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きっと私は幸せになる  作者: ねーさん
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働くこと、楽しむ事、生きていく事

■決心

猫を飼っていた。旦那が昔から飼っている猫だ。

餌はキャットフードと決まっている。

夕方餌を与えようとしたが、餌はもう底をついていた。

餌を買うお金もない。

旦那は私にお金を渡さない。お金を渡すと実家に送ってしまうと思っているからだ。

9時過ぎに旦那が仕事から帰ってきた。

「ちょっと。猫の餌もないんだけど」 私は旦那に話しかけた。

「うるさい。仕事して疲れてるんだ!」 旦那は怒鳴って一蹴した。

頭の中でブチっと音がした。

リビングの片隅に飾ってあった花瓶を手にし、旦那に向かって投げつけた。無意識だった。

旦那と取っ組み合いの喧嘩になり、私は投げつけられ食器棚のガラスにぶつかり出血していた。


お婆ちゃんが警察を呼び、近くの警察署へ連れていかれ事情を聞かれた。

他人からしてみれば、小さな夫婦喧嘩だ。年配の警察官になだめられ、家に帰りその日はお互いに口を聞かずに眠りについた。


”仕事をしよう” 

そう決心した。この人からお金を貰って生活するのはもう嫌だ。男に頼らず自分の力で稼いで、自分の力で生きていこう。


■デビュー

友達がパブに勤めている。夜8時から深夜1時まで。日給1万円+オプションの給料が貰える。

友達から店のオーナーに連絡してもらい、そのパブで勤める事にした。

決まった休みは月曜日のみだけど、他の日は自分の都合で休める。


始めて出勤した日、お客さんが怖くてほとんど話をする事ができなかった。友達のお客さんが常連さんで、そのお客さんの横にずっと座って居た。

パブといっても、お酒を作って話をしていれば良いという訳ではない。お客さんの中には身体を触ってくる人もいる。

最初は嫌で嫌でしかたなかった。でも、回数を重ねるうちに気にならなくなってくる。

おじさんだけど優しい人ががいた。山本さんだ。

山本さんは自営業で自動車関連の仕事をしている。毎週水曜日と金曜日に必ず店に来る。

見た目は怖いけど話せば優しい。いつからか指名をしてくれる様になった。

指名されるとお客さんは指名料2000円を追加で支払う。その指名料は自分の売り上げとして加算される。

ドリンクは1000円。お客さんにおねだりしてドリンクを頼むと、その代金も売り上げとして加算される。

毎月売り上げに応じて数%が給料に加算される。売り上げは毎週土曜日のミーティングで発表され、女の子同士で売り上げを競いあう。

最初の月は最下位だった。でも月を重ねる毎に少しずつ売り上げの順位も給料も上がっていった。

ある日山本さんに食事に誘われた。出勤前に食事に行き、そのまま店に行く事を同伴といいます。同伴も料金が加算され5000円が売り上げに追加されます。

同伴すれば、ドリンクも頼みやすい。当然指名もして貰える。

自分の時間は少し割かなければいけないけど、同伴しよう。そうすれば給料もいっぱい貰える。


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