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おじさん女性に囲まれる(完全武装)

 女神が笛を吹いて、肩ポンで私が泣いて、女神が慌てていると三人の女性が現れた。指三本立ててたのって三人来るよってことね? 追加はないよね?



 一人はとても大きな女性。


 二メートルを越える身長で鎧だけの厚みではない鍛え上げた体躯に、黄髪に黒いメッシュが入ったベリーショートの髪型、金色の瞳でこちらを見下ろしている。


 でっかい両刃の斧を持ち、片刃の片手で使いそうな斧を腰の左右に差し、鉄板で補強されたごっつい黒の革鎧を着込んだ、まさに重戦士といった風貌。


 頭に猫耳着けてて突っ込んだらどえらい目にあいそうなのだが、もしかして創作で言う獣人というカテゴリの人なのだろうか。


 外見年齢はたぶんこの人が一番高い。立派な身体がそう思わせるのかオーラ? 存在感? が違う。



 一人はとても優しそうな母性を感じる若い女性。


 とても大きな胸部装甲を持ち女神より少し背が低い、サラサラな金髪のショートヘアを風に揺らしながら、緑色の優しげな瞳でこちらを見ている。


 右手には杖を、左手にはコンパクトな丸い盾を持って、腰には凶悪な形をした鈍器を吊るしている。こっわ。


 大きな女性に比べるとかなり軽装な緑色の革鎧を着込み、さらに上から灰色のローブを羽織っている。ゲームなら神官とか聖職者っぽいな。


 顔もめっちゃ整っている。耳が少し尖っているけどもしかしてエルフ的な?


 年齢は女神と同じくらいか少し若い? 二十歳前後な見た目だ。いるだけで癒される雰囲気を持っている。



 一人はなんか悪ガキって感じの少女


 身長は一番低いが、見た目の年齢からまだ成長期かもしれない。


 黒髪をポニーテールにして揺らしながら、紫色の瞳で私を興味深そうに見上げて観察している。もっと警戒して?


 両手はなにも持っていないが、腰には左右に女神が持っている剣よりは、かなり短い剣状のものを鞘に納めて差しており、背中には短い弓を背負っている。


 一番軽装な黒褐色の革鎧を着込み、ゲーム的に表現するならレンジャーや狩人だろうか。とても身軽そうな雰囲気がある。


 見た目年齢は一番若く中学生くらいなんだが、武器防具を装備しているし、女神と同じくらいの年齢や年上だったりも異世界ならあり得るか? 猫っぽい印象を受ける。



 そして女神


 身長は女性では高いだろう、私より少し低い程度だがモデルのような均整のとれた体格。


 ウェーブのかかった肩まである赤髪、透き通るような青い瞳で私と後から来た三人を見比べている。


 片手には剣を持ち、片方には仮称エルフさんと同じコンパクトな盾を携え、背中に槍を革紐で留めている。


 軽装の赤い革鎧を着込み、軽戦士や鎧が金属なら騎士といった風貌。見た目年齢は二十歳前後なのだが、その風貌からもう少し上にも見える。


 最初のインパクトが強すぎて、もう女神にしか見えない。



 四人とも他にも、リュックやポーチや矢筒や大型のナイフなどを身に付けているが割愛。


 そして女神を含めた四人とも、それぞれタイプの違った美人である。こんな美人が四人で私を囲むなんて、今まで経験したことないよ。


 全員完全武装してるし、女神に至っては血が滴っている抜き身の剣を持ってるから、めっちゃ怖いが。


 女神から身振りで「ちょっと待て」の合図を出され、頷いて了承。四人で少し話をすると、各自自身に指を当てて名前であろう同じ単語を言い聞かせるように、順番に三回ほど繰り返す。


 一番大きな獣人さんは、セイランさん。

 母性溢れるエルフさんは、リジーさん。

 中学生くらいの悪ガキちゃんは、エナさん。

 女神様は、アイリーンさん。


 覚えた。


 一人ずつ名前を呼び握手を求める。握手は通用するだろうか? 合わせて自分を指さしながら


「セイラン、ゴンゾウ、ゴンゾウ、ゴンゾウ」

「リジー、ゴンゾウ、ゴンゾウ、ゴンゾウ」

「エナ、ゴンゾウ、ゴンゾウ、ゴンゾウ」

「アイリーン、ゴンゾウ、ゴンゾウ、ゴンゾウ」


と一人一人握手をする。


 握手は通じた。みんな笑顔で「ゴンゾウ、ゴンゾウ、ゴンゾウ」と呼んでもくれた。



 また泣いてしまって、最後に握手したアイリーンさんが慌てている。ウケる。



お読みいただきありがとうございます。


続きが気になる、面白かった、なんやこれつまらんなど下部の☆☆☆☆☆を押して評価していただけると作者が喜びます。ついでにモチベーションにも繋がりますので評価お願いします。





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