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プロローグ

新作です

頑張って書くので最後まで読んでいただければ嬉しいです

まずは、プロローグからどうぞ

 俺は高校二年生

 特に代わり映えのない毎日を過ごしてきた

 特に何も感じることのない授業を淡々とこなす毎日

 毎日が憂鬱で退屈で仕方なかった


 だけど今日は違う

 今日は待ちに待ったバイトの給料日

 今月は頑張って、いっぱいバイト入れたからなあ

 欲しいゲームが、今の手持ちじゃちょっとばかし足りないしな

 

 さーて、いくら入ってるかなあ

 今から楽しみでしょうがない

 

 俺は鼻歌を歌いながら銀行に足を運ぶ

銀行には俺の他にもたくさんの人がいた

子供の手を取りながら、機械を操作するお母さん

音楽を聴きながら、ATMに向かう男の人

俺と同じなのだろう、浮ついた足取りで銀行に入ってくるおじさん

みんながみんな、したいことがあってこの銀行にいる

 俺も機械の前に立ち、カードを入れた

 電子音が銀行内に響く


 急に俺の下半部に何かを押し当てられた

 こんなところで痴漢?

 全く、こんな俺みたいなのを狙うもの好きもいたものね

注意しようと、俺は静かに後ろを振り向こうとした


 「騒ぐな、騒いだらぶっ放す」


 後ろをむく前に、俺の背中に銃口が押し付けられているのを確認した

 痴漢じゃなかった 痴漢なわけないか

 俺はゆっくりと両手を上げた

 こんなところで殺されたくないからな

 強盗を刺激すると、ろくなことになりかねない


 そう、銀行内にいつの間にか強盗が入ってきていた

 強盗は全員で五人

 皆、覆面をつけて顔はわからない

 ただ、悪いやつなのは馬鹿な俺でも分かる


 銀行内にいるほとんどの人が、後ろ手に縛られていた

 銀行の職員が強盗に言われるがままに、黒いカバンにお金を詰め込んでいた

 職員も銀行内にいた人達も、おびえることしか出来ない


 そんな人たちを見て、怒りを抑えることができなかった者がいた


「あんた達ねえ! 銀行強盗なんて今時古いのよ!」


一人の女子高生だった

この状況で言うのもなんだが、俺の好みどストライクだ


その娘はそう叫んだものの、足は産まれたての子鹿のようにガクガクと震えていた

怖い なんで言っちゃったんだろう と後悔していることだろう


「ああん? 嬢ちゃん、今なんて言った?」


思わず強盗を刺激してしまったようだ

なんてことをしてくれたんだ!

それでも正義感が強いのか、女子高生の口は止まらない


「銀行強盗する暇があるなら、ちゃんと働いて稼ぎなさいよ! 大の大人がそんなことして、みっともないと思わないの!?」


銀行内の時が止まったかと思った

 その娘は息を切らしながら言う

 女子高生の額から汗がポタリポタリと落ちる

 リーダー格の男が体を震わせながら叫んだ


「ガキが舐めた口聞いてたらぶっ殺すぞ コラァ!」

 

パァン!!


 強盗が逆上し、天井に発砲した

 

「ひぃ!」

 

 銀行内に悲鳴が響く

 女子高生も、これには顔を伏せずにいられなかったのだろう

 

「おい、この口うるせぇガキを黙らせろ」

 

 リーダー格の男が仲間の一人に言った

 命令された強盗の一人が頷き、女子高生に拳銃の狙いを定める

 

「大人しくしていれば助かったものの。 ま、あの世でじっくり後悔するんだな」

 

 リーダー格の男が笑いながら言った

 強盗の一人が拳銃の引き金を引く

銃口から火花が散る

 

 パァン!

 

 銀行内に銃声が響く

 ふと気が付くと俺の胸元には、小さな鉛玉が刺さっていた


 どうして見ず知らずの女子高生を助けたのか、俺にも分からない

 ただこの子だけは守らないと、と思っていたら体が勝手に動いていた

 

「どうして、なんで私のために!  そんなこと⋯⋯」

 

近くで見ると、その可愛さがよりいっそう目立つ

守った女子高生が俺に問いかけてきた

 その問いかけに、俺は痛みと熱で気を失いそうになりながら答える

 

「君を助けたかった。 ただそれだけだよ」

 

 自分で言ってなんだか恥ずかしくなってくる

 俺の服は、みるみるうちに真っ赤に染まっていく

 対照的に俺の顔からは、血の気が引いていく

 俺の命が長くないのは、誰が見ても明らかだった

 

 ああ、死ぬんだな。 俺は死ぬんだ

 憂鬱で退屈で大して面白くもない人生だったが、こうして死ぬとなるとなんだか虚しく、悲しく思えてくる

 怖い、のかすらも分からない

 ただ、どこか不思議な感覚だった

 

 遠くからパトカーのサイレンが聞こえる

 誰かが通報したのだろう

 銀行強盗の奴らが口々にわめいているが俺には関係ないことだ

 どっちにしろ俺は助からない

 俺は死を受けいれ、ゆっくりと目を閉じた

 

 こうして星宮勇(ほしみやゆう)は十八という短い人生を終えた⋯⋯はずだった

 

 現実世界で死んだ星宮勇は異世界 アペイロンに転生し、二度目の人生を歩み始めるのだった

プロローグ、いかがでしたでしょうか

もし、良かった 次も読んでみたいと思えば感想などよろしくお願いします!!

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― 新着の感想 ―
[一言] ええ!こっちの方が話の流れが途切れず自然になったと思います。
[気になる点] …名も無き女子高生視点が蛇足かと…途中で何の描写もせず、主人公と視点が変わったのに、気づきにくく、普通に主人公目線のままが良かったと思います! …銀行強盗だ!女の子が危ない!俺は夢中…
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