすい

・ドワーフ族 生存能力が高く、力も強く、手先が器用。技術職ではドワーフに勝る種族はいないが敏捷性がなく魔力の扱いが他種族に比べ苦手。

・エルフ族 魔力の扱いに最も長けており知能の高い個体が誕生しやすく学者や魔法使い魔術使いが最も多い。他種族に比べ腕力が低い。

・魔族(魔法族) 他種族の遺伝子が混ざりあって誕生した人類史では昔からいると思われているが、惑星の歴史で見ると最も新しい種族。最も人口が少ないが身体能力や魔力の扱いなど平均して高い。苦手とする分野は特にない。


 純血純粋な種族はいない。進化の中で何かしらの血が入っているため、ハーフや覚醒遺伝は珍しくはない。


(例)エルフの両親からドワーフや獣人が産まれてもビックリするが迫害や差別はされない。

「ご先祖様にいたのねぇ」が一般的。

 子は種族の違う両親と自分を一時期気にするが、周りが全然気にしないし相談しても

「ご先祖様に似ているあなたはすごいのよ?私もそうなりたいわぁ」

と言われるので気にしなくなる。

「オレすごいのでは? 偉いのでは?」と増長しやすくなるのだが脳筋文化が長かったため、家族や近所の世話焼きおばさん顔役おじさんからぶん殴られて現実を叩き付けられる。



冒険者


 人類の支配生活圏で活動する冒険者ギルドに登録した人のこと。ギルドの本部はアンゴア連合国首都アンゴアにある。

 ランクはFEDCBAS(もっと違う表現だがゴンゾウのイメージ)の順で高くなり登録した直後はF、Eルーキー、D中級者、Cから一人前。分布はF~Dが7割、C2割、B1割、ASは1%もいない。


 冒険者ギルドに登録すれば各国家各都市は移動が自由であり、定住しなければ税は取られない。それ以上に依頼料から天引きされているため、冒険者は高額納税者だったりする。

 そのため年間で一定以上の依頼をこなさないと注意、警告、除名と段階的罰則があるが直接税金を冒険者ギルドに納めても免除される。税率事態は民間と変わらないため、低ランク冒険者でも安い賃金の依頼を月に三回達成させれば、最低ラインはクリアできる。

 B以上の高位冒険者は優遇措置を受けることもでき、一般的にはBが現実的に目指す最高ランクと認識されている。


 十二才以上なら性別年齢関係なく登録することができる。

 冒険者ランクは総合能力や依頼難易度など、一定の評価基準を満たすとランクが上がる。特に個人能力に比重が重くなっている。

 採集、討伐、調査など他にも多くの得意分野で突出していても「Eランク(討伐限定C)」のように冒険者ランクは上がるが、限定で上がるのは一分野のみ。

 依頼達成率だけが高くても能力が低ければランクは上がらない。能力が高くても依頼達成率が一定を越えないとランクは上がらない。

 極端に依頼達成率が低いとギルドに要注意人物としてマークされる。


 基本的に冒険者ギルドは冒険者に深く関わらないが、利益になる者を優遇する。能力に合う依頼を斡旋したり、冒険者と協議の上で報酬を出したりなど。

 冒険者ギルドの不利益になる冒険者には厳しく、粛清要員も各ギルドに最低でも一名は必ず存在している。審査は厳しいが冒険者ギルドの調査要員となる冒険者もいる。

 大きな犯罪を犯した冒険者には、全冒険者へ生死不問の賞金首として討伐依頼が出され、それを専門としている冒険者もいる。



お読みいただきありがとうございます。


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